クトゥルフ神話TRPGの勉強会をしたので使用した資料を置いておきます

この記事は、TRPGも知らなければダイスという言葉も聞いたことがないという初心者向けに作成したガイドです。

クトゥルフ神話TRPG基本ルールブック第六版(KADOKAWA/エンターブレイン)のごく概要的な部分の抜粋を含みます。
この記事のみでクトゥルフ神話TRPGを遊ぶことはできません。プレイの際は基本ルールブックを参照してください。

なおわたしがまだ新版に習熟していないという理由で今回参照したのは第六版ですが、最新第七版も発売されています。こちらも併せて買おう遊ぼう!

語句の解説等は一般的な解釈を採用したつもりですが、一個人が趣味で作成した記事ですので、あくまでもひとつの解釈としてご容赦ください。

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■01.TRPGとは

電気機器を使わない[アナログゲーム]の一種です。進行役1人、登場人物役1人~4人程度の計2~5人の参加者が集まり、物語を作ります。(※まれに、進行役と登場人物役を1人で兼ねるの遊び方をすることもあります)

30分程度の短いゲームになることもありますが、基本的には2時間~4時間程度かかり、10時間前後のものも多いです。
参加する際は、体調の良い日に、食事と睡眠をしっかり取ってから臨みましょう。
セッション中は十分な水分を確保し、糖分も摂取する必要があるかもしれません。また、頭を使うゲームですので、休憩が必要だと考えた時は遠慮なく申請しましょう。

◎TRPGの用語
TRPGには様々な用語がありますが、基本的なものを記載します。

●TRPG(ティーアールピージー)
TRPGとは[テーブルトーク ロール プレイング ゲーム]の略で、[テーブル]をみんなで囲みながら[談話形式(トーク)]で[役割を演じ(ロールプレイング)]遊ぶという意味です。
様々なゲームシステムがあり、[クトゥルフ神話TRPG]はそのひとつです。

この場合の[役割を演じる(ロールプレイング)]とは、なりきって演技をするということを必ずしも指すものではなく、なりきって演技をしたい人はしてもよいし、「このキャラクターはこれから、情報を引き出すための会話を試みたいです」といった簡単な行動宣言でも問題ありません。
大事なのは、キャラクターが何を考えていて、どういう行動を取りたいかを、参加者と共有することです。

●シナリオ
TRPGを遊ぶためには、物語のだいたいの筋道を記載した[シナリオ]を使用します。
ゲームは基本的に用意された筋道通りに進みますが、自由な発想力のある人間が集まって行うゲームであるため、その場で即興の道を皆で話し合って決めることもありえます。
筋道に従う場合も従わない場合も、下記に記載した[GM]の判断や指示を守ってゲームは進行します。

●PL(ピーエル)/PC(ピーシー)
PLは[プレイヤー]の略です。
登場人物役のゲームメンバーを指します。
PCは[プレイヤーキャラクター]の略です。
ゲームの駒としてロールプレイングしているキャラクターを指します。

●GM/KP
GMとは[ゲームマスター]の略です。
ゲームの進行役を指します。GMはゲームの進行やシナリオの描写の他、PC以外の登場人物(NPC/エヌピーシー)を登場させたり、判断の難しい部分の決定を行ったりします。

GMはゲームシステムの世界観に応じて様々な呼び方をされますが、クトゥルフ神話TRPGにおいては、GM役を[KP(キーパー)]と呼びます。意味としては「(隠された情報を)保持するもの」です。

●ダイス/ダイスロール
TRPGはゲーム進行に応じてダイス(一般的にはサイコロと呼ばれているもの)を振ります。TRPGでは、2面ダイスから100面ダイスまで様々な種類のものを使います。

オンラインセッションツールを使用することで、以下のような記述でダイスロールできます。
→[1D2](いちでぃーに)
この[1]の部分がダイスの[個数]、[2]の部分が何面ダイスを使っているか(選択肢がいくつあるか)を示します。
一般的に使われているいわゆるサイコロ、正立方体の形をしたものは、6面ダイス、つまり[1D6](いちでぃーろく)です。

ダイスを振ることをダイスロール、略して[ロール]と言います。
GMは必要に応じて「1D6をロールしてください/1D6を振ってください」等と指示します。指示に応じてダイスを振ってください。
また、PL側から「○○についてのロールを行ってもよいですか?/○○について振ってもよいですか?」と尋ねるシーンも多く発生します。やってみたいことがあったら気軽に尋ねてみましょう。

