見出し画像

カラフルな世界。モノトーンな世界。

◆プロローグ

目に映る世界には色があります。

色は電磁波の一種です。

色が見える仕組みは、光源(太陽と照明)から出る光が物体に当たり、

その反射したり透過した光を目でとらえて色として見ることが出来ます。

色彩理論を学ぶ時、まずは電磁波と目の構造と照明から始まりました。

色彩学ってカラフルで楽しいお勉強!と思っていましたが、

始まってみたらテキストには眼球やら視細胞やら分光分布図やら…

意外と科学的?理科的?数学的な感じで面食らいました。

色ってつかみどころのない、言葉で説明や認識しづらい分野。

しかも、私が見ている色とあなたが見てる色は違うんです。

だからこそしっかりと色を表し、伝える為の理論が生まれたのです。

面白いですよね。


さてタイトル通り

【カラフルな世界とモノトーンな世界】

これは今から12〜3年前のうつ病の体験談です。

こういう人もいるのね、と言う感覚でお付き合いくださいましたら幸いです。


◆カラフルな世界

美容師の25~30歳くらいって、ある意味一番脂がのってる気がします。

経験も積み、数字も伸び、得意を研ぎ澄ましてやりがいのある仕事。

毎日がキラキラで色鮮やか。

体力もあり無理もきいちゃう頃。

私も、ちょどその当時勤めていたチェーン店の中ではありますが

指名売上一位で表彰され、研修旅行という名目でヨーロッパ旅行に行かせていただきました。

毎日が限界突破な私にはスペシャルなご褒美でした。

旅先の景色の一つ一つが本当に綺麗で輝いてました。

「この景色は一人の力で見れたんじゃない。この先も周りに感謝の心を忘れない人であろう」

私はヨーロッパの空色を見ながら誓いました。

帰国後。

相変わらず食事もとれず毎日クタクタです。

おめでとう!おかえり!うれしい声の中でやりがいはあるけど

すでに毎日耳鳴りと不眠、心身ともにギリギリでした。

貧血で駅のホームで倒れることもよくあり、少し美容師を休みたいなと思ってました。

仕事で一位を取って区切りもついたし、さて妊活しようと思った矢先

妊娠しにくいことがわかりました。

原因は過労とストレスによる生理や排卵不順です。

赤ちゃんってすぐできるもんだと思ってました。

でも違いました。

夫は結婚してすぐに赤ちゃんを欲しがっていました。

でも、私が仕事で納得するまで待ち続けてくれた優しい人。

そんな夫への申し訳なさもありました。

頑張って仕事で一位を取ったけど

本当に欲しいものはこれじゃなかった。

指のすきまからサラサラと色々なものがこぼれていって

何だか虚しくて悲しくって何かがふっと途切れました。

そして

私の日常から色が消えました。


◆モノトーンな世界

ちょうど同じ頃、前職を退社して夫(美容師)のそばで働くことが出来たので

体調がいい日だけ働いてました。

でも

自分でもおかしいな、と分かるくらいに心が動かない日々でした。

色々と不安で先の見えない感覚に襲われて夜には勝手に涙が出たり

地面に足がついていないようなふわふわした感覚。

考えもまとまらなくて思考停止状態でした。

私は周りの人に迷惑はかけたくない、と心療内科へ行く事にしました。

ところが当日、受付で自分の名前が書けなくてスタッフさんに代筆してもらいました。

すでに頭と体がバラバラで手が動かせなかったんです。


病名 【うつ病】

はっきりわかって安心したのを今でもよく覚えています。


一旦ハサミを置き、お薬を飲んで一時は寝たきり状態でしたが、少しずつ楽になって来ました。

お薬は相性もあるので安定するまでは個人差がありますが、かなり助けられました。

今、これを読んでいる方で落ち込みや不安感で様子が気になるなら

ぜひ一度心療内科に相談されるのをおすすめします。

そして、あなたの周りに前と様子が違って塞ぎ込む方がいるなら一緒に付き添ってあげてください。

うつ状態だと思考停止に近いので、簡単な予約などもままならないんです。

そして「こんな単純ミスして自分が情けない」とますます落ち込むのです。

最近では心療内科の新規受付もすぐには取れないようですね。

どうか皆が助け合う優しい世界が広がりますように。



◆まず自分が幸せになる

自分が満たされていないと相手にも与えられないです。

だから自分の心の声を知るって本当に大切。

どんな風に働くと幸せ?

どんな人とどんな場所で一緒に過ごしたい?

どんな人生を私は生きたい?

本当の自分の心の声を思考でねじ伏せる毎日で人はうつ状態になるから。


人に優しくするのと同じくらい自分に優しくね。

今でも時折、自分に言い聞かせています。


◆休んでいい。大丈夫。

真面目な人ほど

「つらい」とか「出来ない」とか言い出せなくて

周りに迷惑かけたら申し訳ないと無理します。

かつての私もそうでした。

やはり思考のクセってありますよね。


しなければならない
そうあるべき

〜ねば、〜べき とはさようならです。

そもそもみんな完璧な人間じゃない。

休んでいい。

大丈夫。

なぜなら私も大丈夫だったから。

今、再び楽しくやっているから。


◆最近の私

今はすっかり薬も飲まないし、子どもにも恵まれてたくましいお母さんになりました。

たくましくならざるを得ないですよね、お母さんって。

時に頭を下げて周りにお願いをしたり、頑張りたいのに働けなかったり

思い通りにならない中でも幸せを見つけるスキルが高まりました。

そう、幸せはすでにあるんです。

同じ物事でも受け取り方を工夫する。


現在の私はだいぶラフに生きてます。


Laugh In the LIFE


ご覧いただきありがとうございました。


自己紹介はこちらから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?