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Full Moon in April 2023*桜月夜の祈り

早いものでもう満月ですね。
ネイティブアメリカンは、4月の満月をピンクムーンと呼んだそうです。由来は、ピンク色のフロックスの花にちなんでいるそうですが、日本では桜の季節でもあるので桜月夜の気分です。

この満月は、3月23日の新月が満ちたものであり、半年前の天秤座新月に始めたことや計画したことが叶うタイミングです。

半年前の天秤座新月を振り返ってみると、太陽と月の真向かいに木星と海王星がありました。

木星は魂の進化を促します。多様な体験、多彩な出会いを通して、私たちの感覚は鋭敏になり、感情は揺さぶられ、意識は拡大することでしょう。しかし、物事の全体像を把握したり、自分に何が起きているのかを自覚はしにくいかもしれません。

今回の満月では、牡羊座で太陽とカイロンがコンジャンクションし、木星がそれに並んでいます。私たちの意識は広がり、行動も活発になると思います。
天秤座の月は、太陽とカイロンに向き合い、深い感情の癒しを引き出すでしょう。とくに人間関係において。
次の新月(4月20日)までの間、家族や仲間と自分、または国や会社と自分の関係性に焦点があたると思います。

4月6日の数秘

数秘は8。一桁にする前は17です。8は循環するエネルギー。
タロットカードで表すと、8はウエィト版では「力」(ほかのタロットでは「正義」)。17は「星」です。
「正義」は4月の星の動きの記事でも書いたので割愛します。

神託のタロットの「星」のカードにはパンドラが描かれています。

プロメーテウスが天界から火を盗んで人類に与えた事に怒ったゼウスは、人類に災いをもたらすために「女性」というものを作るようにヘーパイストスに命令したという。ヘーパイストスは泥から彼女の形をつくり、神々は彼女にあらゆる贈り物を与えた。
そして、神々は最後に彼女に決して開けてはいけないと言い含めてピトス(「甕」の意だが後代に「箱」といわれるようになる。)を持たせ、プロメーテウスの弟であるエピメーテウスの元へ送り込んだ。

パンドラの名前は、「すべての贈り物を与えられた者」という意味があるそうです。
ある日、パンドラは好奇心に負けて甕を開いてしまい、そこから様々な災いが飛び出して行きました。しかし「エルピス」(希望の意味)のみは縁の下に残って出て行かず、パンドラはその甕を閉めてしまった。
こうして世界には災厄が満ち、人々は苦しむことになったと言われています。

神託のタロット「星」

神託のタロットのパンドラの箱からは、無数の虫が飛び立っていますが、パンドラは虫には目もくれず、まばゆく輝く星に釘付けになっています。
その星の中には、白いドレスの女性が描かれています。おそらく、この星の中の女性はエルビス(希望)なのでしょう。

15世紀のヴィスコンティ版タロットの「星」に相当するカードは「望徳=HOPE」と呼ばれていました。キリスト教の「三元徳」(信徳、望徳、愛徳)のひとつが望徳=希望です。

破壊を意味する「塔」のカードに続く「星」のカードは、私たちに困難の中にいても希望を持ち続けることを示唆しています。
希望は、自分の中に生まれてくるもの。それはどんな状況にあっても、きっと良いことが待っていると根拠なく信じられること。そして、「いつか」の未来を待ち続けられる力のことだと思います。

人間は何千年もの間、夜空の星を見上げては、星に願いをかけてきたのでしょう。

希望と未来へ導くヴィジョンである星は、決意から生じるのではなく、破壊された塔のがれきから生まれるのだ。愚者はがれきの中でただ待つが、何を、どのように再建するかという明快な意識はない。
この困惑と、古い考え方や体勢の崩壊のただなかで、かすかでとらえどころのない、それでも力強い希望の星は昇るのである(神託のタロットより)

満月図(日本)

日本時間4月6日、13時34分に満月になります。
私が使っているコッホシステムでは、太陽は8ハウス、月は2ハウスですが、プラシーダスシステムでは太陽9ハウス、月3ハウスになるようです。

この記事も5度前ルールで、太陽9ハウス、月3ハウスとして見ていきます。

アセンダントは獅子座20度。
サビアンシンボル(+1度)は、「興奮した鶏が、ふらふらと羽をばたつかせて飛ぼうとしている」(集中力を発揮して限界を突破する)

