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建国紀元祭で新作の能『神武』披露

大雪予報から一夜あけ、予想されたほど雪が降らなかった令和4年2月11日、皇紀2682年の建国記念の日を迎えました。「神武天皇肇国の古に思いを馳せ、建国の理想を胸に、建国記念の日奉祝中央式典並びに奉祝パレードを、挙行致します」ということで、明治神宮の建国紀元祭へ行きました。


建国紀元祭のスケジュール

◆奉祝パレード
とき:令和4年2月11日(祝・金)午前10時~12時
ところ:原宿表参道周辺

◆建国記念の日 奉祝記念行事
午後1時 奉祝式典(~明治神宮会館)
 第1部 奉祝式典
 第2部 奉祝記念公演
  新作能『神武』
  主な出演:
神武:辰巳満次郎(重文)
旅の者:福王和幸(重文)
八咫鳥:茂山千三郎(重文)
小鼓:大倉源次郎(人間国宝)
能物語朗読・・・榎木孝明(俳優)

「建国記念の日 奉祝中央式典ちらし」 日本の建国を祝う会より

「日本の建国を祝う会」は毎年2月11日の建国記念の日、東京の神宮外苑いちょう並木通りから原宿表参道を通り明治神宮前五輪橋まで、「奉祝パレード」を実施しています。

奉祝パレード

パレードは、NPO法人全日本鼓笛バンド・フォームバトン連盟、東京都大学吹奏楽連盟の協力を得て、幼稚園児から小・中・高・大学生、社会人などによる鼓笛隊やカラーガード、ブラスバンド、チアリーディングなどに、勇壮な神輿渡御が加わり盛大に開催されております。

表参道ヒルズの前を進むパレード

神宮外苑いちょう並木通りで出発式を行ったパレード本隊は青山通りを行進し、明治神宮前五輪橋まで進みます。

奉祝式典

午後1時 奉祝式典(明治神宮会館)

明治神宮会館の正面玄関

第1部 奉祝式典

 一、開会の辞 
 一、橿原神宮遥拝 
 一、国歌斉唱 
 一、主催者挨拶 
 一、来賓祝辞 
 一、登壇者紹介
  ・自民党 田中和徳 幹事長代理(13:18〜)   
  ・日本維新の会 石井苗子議員(13:28〜)   
  ・サンマリオ外交官 マンリオ・カデオ(13:33〜)
その他、井上信二議員、大西英男議員、山谷えり子議員、有村治子議員、小笠原きよし議員、日本会議の田久保会長が登壇されてました。
そして世界中の国の外交官が参加されていました。
岸田首相らからの祝電
 一、決議採択(13:50〜) 
 一、紀元節の歌斉唱(13:57〜) 
 一、聖寿万歳(14:01〜) 
 一、閉会の辞(14:02〜) 

第2部 奉祝記念公演

新作能『神武』(14:28~15:42)

 新作能『神武(じんむ)』は神武東征を今に伝えるために能にしたものとのこと。

前半30分ほど、俳優の榎木孝明さんが神武東征の物語を朗読しました。
ストーリーは、苦難に遭い思い悩み苦しむ旅人が、熊野詣を思い立ちこの地を訪れます。そこで出会った宮人に、お前の苦難は神が授けたもの、誠のこころをもつ者のみが導かれることを教えてもらいます。

神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)は、日向の地を旅立ち、孔舎衛坂(くさえ の さか)までは順風満帆。支援者の登場、入念な準備。建国という夢と野心にあふれていました。ところが、大和の地に入り、登美能那賀須泥毘古(ナガスネビコ)という最大の敵に蹴散らされて以降、苦難の連続です。兄のすべてを失い、道に迷い、気力喪失昏倒し、
しかしあきらめずに、勝利する方法を思考し、臣下の協力と天照大神の助力を得ながら進軍。最終的に一度戦って敗れた最大のライバルを撃破。
そのうえで、橿原の地に宮殿を建設し初代「天皇」として即位するのです。

朗読を終えると、後半はいよいよ能楽が始まります。朗読できいた物語を能楽で表現していきます。

よぉーポン!よぉ〜ポン

大鼓、小鼓、笛が奏でます。
小鼓の大倉源次郎さんは人間国宝、笛の竹市学さんは重文、大鼓の大倉慶乃助さんとともに奏でる「日本最高峰の能楽」を堪能できるとは、何とも貴重なひとときです。

まず旅人役の能楽師・福王和幸さん(重文)が現れ、宮人とのやりとりがあります。先にストーリーを現代語で聞いていたので、話がよくわかります。黒い衣装にクチバシのついた姿の八咫烏・茂山千三郎さん(重文)が、旅人を那智の滝へ導いていきます。
那智の滝に着いたものの、なすすべのない自分にうちのめされる旅人のもとに、神武天皇・辰巳満次郎さん(重文)の神霊が現れます。
”ありがたや~神武天皇にましますや~”
神武天皇は、能面をつけているので表情はうかがえませんが、写真のとおり、上は白、下は金のいでたちで、帯刀しています。

奉祝記念行事パンフより

神武天皇と出会った旅人は、そのあと…
というストーリーです。
説明の下りがあったり、盛り上がるところもあったり、初めて能を観ましたが、とてもよかったです!

この能を作った辰巳満次郎さんは、伝統芸能は日常のなかにあるべきであり、それをわかってもらうために、新しい挑戦をしているといいます。

伝統を踏まえた上での新しい挑戦が始まっている
ある意味で古典的なものを現代のものとしてリサイクルする試みですね。かといって昔のものを捨てるとか、まったくその本質を変えるようなことは、邪道だと思う。大切なのは、どこまで本物を残しながら、今の時代に持ってくるか…だと思います。

「今様 鬼対峙」満次郎の会サイトより

奉祝 建国記念の日 / 新作能『神武』のお話という動画を辰巳満次郎さんご自身で解説されています。

うまれてはじめて、2/11を意味をかみしめて過ごすことができました。そして建国を心から祝うことができたように思います。現代の日本を生きる人にもメッセージがあったと思います。

深く開眼し国を治める一人となった旅人の姿に自分を重ねた人も多かったのではないかと思います。登壇された議員さんは観たのかな。

お祝いの紅白まんじゅうをはじめ、ちらしやパンフをいただきました。最後に協賛金1000円を支払い、式典会場を出ました。


会場を出ると有村治子参議院議員がいらっしゃいました。さすが最後まで能を観られたんですね!


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