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失われゆく野付半島のトドワラ

野付半島

今回、久しぶりに野付半島に行きたいと思った。

道東もよく行くのだが、野付半島は久しく行っていなかったから。

野付半島(のつけはんとう)は、北海道標津郡標津町および野付郡別海町にある細長い半島である。延長28kmにわたる砂嘴であり、規模としては日本最大である。野付半島・野付湾は、湿地の保全に関するラムサール条約に登録されている。

Wikipedia
知床半島と根室半島の間にある
別海町
細長くのびた半島

ラムサール条約とはこんな条約。

1971年2月2日にイランのラムサールという都市で開催された国際会議で採択された、湿地に関する条約です。正式名称は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいますが、採択の地にちなみ、一般に「ラムサール条約」と呼ばれています。

環境省ホームページより


前に野付半島に行った時は船で行ったから車で行く時と反対側からのアプローチだった。

今回は朝一番の観光船(8:30)には間に合わないから車で行くことにした。

手前に飛んでいる鳥が
海面に映る
曇りのせいで幻想的
真っ直ぐな道
国道244号から
道道950号へそれていくと
野付半島へ
ナラワラ
(ミズナラの原っぱ)
海面に映り込む木々がきれい

北海道遺産
野付半島は別海町にある
(べつかいちょう)
2階建て建物で、レストランなどもある
ここに車を停めて、トドワラを見に行く


ここから、トドワラまでは、1.8km。

トドワラとは、立ち枯れした
トドマツ林のこと。

トドワラ探勝線歩道


トドワラまでは、歩道を歩くか、トラクター(一回500円)の道があるが歩きたかったから歩道を行く。

歩道を歩き始めると、大きな鹿が4頭のんびりと草を食べていた。

見事な角の蝦夷鹿
慣れているのか逃げない

すぐ目の前にいて、こんな至近距離で蝦夷鹿を見たのは初めて。

名前を失念
ナデシコ
ボケてしまった
はまなす
赤い実になっているものも
多かった
遊歩道にある案内板
遠くにも鹿
オスの鹿が多かった
立派な鹿がこちらを見ていた

歩道の方は草がかなり生えており、人が1人通れる位の細さ。

この看板が見えたら、
その少し先から木道が始まる

野付半島内には江戸時代の中頃まで、トドマツ・エゾマツ・ハンノキ・カシワなどの樹種から成る原生林がありました。しかし年々半島周辺が地盤沈下し、それに伴い海水が浸入、立ち枯れの森となりました。その枯れ木群も更に進む地盤沈下や風化によって少なくなっています。
トドワラとはトドマツの原っぱからきた地名で、荒涼とした景観になっています。

野付半島ネイチャーセンターより

木道とトドワラ

トドワラのところまでは、木道を歩く。

両側は海
波もなく、前回行った時は
無音の世界だった
トドワラ
これを見た時、あれ?と思った
前に見たのと違う。
『北海道遺産』の看板もない。

トドワラの雰囲気が私の記憶と全く違って驚いた。
私の思い出のトドワラは白っぽい枯れた木がもっとたくさんあってトドワラの周りまで歩けた。

なのに、今は写真の所までは木道がなく行くことはできないし、トドワラが少ししかない。

こんなだった?

とりあえず引き返して、前回船でアプローチした方面にも歩いてみた。

ここからもっと行くと船が着いた場所
今回はここで引き返したが、
船着場も幻想的だった
また行きたい

ともあれ、トドワラに違和感を覚えながら野付半島ネイチャーセンターに戻る。

野付半島ネイチャーセンター


先にここに行くべきだった。
歩く前にここでいろいろ見てから行くのがいいと思う。

係の人に、トドワラの印象が違うこと、北海道遺産の看板がないことを聞いてみると、いつ行ったか聞かれたので、おそらく2013年くらいと話すと、壁を指差して、教えて下さった。

野付半島ネイチャーセンター2階
トドワラの移り変わり


私が行った2013年の後、2014年に台風があり多くのトドワラが失われ、その後もどんどん減って今は10本あるかないかくらいになってしまったそうだ。

当時トドワラの近くまで行けた木道も今は手前で終わっている。
(野付半島の模型があり写真撮ればよかった)
北海道遺産の看板もなくなり、なんとも寂しいトドワラになってしまったのだ。

再掲
2013年頃のはパソコンにあるはず。
とにかくこんな少なくはなく
もっと不思議な世界だった。


野付半島〜尾岱沼(おだいとう)へ

お昼時になったので、昼食のおすすめを係の人に聞いてみた。

もともと宿泊ホテルの方から、
『ロマン』というお店のポークチャップの話は聞いていた。

気にはなったが、迷っていた。

係の人が教えてくださったのは、尾岱沼にある『白帆』というお店。

ここで、北海シマエビの天丼が食べられるという。

そちらが食べたくなり向かうことにした。

尾岱沼(おだいとう)は、野付半島の先っぽの反対側にある場所。


『白帆』というお店はすぐに見つかった。

他にもラーメンや親子丼、定食など
メニューは豊富
私は迷わずダブル天丼
北海シマエビとホタテ
アサリも大きく美味しいおみおつけ

このダブル天丼が美味しくて、もう一度食べたい!

北海シマエビとホタテが2つずつ。
ホタテは多分オスとメスが一つずつでヒモも天ぷらになっていた。

タレも程よい濃さで好みだった。
お米は道産米。
値段は1,500円也。

美味しくて一気に完食。

道の駅『おだいとう』へ

観光協会に立ち寄り、親切な方から地図やらいろんな話を伺い、ソフトクリームを道の駅『おだいとう』に食べに行く。

生乳生産量日本一のまち
ミルクソフト380円
しっかりとした食感

ソフトクリームは美味しかったけれど、今のところ私の一番は、『幸せな牛のミルク』(喜茂別)のソフトクリーム!

2011年のスタンプラリー
かなり押してあるが
『おだいとう』は空白だったので
今回押してきた。

このスタンプの像はこちら。
道の駅の建物から少し離れたところにある。

『叫びの像』

ここから見える国後島に向かい、
『返せ!』と叫んでいる像。

道東も果ての方に来ると、北方領土が本当に身近だ。

この後どうするか迷い、何回も行っているのだが、納沙布岬に行くことにした。(日本最東端岬)。

長くなったが、野付半島のトドワラはあと数年と言われているが、大きな災害があればどうなるか分からないと係の方がおっしゃっていた。

もし、一度行ってみたいと思われているならば早く訪れた方がいい場所だと思う。

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