鳥は、霊性を表します。しかし、家畜である鶏は、純粋な霊性ではなく呪術的な力を持つとされています。夜が明けるのを知らせて鳴く雄鶏は、神の霊気を受け取っていると信じられてきました。
その鶏が興奮状態になっているのは、混乱の極みであることも意味しますが、極限の中で本来の力を取り戻そうとしているとも見えます。

たまたまフォローしている方が鶏についてtweetされていて、バビロニア時代の天体図に雄鶏が「アヌの真の羊飼い」のお供として描かれていたことを知りました。
「アヌの真の羊飼い」(シパ・ジ・アン・ナ (MULSipa-Zi-An-Na))は現在のオリオン座の領域にある星々を指しています。

※アヌ=天空の神、最高神。
アヌの伝説については、クロノスとかぶるところがあります。

国の運気

獅子座生まれの岸田首相は、太陽は獅子座5度、火星が獅子座23度にあります。この満月は、岸田首相が舵取りをする日本丸の状況を表しているかもしれません。
数秘の項で書いたようにパンドラの箱が開き、混乱の極みの中で日本は揉まれています。

半年前の牡羊座満月

昨年10月10日の満月は、太陽は天秤座16度、月は牡羊座16度にありました。つまり、今回の満月とは逆です。

このときは、12ハウスに太陽(国)と金星と水星が集まっていました。水面下ではいろいろなことが行われていたようです。
それから半年経ち、太陽と月がお互いに真逆の位置に来て、半年前にはわからなかったことが明らかになるかもしれません。

半年前、山羊座26度にいた冥王星は、3月23日に水瓶座に入りました。
現在の冥王星の位置は水瓶座0度。サビアンシンボル(+1度)は、「カリフォルニアの古いレンガ造りの伝道所」
半年前の山羊座26度のサビアンシンボル(+1度)は、「山の聖堂へとつらなる急な階段を上る巡礼者」。(目標に向かって忍耐強く進むという意味)
この巡礼者たちが目指していたのが、古いレンガ造りの伝道所です。

この「カリフォルニアの古いレンガ造りの伝道所」には、パイオニア精神とか、理念や理想を明確にする、などの意味があります。
私が勝手にフリーメイソン度数と呼んでいるサビアンシンボルのひとつです(笑)
水瓶座は、いつの時代にも変わることなく続いていく理想郷を夢見ます。皮肉にも「持続可能な世界」という文言に似ていますね。

日本のテーマ

太陽(国)は9ハウス。日本国のテーマは外国、宗教、教育
太陽にはカイロンがオーブ1度でくっついています。政府はまじめに取り組むことがあるようです。
木星が近くにあり、9ハウスがステリウム(惑星集合)になっていることからも、外国や宗教、教育のことで騒がしく賑やかになる気配です。

9ハウスルーラーは火星。火星は、同盟国の11ハウスに入っています。
この満月が新月だった3月22日の新月図を見ると、火星は6ハウスにありました。太陽・月とはスクエアでした。

6ハウスを軍事と見れば、火星は軍人、または兵器です。
同じ6ハウスに、パラス(正義をテーマとする)も入っているので、あらたに兵器や自衛隊装備を増やす、基地を拡大するなど防衛予算がさらに膨らむ可能性も出てくるかもしれません。(2023年3月22日牡羊座の新月)

3月25日に火星が蟹座に入り、安心安全に意識が向かっていますが、興味深いことに蟹座火星のときは国防を脅かすことが増えます。

同じ牡羊座9ハウスには、不和の女神エリスと奉仕のベスタがオーブ1度でコンジャンクション。彼女たちは、6ハウスの冥王星とはスクエアです。
やはり防衛問題は避けられないようです。

岸田首相 “反撃能力の保有は不可欠”と強調 衆院本会議 | NHK | 自衛隊

今回の満月図には、ミニトライン(小三角)が見られます。9ハウス牡牛座の水星と北ノードのコンジャンクションが頂点になり、11ハウス蟹座火星と7ハウス魚座土星によって作られます。
7ハウスは外交、9ハウスは外国、11ハウスは同盟国。7-9-11ハウスのミニトラインは、外交努力という感じですね。

面白半分で小惑星アメリカ、ロ*ア、ウク***を表示してみたら、月(天秤座16度)とアメリカがオーブ1度でコンジャンクション。興味深いことに、アメリカの建国チャートで天秤座14度に土星があります。因縁を感じてしまいました。
小惑星ロ*アは7ハウスに入っていますが、10ハウス(政府)の金星とはスクエアなのでやはり仲は良くない・・・。

