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仕事の属人化について考えてみた

今回は、お客さんと話す中でよく出てくる「仕事の属人化」について考えてみました。
どこの会社でも課題の1つにあがってくるキーワードだと思います。

※写真は熊本出張したときに宿泊したホテルの目の前の白川という川。川沿いを歩く人や自転車の人がすごく気持ち良さそうだった

仕事が属人化したらどう困るのだろうか?

「属人化ってダメだよね」っていう話はよく聞くし、感覚的にダメそうな気はしているんだけど、具体的にどう困るのか考えてみました。

1. 仕事が引き継げない

これはありますねー。
異動や退職、急な休みなど理由は色々とあるだろうけど、仕事の引き継ぎは必ず発生しますよね。

前任者の頭の中で行われていた仕事を引き継ぐのって大変、、、というかほぼ無理なんじゃないかとすら思ってしまう。

引き継ぎに合わせてマニュアルや引き継ぎ書を作るシーンもよくあるけど、それらが後任者の中で頻繁に使われて大活躍したっていう話はあまり聞かないんじゃないかなぁ。

仕事が頭の中に入っている属人化した状態を、いくらそのときに頑張ってドキュメントにしても難しそうですね。

2. 他の人が手伝えない

これもありますね。引き継ぎと少し近いですね。

他のメンバーの仕事を手伝うことってあるかと思いますが、他の人の頭の中にあるものは何をどう手伝っていいのか分からないですからね。残念ながら手伝うのは無理ですね。

目の前にパツパツの人がいても、どうすることもできない状況になってしまうのですね。

3. マネジメントがうまく機能しない

仕事が属人化しているメンバーがいるチームをどうマネジメントするかを考えると、これはなかなか大変そうです。

- 最適な役割分担のチーム構成が組めない
だって誰がどんな仕事を持っていて、どんな進め方をするのか分からないわけですからね。そんな状態で采配ってのは無理じゃないかなぁ。

- 計画が立てられない
チーム全体が抱えている仕事も正確には把握できないだろうし、そうなると計画を立てて進めるなんてことも難しそう。

- チームで仕事ができない
メンバーそれぞれが頭の中に仕事を抱えていますから、どうしてもチームではなく個人それぞれが仕事をしている状態になりますね。
先ほどの引き継げない、手伝えないという状態になってしまい、チームの意味がないってことになりそう。。。

- チームの仕事力が上げられない
チームで仕事ができないので、そりゃチームの仕事力は上げられないってなりますね。
マネジメント側も疲れそう。

4. 業務効率化が進まない

さきほどの「マネジメントがうまく機能しない」の続きにもなるわけですが、業務効率化はなかなか進まなそうですね。

例えば、業務をある程度切り出してアウトソースしてみようとなっても、引き継げない、手伝えないのと同じで外に渡せないですよね。

BPOの案件なんかは、まさに外に出せないのでまずは脱・属人化ということで業務の可視化をするところからスタートすることも多いかと思います。

5. メンバーの成長機会が失われる

これもあると思います。
なにせ、頭の中に仕事が入っている状態ですから、組織としてその人を異動させるのはリスクなわけですよね。引き継げないからなるべくその人にずっとその仕事をやっていて欲しくなる。

組織として大きなリスクを抱えている状態になるわけですが、そのメンバーにとってもこれはリスクですよね。ずっと同じ仕事ばかりで成長機会がなくなっていきますね。
慣れてきて同じ仕事をしているのが楽だと考えることもできますが、そのままあと何年くらい同じ状態をキープできるかどうか。よく考えてみると恐ろしい。。。

なぜ属人化してしまうのか?

ここまで属人化が困るってのを書いてきましたが、なぜこうなってしまうのでしょうかね??
こんなに困るのが分かってたら、そんなに属人化しないのではないかとも思うってしまうのですが。

- 今現在、問題になってないから何もしない
これはありそうだなぁ。だって、問題になってないわけですからね。
「いつか」困るとしても、その「いつか」は今じゃないわけで、そうなると「いつか」のための行動ってなかなかできないものです。

- 自分一人でやっている仕事だから、自分が分かっていればいい
これもありそう。脱・属人化して仕事を可視化しても、結局はその仕事をやるのが自分だけだったら別に頭の中に入ってても困りはしないですよね。
自分用のメモくらいがあればいいわけです。

属人化はマネジメントで脱却しなければいけない

上記の属人化してしまう理由は、どれもメンバーの目線なんですよね。
メンバー本人からしたら、今が問題なくて自分だけの仕事なら別にいいって思うわけです。そりゃそうだと思います。

だからこそ、そこはマネジメント側で取り組まなければいけないのです。

問題が起こってからでは遅い。いつか起こるであろう問題に事前対処する。
目の前の仕事に追われているメンバーとは違う、もっと先々を考えるのがマネジメントの仕事の1つだと思います。

チームの仕事力を上げていくためにも、脱・属人化は必須でしょう。
メンバーの成長機会の創出もマネジメントの仕事の1つですしね。

あぁ、偉そうに書いてしまったけど、自分自身のマネジメントを振り返ると痛いw
多くの人の気づきになればいいなぁと、自分のことを棚に上げて偉そうに書いてしまったけどお許しをmm


以前、武内さんにBizer teamのユーザー会で話していただいた内容もすごく参考になるので、ぜひ読んでいただければと思います。
“引継ぎ”はなくせるか〜Bizer teamの活用法〜


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