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知らない高校生と、公園で1時間ボールを蹴った話。2月4日

近くの公園で、ボールを蹴ろうとストレッチをしていると、高校生らしき子が、片隅に自転車を停めた。その籠には、サッカーボールが入っていた。
ボールに座りスパイクの紐を結び始めたのを見て、僕もスパイクに履き替えた。


僕は話しかけようかとても迷った。
1人で蹴るより、2人の方ができることは増える。
けど、彼は1人で気楽に蹴りたいかもしれない。何こいつ厚かましいやつだなと思われるのも嫌だ。

悩んだ挙げ句、このこと自体をネタにして、noteに書いてしまえばいいんだと思い、彼の元に行くことを決めた。これがnoteの良いところだ。


「ボール蹴る?」

「蹴りましょう」

彼は少しニヤつきながら答えた。待っていたのかもしれない。


2人でリフティングをしながら、いろいろ聞いてみた。

彼は、現在高校三年生。
和歌山出身で、兵庫の高校のサッカー部に所属しており、この春から愛知の大学でサッカーをする。

身長185センチの、左利きセンターバック。好きな選手はマンCのラポルト。
体格も良いし、目の付け所も良い。

僕は兵庫の関西学院大学出身なので、彼の高校は知っていた。

「兵庫」という刀一本を持ち、共通点を探しまくった。
すると、歳が離れているのにも関わらず、想像以上に会話が盛り上がった。
サッカーの力はとてつもなくでかいなとしみじみ思った。

給水というハーフタイムを挟んだ後、ロングボールを蹴ろうと誘った。
単純に彼の技術を見たくなったのだ。

数本蹴っただけで分かった。この子上手い。

サッカーを長年やっていると、足の運び方、蹴り方、トラップの仕方、蹴ったボールの回転などで、実力がなんとなく分かる。

僕の方が、ボールがずれていた。もっと上手くならなくてはと思わせてくれた。

そして最後に10分ジョギングをし、練習を終えた。
将来有望な彼への、期待を込めた握手を交わし、僕らは別れた。不思議で楽しい1時間だった。

誰かに話しかけようか迷ったら、勇気を出して声をかけてみることをお勧めしたい。
知らない人と話すという経験は、必ず身になる。
共通点を探そうと頭が働く。そして意外に見つかるものだ。

名前は覚えた。次会った時は、ピッチでバチバチにやり合いたい。

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