ダイスを振って出た数字のことを「出目」といい、ゲームのルールに従って、「出目が良い/悪い」という言い方をします。

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■02.クトゥルフ神話とは

クトゥルフ神話は、ハワード・フィリップ・ラヴクラフトを中心とする作家が作り出した、シェアワールド(名称や設定の共有による創作物)であり、架空の神話体系です。
基本的な設定としては、「人類が誕生する前に世界を支配していた怪物がいた、それらは今でもどこかに眠っていたり、ひっそりと人間に関わっていたりする」というものです。
最初から体系的に作られたわけではなく、設定に矛盾も多いため、自由度が高く扱いやすい点も魅力のひとつです。

「クトゥルフ」とは、登場する怪物の名前です。
このような怪物の名前をはじめとした固有名詞がたくさん出てきますが、特に覚える必要はありません。正体不明の未知の怪物と対面する恐怖はクトゥルフ神話の重要な側面です。

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■03.クトゥルフ神話TRPG(CoC)とは

クトゥルフ神話をベースとしたTRPGシステムです。「クトゥルフ神話TRPG」もしくは「Call of CTHULHU(コール・オブ・クトゥルフ/略称[CoC/シーオーシー])」と呼ばれます。
特に「恐怖体験によって正気が失われていく」という側面を数値化している点が特徴です。
ホラーによる緊張感やスリルを楽しむことを主な目的とするゲームであり、基本的には雰囲気を楽しみながら生還を目指すものとして設計されていますが、凝ったギミックや重厚なストーリーをシナリオによって用意する場合もあります。

基本的にはホラーテイストのシナリオを遊ぶゲームですが、ほのぼのとしたものからミステリ仕立てのもの、PCの関係性を楽しむものまで、様々な非公式シナリオがファンによって公開されています。自分だけでなく、同卓するメンバーの好みに合わせて選びましょう。

◎CoCの用語
※この用語解説は基本的なもののみに留めました。

●KP(キーパー)
前述のとおり、CoCでは進行役をKPと呼びます。

●探索者
CoCではPC(ピーシー/プレイヤーキャラクター)を総称して「探索者」と呼びます。探索者は基本ルールブックにおいて、「謎を解き明かし事件を解明しようと努めるキャラクター」と定義されています。
PLは探索者を意欲的に行動させるように心がけましょう。

●正気度(SAN)
能力値のひとつ。新規探索者は<POW×5>のSAN値を初期値として持ちます。
セッション中、正気度ロールに失敗した際、指定された数値が減少します。まれにPOWの変動でも減ることがあります。
基本ルールブックのルールでは、1度に5点の正気度喪失があった場合一時的狂気(短期間の狂気)の可能性が発生します。また、1時間以内に20%の正気度喪失があった場合不定の狂気(長時間の狂気)に陥ると設定されています。
狂気状態に陥った場合、狂気表からロールもしくはチョイス(選択)して、発狂RPを行います。
正気度が0になると、ロストとして処理され、探索者として使用不可能になります。

●正気度ロール(正気度チェック/SANチェック)
1D100ロールによる100%のうち、何%の割合で発狂するかをチェックするロールです。
現在正気度の値を目標値として1D100をロールし、失敗の場合正気度減少が起こります。
1度に5点以上の正気度喪失が起こった場合、<アイデア>をロールし、恐怖に気づいてしまったかどうかを判定します。成功の場合、発狂状態に陥ります。

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■04.CoCの遊び方

◎キャラクターシートを作成する
ダイスロールをもとにPCのキャラクターシートを作成しますが、この記事では割愛します。

◎シナリオをプレイする
シナリオは基本的に、以下の流れで進むことが多いですが、あくまでも一例です。クトゥルフ神話TRPGの世界は多様化しており、様々なニーズに応じたシナリオが公開されています。

1)導入:探索者が今どのような状況に置かれているのかについて、KPが描写する。
2)探索:探索者が自発的に状況を観察し情報を収集する。必要に応じて技能ロールを行う。
3)推理:集めた情報を整理し、解決方法を考える。
4)エンディング:探索者の決断や行動によってどういう結末を迎えたのかについて、KPが描写する。

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