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Sanctuary (Instrumental) の話

Sanctuaryのインスト(楽器だけ)バージョンを配信リリースしました。

音楽はときとして横軸(→時間経過)で消化されがちですが、作曲者としては縦軸(↓掘り下げ)で聴いてもらえたら本望。そんな思いを込めてインストを解禁しました。

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ジャケットはキョウグさんによるセルフリメイクで、夜verにしていただきました。Revised Standardsの2枚もお願いしましたし、絶大な信頼を置いています。


今回のnoteでは、インスト化した意図を2ポイントに分けて書いてみます。

①利便性
②制作背景

※ちなみにインストデータは、Sanctuaryのタブ譜に同梱されているものと同じです。

①利便性

音楽をストリーミングサービスで聴く人は増える一方なので、そこからも聴けた方が便利だと判断しました。

それと、SBTWの耳コピやカバーをしてくれる皆さんに、なるべくやりやすい環境を提供するため。

タブ譜を購入してくれた方の中には、「弾いてみた」はもちろん、コピーバンドを組んでくれる方もいます。(スタジオのような)出先で参照できるに越したことはないはず。

※「元データ持ってるけど、携帯(プレイヤー)に入れてないと聴けない」ってのは、時にストレスになりますよね。

ふと急に聴きたくなった曲が、携帯やストリーミング上になくて、もどかしさを感じたことないでしょうか?!

そもそもインストデータをタブ譜につけた趣旨としては、DAWに読み込んだりカバー動画に当て込むような使い方を想定しているので、そこの価値は変わりません。


②制作背景

Sanctuaryのギターは、ほぼ全て、孝哉(SBTWオリジナルメンバー/現SLOTHREAT)が弾いたものです。

SBTWがめちゃめちゃ大変だった時期を支えてくれたにも関わらず、彼のプレイはこの1枚にしか残せなかった。だからこそ「彼のギターをもっとみんなに聴いてもらいたい」という思いがあります。

ピッキングといい、リードのニュアンスといい、彼にしか出せない独特なモノがある。もちろん通常仕様でも分かるんですが、インストだと、必然的にギターにピント合って聴こえるので。

あとは、オマージュ的意味合いもあります。ぼくらが影響を受けたバンド(Elitist、Entities、Aurasなどなど)は、インスト版を出していたので。リスナーとしてインスト版特有の魅力を感じていたから、自分のバンドで出すのは自然な発想。

何周もした曲でも、インストだと新たな発見があって楽しい(kosukeもツイートしてくれてたとおり)。残響やギターの重ね方といった、ミックス的な面でも。

Drift Apartの2:52~3:03あたりに左側で鳴ってる上物ギターや、3:24~左から右へ流れる高い音のギターは、インストの方が気づきやすいはず。

メタルコアインスト/インストメタルコアとして、また違った角度からSanctuaryの世界観を紐解いてもらえたら幸いです。


🌟

Instagramでも少し書きましたが、このインスト音源は個人的にかなりターニングポイント。

なぜなら、2014年にメンバーが4人抜けて1人になったとき、自分が唯一すがれたのが、Sanctuaryのインスト音源(その時はまだデモ)だった。

ベース1人になって、バンドが続けられるのかも分からない状況で、デモのインストを聴いては「大丈夫だ」と自分に言い聞かせた。

そうした数えきれない自問自答の末に、立ち直った。というか、立ち直ってないけど、心は折れたけど、「折れたまま続ける」しかないわけで。

あそこまで行ってしまったとき、頼れるものは何もなく、自分の曲を信じる他ないのです。


なんか脱線してしまった気がするけど、

そんなこんなで無事、人に恵まれ、メンバーに恵まれ、環境に恵まれ。

まだこうして音楽を続けられることをありがたく思います。





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