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ボクシングに触れる幸せ

11月18日(土)。
 早朝仕事はお休みをもらっていた。というのも、今日は久しぶりに“本業”のほうで遠出(といっても上京)をするからだ。
 東海道線に揺られる約1時間30分。幸いなことに始発駅なので、好きな場所(2人掛け)に座って本を読むのが楽しみのひとつでもある。今日の旅のお供は『永い言い訳』。文才にも恵まれている西川美和監督自らによる映画原作小説で、今回読むのは2度目になる。
 西川監督の代表作といえば、『ゆれる』を挙げる人がおそらく多いだろう。けれど自分が最も大好きな作品はこの『永い──』。そしてこの原作小説も、大好きで大好きでたまらない。好きすぎて、だから“2度目”。わかるかなぁ、この感覚。

 本業というのは、とある企画による座談会。自分なんかがこのメンバーの中に入っていいのか?ってかなり疑問だが、依頼された仕事は「極力お受けします」という「多田便利軒的発想」に基づく。これからの人生は、それで行こうと決意したから。でも、この“極力”がミソ。

 会のテーマとはかけ離れているが、昨日のシャクール・スティーブンソンvs.エドウィン・デ・ロス・サントス、エマヌエル・ナバレッテvs.ロブソン・コンセイサンの話から始まった。中でもナバレッテのことで盛り上がった。ナバレッテの強さについて、お二方と考え方感じ方が近くて嬉しかった。でも、さすがに「宮川大輔に似てますよね」という話には持っていけなかった。

 元チャンピオンのお二人に、選手ならでは、現場ならではのお話をたくさん聴けて(しかもふたりとも語りが本当に上手)、素敵な2時間を過ごすことができた。これもひとえにDYさんのおかげ。自分なんかをメンバーに加えていただき、本当に感謝です。記事になるのが楽しみだし、ボクシングファンのみなさんにも楽しみにしていてほしいです。

 帰りは品川までDYさんと。長い付き合いにもかかわらず、彼が幼少からの熱狂的な阪神タイガースファンだったと初めて聞いた。周囲の人を気にせずに、デッカイ声出して驚いてしまった。これから新宿で開催される日本一記念グッズの特別販売展に向かうという。その気持ち、誰よりも理解できる。私のタンスや周辺も、2004~11年の優勝記念品がごった返しているから。

 大嫌いな土曜だったけど、嫌な思いをひとつもせずに帰宅できた。ボクシングに触れる幸せがやっぱり優った。

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