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フリーランスのこと。

僕は2024年1月31日付けで全日本プロレスを退団し、2月1日からフリーランスの道を選んだ。
プロレスラーのフリーランスとは、プロレス団体からオファーを頂いて、初めてその大会に参戦する事ができる。
オファーを頂けないと試合をする機会もない=プロレスラーですらない。
そんな危うい存在だ。
ちなみに、よくファンの方に「○○○に出てください!」なんてありがたいお言葉をいただくが、基本的には選択権を持っているのはオファーを掛ける側なので、そういう場合は団体側に声を掛けていただく方が現実となる可能性が高い。

で、オファーを頂いた場合。
もちろん団体とやり取りをしてそのオファーを受けるのも自分だし、宣材写真を撮って送ったり、入場曲を送るのも自分。
グッズの企画をして製作業者を決めて宣伝をして会場に運び売店の準備をするのも自分。
今後は適格請求書を作ってPDFで送る。なんて作業も加わりそうだ。

した方がいい事は沢山あるけれど、しなくてはいけないわけではない。
参戦オファーが来た時に返事をしなくてもいいし、グッズを作らなくてもいい。
だけど仕事も入らなくなるし、グッズ収益もなくなる。
そして業界での信頼もなくなる。
だから絶対にした方がいい。
自力で出来る事、学べる事はいくらでも。

そんな事を考えていたら数十年ぶりに、僕が通っていた高校の校訓を思い出した。
『自主自立』
勉強も含めて行動は任せるけれど、責任は自分で取りなさい。というようなニュアンスだったと思う。
僕の高校は公立高校だったが、地域では珍しく私服登校だった。
学生の本分である勉強に関しても口うるさくは言われないし、何より校則がなかった。
だから入学式から金髪の同級生もいたし、私服のはずなのに中学の制服で登校していた生徒もいた。
一応地元の進学校扱いだったので、みんな見た目は派手でも節度とモラルを持って行動していたような気がする。
自由と責任は隣り合わせ。
みんなちゃんと自立した上で、自身の進路に向けて自分を律していた。
自主自立であり自主自律であったと気付いたのは、卒業が間近になった頃。

これはプロレスのフリーランスにもとても共通しているし、それだけでなく生きていく上全てで共通している事だ。
ただ所属団体がある場合はやるべき事が限定されているため集中しやすい。
そしてやった方がいい事を自主的にやったとしても、会社が見てくれるとも評価してくれるとは限らない。

これはどちらが良い悪いではなく、自分にとってどちらが合うか?の部分だ。

そして僕はフリーランスの道を選んだ。
これからは高校時代に学んだ自主自立・自主自律の精神をより強く胸に、プロレス業界を歩んでいこうと思う。
お酒を飲んだ時は特に…。。

宣材写真撮影の様子

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