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英語の語源大全 【読書感想文】 さすがの大全

★★★★★
Amazonでレビューしたものです。

できる人は知っている、語源は教養の宝庫!
イギリス南部をイングランド(England)と呼ぶのはなぜ?
「ハンサム(handsome)」は顔のことなのに、なぜ「手(hand)」が入るの?
こんな質問にパッと答えられますか?
「知っていそうで、知らない」
「気にはなるけれど、調べてもわからない」……
そんな
“知るだけで世界の見え方がずっと面白くなる!”
“人生の可能性がグーンと広がる”とっておきネタをどっさり集めました
◆「漢字1字」の意味を持つ語源
◆「印欧祖語per」にまつわる語源
◆「接頭辞」のような語源
◆「数」を表す語源
◆「形容詞」のような語源
◆「感覚」にまつわる語源
◆「自然界の動き」にまつわる語源
◆「時間、空間」にまつわる語源
◆「人間の動作」にまつわる語源


1.語源学習法・パワーアップ編


前回ご紹介しました、英語の語源図鑑

こちらは続編があり、


さらに形式を変えて語源について紹介解説されたのが、こちらになります。

図鑑から大全と名前が変わったように、内容も変わっています。
図鑑ではイラストでの紹介がメインでしたが、こちらは文字がびっしりで、非常に細かい紹介と解説となっています。

いずれも「語源学習法」という英単語の学習方法の本です。

「語源学習法」とは、一つの英単語を、意味のある最小の単位である語源別に分けて、それらの持つ意味をつなぎ合わせて暗記する方法です。

2.語源に歴史あり

①言葉の進化と分化の歴史

最初に、世界にある言語の紹介があります。

なんでも、言語は、共通の祖先から分化したグループの「語族」に分類でき、英語やドイツ語フランス語からギリシャ語ロシア語サンスクリット語ヒンディー語などが含まれる「インドヨーロッパ語族」があり、その共通の祖先となった仮説上の言語を「印欧祖語」と呼ぶんだそうです。

ホモサピエンスが魚類両生類爬虫類哺乳類と進化しつつ分化していったように、言語も進化して分化していったようですね。
ちなみに日本語の語族は不明だそうです。寂しい。。。

ヨーロッパの歴史に伴い言語も変化していったんだそうですよ。ゲルマン民族大移動とか、むかーし歴史で習いましたねえ。

②ものすごい情報量

とにかく1(−4つ)程度の語源から、ものすごい数の単語が紹介されています。

042 men(t)/mon=考える、思う

dementiaは「考えられなくなる症状」から「認知症」、
amentiaは「考えることができない状態」から「意識障害」、
amnesiaは「気づくことができない状態」から「健忘症」、
「アムネスティー(amnesty)」は「考えないこと」→「過去の罪を忘れること」から「恩赦、特徴」
maniaは「あることしか考えないこと」から「異常な熱意」、
「マニアック(maniac)」は、日本語のイメージとは違い、「気がふれた、上記を逸した」です。

こんな感じで、100続いていきます。

さすが大全。。。

これを覚えられればものすごい数の英単語が身につくでしょう。

覚えられればなあーーー!

③変化しないでー

語源はなぜか、形を変えてくれるのだそうです。

weghはラテン語経由ではve(y)/vo(y)/viなどに変化してさまざまな語が生まれます。

印欧祖語で「前に、先へ」という意味のperは、ラテン語経由でpor(t)に変化し、さらに、接頭辞としてpro(前に)ができたことはすでに述べました。perはproの他に、preやpriの形でもさまざまな単語を作り出します。

一方で、neはラテン語経由ではinに変わって英語に入ってきて、あとに続く語根の文字によって、il/im/irなどに変化します。

なぜ、、なぜ形を変える。。変えなくていいのに、覚えられないじゃないですかあ。。

しかも子音も変化したんだそうです。
印欧祖語のpの子音が、ゲルマン語ではfの死因に変化するとか、色々な子音変化のルールがあるんだそうです。

おのれ、グリム兄弟。。(八つ当たり)