経済

国内経済の2ハウスには主要天体がなく(月を3ハウスにしたため)、小惑星ウク***とセレスが同じ度数でぴったりコンジャンクション。
セレスには、育てるという意味があります。

2ハウスルーラー水星は9ハウス牡牛座3度で、北ノードとオーブ1度でコンジャンクション。
対極の8ハウスには海王星。海王星はセレス・ウク***とはオポジション。8ハウスには税金、損失、社会保障などの意味があります。

コッホシステムで見ると、2ハウスの最後になる月は、次の3ハウスの扉に手をかけているわけで、同じくコッホでは8ハウス最後の太陽&カイロンは、9ハウスの扉を開こうとしています。

要するに国民(月)のお財布(2ハウス)は、8ハウス(税金と社会保障)と対になっているので、税金として徴収されたものが、外国への援助資金になるということではないかと思います。

月(国民)は、9ハウスの多勢無勢にひとり立ち向かうような位置にいます。3ハウスのテーマは、輸送交通、通信、メディア、教育。
3ハウスと9ハウスの満月なので、貿易が盛んになるとか、海外旅行が盛んになるということもあるかもですが、まあ、そうなったらいいですよね。

3ハウスには義務教育の意味もあり、ルーラーの金星は10ハウス(政府)に入っているので、義務教育や少子化対策を表しています。
月と金星は、10ハウスの天王星を介して繋がります。
月と天王星は、クインカンクス。また、天王星は太陽(国)とはセミセキスタイルで、国会に急進的な変化があることを示唆しているようです。

天王星は、7ハウス(外交)のルーラーであり、7ハウス魚座3度の土星とはクインタイル(72度)。大きな流れが始まっています。

国民負担率50%超えの “超絶過重”…岸田首相ご自慢の「異次元の少子化対策」財源は「社会保険料」報道(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
少子化対策の財源「保険料を検討」 自民・茂木幹事長が発言 (msn.com)

少子化対策で言えば、家庭を意味する4ハウス、子育てを意味する5ハウスに主要天体がなく、それぞれのハウスルーラーは6ハウスと9ハウスに入っています。
これは、子育て家庭に直接的な支援はないということかも。
6ハウスには、労働者や公務員という意味もあるので、行政に対する補助金という感じがします。

「こども家庭庁」始動…岸田首相、発足式で職員に「率先して子どもと過ごす時間を」(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

医療と労働

10ハウスルーラー金星は、10ハウスにあり、6ハウス冥王星とトライン。
6ハウスには医療衛生、労働奉仕、軍事、食料の意味があります。
トラインなので良いというわけではないですが、なにか期待できることがあるかもしれません。何だろう?思いつかない(苦笑)
いまだセッシュセッシュですし。

https://twitter.com/MHLWitter/status/1641636748336979969?s=20

岸田文雄首相「花粉症対策は社会問題、結果出す」 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

災害

国土を表す4ハウスには主要天体がなく、ルーラー冥王星は6ハウスにあります。対極のMCにはジュノーがぴったり乗っており、10ハウス天王星(牡牛座17度)がコンジャンクションしています。
MCIC軸の天王星が近くにあるのは災害が起きやすい配置です。必ずあるわけではありません。が、気になる兆候があります。

イルカの大量座礁と地震の関連はないと言われていますが、用心するに越したことはありませんよね。
防災グッズや非常食の備蓄の点検、それから家族の連絡方法の再確認などは常にされておかれるとよいと思います。
youtubeの防災専門チャンネルの動画も参考になります。私のお勧めは「死なない防災!そなえるTV」さんです。

満月が私たちに伝えていること

どのサインでも16度は、対極のサインから強い影響を受けます。
今回の太陽の度数のサビアンシンボルは(+1度)は、「婚期を過ぎた未婚の高貴な女が2人、沈黙して座っている」
「未婚の高貴な女」のワードが限定的で想像力の邪魔をしていますが、二人の女性とは自分と鏡に映った自分自身です。

人が鏡に映る自分自身をじっと見つめる時、シンデレラの継母の魔法の鏡でない限り、鏡に映し出されるのは現在の自分。
シミや皺の数が気になるのはさておき、鏡の中の自分と向き合うことは内省を促します。

