スリル

 毎月、月末から上旬は専門誌『ボクシング・ビート』からの取材&原稿依頼が来、それに追われる毎日となる。とはいえ、自分なんかが抱える量はたかが知れており、人間業とは到底思えない仕事量をこなす島篤史編集長の手前、とってもおこがましいのだが、それでもそういう心持ちにはなる。

「追われる」なんて書くとなんだか物騒だし、ちょっと的を射ていないかな。「頼まれる」、「求められる」。こっちのほうが感覚的にしっくりくるか。いずれにしても大変心地が良いのである。
 これもまた比較したら怒られそうだけど、「試合が迫った選手」の心境とか、もっといえば「打ち合い中の選手」の心情に近いのかもしれない。心臓は激しく高鳴ってるんだけれども、口元は思わず上がってしまうような。

 実は争い事とか本当に大嫌い(でもなぜか必ずヤツのほうからやって来る笑)で、できれば平穏無事に毎日を過ごしていきたいと思っているのだが、それでも「人間はスリルを求める生き物」ということを、あらためて実感する毎月この時期なのである。

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