とはいえ、これだけの語源を覚えられれば、かなりの英単語が身につくことは確実です。
覚えられればねえ。
覚える、覚えない、覚えれば、覚えよう。。

3.怒涛の100種類の語源のご紹介〜

001 dem=民
002 dom=家、主
003 star=星
004 aqua=水、mari=海
005 ang/ank=角、曲げる
006 mount/mint=山、突き出る
007 patri/pater=父
008 matri/mater/metri=母
009 man=手
010 ped/pod/pus=足
011 dent/odont=歯 opt/ocu=目
012 cap(it)=頭
013 horn/car/cer/cor=頭、角
014 ama/pri=愛
015 phine=愛 phobia=憎
016 son/ton=音
017 fur/far/for=前に、先へ
018 por(t)=行く、運ぶ
019 pri=第一の、最初の
020 per/press/pri/pre(c)=試す、押す、価値
021 ar/or=つなぎ合わせる
022 ne=ない
023 med8i)/mid/mean=中間
024 trans/tres=越(超)える
025 ac/acro=尖った、先端、突き通す
026 al=育つ、成長する
027 al/ultra=別の、超(越)えて、向こうに
028 uni=1
029 mono=1
030 sem/sim/homo/some=同じ、一つ
031 dou/du/do/bi=2
032 tri=3 quart/quad(r)=4
033 quin(t)/penta=5 sex/hex=6 septem/hepta=7 okt=8 newn=9 dekm=10
034 meg=大きい
035 mini/minu=小さい
036 reg=まっすぐな
037 ster=固(硬)い、固定した
038 pla/fla=平たい
039 for(t)/burg(h)/bury/borough=強い、高い、要塞都市
040 neo/new/nov=新しい
041 fa/fe/ba/pho(n)=話す
042 men(t)/mon=考える、思う
043 cal/cla/claim=叫ぶ
044 vise/view=見る
045 spec=見る、観察する
046 leg/log/lect=集める、選ぶ、話す、読む
047 mark/merc=取引する
048 gram/graph=書く(こと)
049 par(t)=分ける、割り当てる、一部
050 num/nom=割り当てる、取る
051 sens/sent=感じる、知る
052 wed=湿った、水 und=波打つ
053 volve/wel=回る、転がる
054 plu/flo/flu=流れる
055 str(uct)=広がる、積み上げる
056 gl=輝く、光る
057 fla/bl(a)=(白く)輝く、燃える
058 bal/bol/bul/fla=ふくれる、風が吹く
059 flo/fla=あふれる、栄える
060 br=煮える、ふくれる、焼く
061 bi(o)/viv=生きる 
062 gen/kin/gn(a)/na=生まれる、種
063 bher=運ぶ、生む
064 werg/work=行う、働く
065 pan/pasto=食料を与える
066 fond/fuse=注ぐ、溶ける
067 pele/ply=満たす
068 par(e)/per=生む、準備する、並べる
069 cre/cru=増やす、育つ
070 cir(c)/cr=曲がる、回る
071 cycle/cult=巡る、回転する
072 sec/seq/su(i)=続く
073 mun/mut=変わる、動く
074 mov/mot/mom=動く、動かす
075 vent(t)=行く、来る
076 wegh=行く、乗り物で運ぶ
077 cede/ceed/cess=行く、譲る
078 tere=回す、ひねる、擦る
079 vers/vert=曲げる、回る、向ける
080 st=立つ、留まる、しっかりした
081 sed/ses/sid=座る
082 car/cur=走る
083 cel/hel=覆う、隠す
084 guar/ver=覆う
085 sc/sh=切る
086 sci/sect/sh=切る、分ける
087 tem/tom=切る
088 pun/pin/poin=指す、刺す、点、小さい
089 mens/meter=測る
090 bol/ble(m)=投げる、届く
091 ject/jet=投げる
092 tend/tent/tain/tin=伸ばす、延ばす、張る、保つ
093 ple/plek=折る、重ねる
094 pend/pens=引っ張る、伸ばす、回転する、吊るす、量る
095 fac(t)/fic(t)=作る、する
096 cap/cup/cept/cieve/cip=つかむ
097 duc(t)=導く、引く
098 dra/tra=引く
099 bat=打つ、叩く
100 stick/stinc(t)=刺す


著者:清水 建二 (著), すずき ひろし (イラスト)
ASIN ‏ : ‎ B09QKNP5BZ
出版社 ‏ : ‎ 三笠書房 (2022/1/27)
発売日 ‏ : ‎ 2022/1/27
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 188776 KB
本の長さ ‏ : ‎ 416ページ

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