毎日プロットとタイトルを更新します

 ショップにプロット作成コースを設けたので、サンプルとして、毎日プロットおよびそれに即したタイトルを更新します。できれば毎日やりたいですが間が空く日もあるかもしれません。

 タイトル作成コースもよろしくね。

 プロットは、タロットカードによるプロットのプラン(この診断メーカーは大塚英志式プロットカードを更に簡略化したものです、詳細は『物語の体操』をご覧になってください)に従って作成します。


 というわけで今日のプロットは~

視点「隠者」(閉鎖的)、相手「月」逆位置(順調)、舞台「女教皇」(知力)、非日常「世界」逆位置(中途半端)、展望「審判」(良い知らせ)

 舞台は知的な場所ということで、学校にしましょう。学校を舞台に、閉鎖的な隠者である視点人物(主人公でもいいし、主人公を見ている語り手でもよい)と明るく順風満帆な存在である相手役が、「現状の中途半端さやマンネリ感」に向き合う話になります。今後の展望としてはふたりの間には良い知らせが届くという、明るい話になりそうです。

 学校で閉鎖的に過ごしている視点人物は生徒か教師か迷うところですが、「隠者」は「引きこもっている」を連想させるので、保健室や準備室などを私物化している保険医や教師がイメージされます。あるいは生徒の場合は部室をひとりで使っているというイメージでもよいと思います。

 月逆位置である相手役は「隠れ潜んで引きこもっている隠者が気を許すたったひとりの話し相手」でしょうか。あるいは、引きこもる生活を送っていた隠者と月逆位置の間に感情の齟齬があり、それを経過してふたりの間にはある程度の停滞した雰囲気が訪れるに至ったという展開でもいいと思います。

 さて、そんな二人の間に訪れる「良い知らせ」とは何でしょうか。それは復活のイメージ、人間関係の修復、最良の結果といったイメージを伴っています。ふたりは元々友達だったけれど、時間の流れの中で関係が少しずつぎこちなくなっていったが、第三者からの「知らせ」がきっかけで関係が修復する、というストーリーはどうでしょうか。


 以上を整理してプロットを組み立てます。プロットは「日常の提示→非日常の提示→非日常に対する対処→その後」が最小セットです。

1 世界観や人間関係、「日常」の提示

 女子高校の校長をしているとある女性は、気難しいことで有名な人物だった。生徒とも教師とも親しく振舞うことのない彼女の生活は単調なものだった。

2 「日常」に対する「非日常」の提示

 校長室は生徒が清掃に入る。ある日の清掃のあと、校長は、校長室に小さな花束が生けられていることに気づく。彼女はそれに対して何の反応もしなかったが、花束はその後も新しく生けられ続けていた。花は校長室の日常になっていった。

3「非日常」に対応する登場人物の反応

 そんなある日、校長は、部員の卒業によって、園芸部が廃部になることを知る。少しのひっかかりを覚えた校長は、園芸部が作ったという庭を見に行った。そこには校長室に生けられていた花が咲いていた。

4 その後の展望

 校長は世話をするものがなくなった園芸部の庭の世話を始める。やがて新入生がやってきたとき、校長は気難しい女性としてではなく、庭の主として彼女たちの前に現れることになるだろう。


 このお話のタイトルは、

「策略家の庭」「うつくしい指のはてに」「夕暮れ、ひかりにみちた瓶」「ホーリー・ポーリー・ガーデン」「おだやかな交渉」

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