月のサビアンシンボル(+1度)は、「仕事を退いた船長が、港に出入りする船を見ている」
ひとつ前のサビアンが「嵐のあとに、船が修理を必要として陸に上がっている」なので、船が壊れてしまったため船長は引退した(あるいは休暇中)ことがわかります。

海は潜在意識、その海に浮かぶ船は自我を表しているそうで、嵐で壊れた船は自我が傷ついていることの暗喩です。
しかし、引退した船長は、現役時代とは違う視点で行き交う船を見ています。失敗の原因や対処に思いを巡らしているのかもしれません。

このふたつのサビアンシンボルが示唆しているのは、内省すること心の傷を回復させる(癒す)こと
ただし、普通の状態ではないわけです。何かショッキングなことが起きて、強制的に内省させられたり、引退させられたりします。

半年前の牡羊座満月は、太陽と月が今回の満月とは真逆になっており、きっちりオポジションの位置になります。
これって鏡映しですね。今度は、鏡の中の自分が、鏡に向かう自分自身を見ているような感じです。

今回の満月は、過去のどんな自分も受け入れる自己受容と、受け入れたら過去に留まらないで先へ進むように促しているようです。(2022年10月10日満月の記事より)

カイロンの癒し

太陽とコンジャンクションになっているカイロンは、癒しの天体と言われますが、実は負荷をかけて悪い部分を改善する外科医や作業療法士のようなエネルギーです。
全員ではありませんが、直視したくない過去のトラウマが引き出されるかもしれません。心を傷つけるような人物や出来事が引き寄せられる可能性もあります。
しかし、それは痛みを乗り越えるために起きる手荒いレッスンのようなもの。感情をコントロールすることを学び、心の傷を癒していきます。

虹のふもと

牡牛座3度の水星と北ノード(4度)がコンジャンクションしています。水星とNノードは、火星と土星とでミニトラインを形成します。
今回の満月でトラウマが刺激されたり、問題が噴出したとしても、水星が問題解決に力を貸すような働きをします。
蟹座の火星は、感情的になりやすいですが、勇気と行動力があります。魚座の土星は忍耐力と、具現化の力を授けてくれます。そして、頂点になる牡牛座の水星は、直感力と粘りつよいコミュニケーションで調整します。

水星と北ノードのサビアンシンボル「虹の端にある黄金の壷」。
意味は、強い意志、思いがけない幸運。
※ノードはそのままの度数のサビアンシンボルを選択します。

「虹のふもとには宝物が埋まっている」という言い伝えを聞いたことがあると思います。由来は長くなるので割愛しますが、そもそもは「虹のふもとには幸福(至福)がある」だったそうです。

虹のふもとにたどり着けた人はいるのでしょうか。
たぶん、いませんよね。
この言い伝えも「いつか」を信じて待つような祈りだと思います。
虹は神の約束です。困難や悲しみの中で、人は虹が現れる度に「いつか幸せな時が時が訪れる」ことを信じた。神は約束を守る方だから。
(特定の神によらず。神はいるのかという問いはここでは保留)

「祈り」

MCは牡羊座14度。サビアンシンボル(+1度)は「インディアンが儀式用の毛布を編んでいる」
満月図ではMC(到達点)のサビアンを気にすることはないですが、春分のアセンダントの度数と同じなのでシンクロが興味深いです。

儀式用の毛布がどういうものか相変わらずわからないままですが、毛布は暖かく私たちの身体を寒さから守ります。それだけでなく、縦の糸と横の糸が交差する布地は、目に見えない時間が形になったものだと思います。
糸をつむぎ、完成を夢見て織り続ける行為は、数秘のところで書いた「祈り」に似ています。

流れて消える星にも、はかなく消えてしまう虹にも人は祈り、幸せを願った。困難や苦しみが、エデンの園のイヴのように、あるいはパンドラのように自分が原因だったとしても。願いが聞き届けられ、望みが叶うことを信じていたのですね。

今回の満月のメッセージ、私は「信じて待つ」ことだと思いました。
これから私たちの身の上に困難が起きたとして、それがどんな状況になっても、きっといつか良い時がくる、望みが叶えられると信じて待つ強い心を持つようにと宇宙は示唆しているように思いました。

世界や人の心が崩壊していくのを目の当たりして、暗たんたる気持ちになるこの頃ですが、自分自身と未来を信じていきましょう。

あなたと私の望みがいつか必ず叶いますように。
素敵な桜月夜をお過ごしください。

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