物語の始まるところ イメージとテーマ その2

 前回のエントリでは、物語を「事件性」や「社会」というものとどう向き合っていくか、「ドラマティックであるとはどういうことか」「自然な伏線とは何か」という話をしていく際、まず最初に考えなくてはならないことは、

「物語を書こうとするとき、それを書くことでなにを描きたいのか」

「物語を書こうとするとき、それを書くことでなにを伝えたいのか」

 このふたつを明確にするということであり、これをイメージとテーマ(あるいは問題提起)と呼ぶ、というお話をいたしました。イメージ、「何を描きたいのか」については前回のエントリで扱っています。

 さて、「何を描きたいのか」を明確にしていった際、その「描きたいもの」はえてして無数に膨れ上がることになります。「お話が終わらない」という現象です。これを解消するひとつの方法として、「テーマ」、つまり「伝えたいこと」を導入することで、物語を整理し、クライマックスやエンドシーンのためになにをしたらいいか判断していきましょう。前回のエントリと併せてご覧いただければ幸いです。

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