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2023年に向けたDAW中心制作環境の整備

昨年は色々と悩むところもあり、制作環境を一気に見直しました。
諸事情で1年がかりでハードシンセやグルボ系の機材をほとんど売ってしまったのですが、代わりにDAWでの制作をできるだけストレスなくできるように環境を整備しました。
特に③などは需要はあんまりないと思いますが、万が一同じようなことをしたいと思った人のために動作確認済み情報として残して置きます。

やったこと① WindowsからMacへのスイッチ

購入したのは16インチMacBook Pro(10コアCPU/16コアGPU/Apple M1 Proチップ)。

長年の間、自作WindowsとMacを行き来していたのですが、昨今の自作パーツ代の価格推移やM1/M2 Macのパフォーマンスの著しい向上を見ていると、安定性の面だけでなくコストパフォーマンスや処理速度の面でもWindowsの(特に自作の)優位性があまりなくなってしまったことや、MIDIコン周りの(特にFaderPortの)相性問題に悩まされるのに疲れていたのでスイッチしました。
いくつか使えなくなったプラグインもあるのですが、買ったのが整備品でOSがMontereyだったこともあり、自分にとって重要なものはほとんど対応していました。

ちなみに、購入したMacはSSDが512GBだったこともあり増強したかったのですが、USBの外付けSSDは大容量音源のライブラリ格納場所としては心許なかったので、以下を購入しました。動作確認済みです。
※1TBでは全然足りないのですが頻繁に使うものだけを入れています

Samsung 980 1TB PCIe Gen 3.0 ×4 NVMe M.2 最大 3,500MB/秒 内蔵 SSD MZ-V8V1T0B/EC 国内正規保証品

Yottamaster Thunderbolt 3 NVMe M.2 SSDケース 40Gbps 最大読込速度:2800MB/s ポータブル サンダーボルト3 外付けエンクロージャ アルミニウム製 グレー[TB2-T3]  ※在庫切れ

やったこと② モニターコントローラーの入れ替え(3系統)

Heritage Audio - Baby R.A.Mを使っていたのですが、出力が2系統しかなかったため3系統以上のものを探していたところ、Audient Neroの評価がそれなりに高かく価格帯的にも手頃でした。
デスクトップリサーチだけで選んでしまいましたが、スピーカー出力に関しては気になるような劣化はなく、私の求めるレベルではこれで問題ないです。もちろんこの手の機材を通さないに越したことはなく、通したことはある程度わかるレベルで変化はします。

廉価なコントローラーではギャングエラーが気になりがちですが、独自のステレオ・マッチング・アッテネーション・テクノロジーにより、高精度にLR信号のボリュームが揃うようになっており、その手の心配は無用です。
ただし、
・ヘッドフォンアウトの音質が悪い
 (Babyface Proと比較して一聴してすぐわかるレベルで悪いです)
・電源ON時に強烈なポップノイズが出る
 (ある程度仕方ないのですが、まったく保護機構がないようで
  音がでかいです。よってスピーカーの前に必ず電源入れる必要あり)
がマイナスポイントです。

Audient Nero

やったこと③ HDMI分配器の導入(3系統以上)

これに関してはそもそもやりたい人がほとんどいないと思います。
私の場合
①セミウェイテッド鍵盤のMIDIキーボードやMASCHINEで入力するための環境
②フルウェイテッドの88鍵で入力するための環境
の2系統がどうしても必要なのですが、どうしても一箇所にまとめるのが難しく、写真や下記の図のように別環境に分けています。

配線図

こうなると、どちらの環境を向いていても同じDAWの画面を見て操作をしたいので、それぞれに液晶モニターを置くことになります。
加えて、設定作業やMIDIから離れて作業するための別デスクもあり、ここにも液晶を置きます。
こうして3系統の液晶にDAWの画面を同様に出力するためには、HDMI分配器が必要になります。
自宅の液晶をすべて4K60Hzにしたこともあり、
・4K60Hzで3系統以上
・信頼性のあるメーカー
ということで
ラトックシステム 4K60Hz対応 1入力4出力 HDMI分配器 RS-HDSP4P-4KZ
を導入しました。
今の所不具合なく動いています。
ちなみに、4K 60Hzで分配する場合、分配先に2Kなど解像度の低い液晶があるとそこに合わせようとするので、すべての液晶のスペックを合わせた方が良いです。

ラトックシステム 4K60Hz対応 1入力4出力 HDMI分配器 RS-HDSP4P-4KZA

やったこと④ Auratone 5C

ミックスやマスタリングに関して偉そうなことが言えるほど知識も腕もないのですが、ずっと気になっていた5cを導入しました。
ミックスやマスタリングだけでなく制作時においても上から下まで(特に低域)伸びるモニター環境だと見落としてしまうものが多く、「上も下も出ない」「だけどフラット」「信頼できる」モニターがずっと欲しくて導入です。

Auratone 5c

以上が昨年の主な環境整備です。
自分の場合、新しい楽器の導入よりもこういうのがジワジワと効いてくるので、今年はこれを活用して素敵な作品を作りたいなと思います。