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2014 Odessa clashes(オデッサの悲劇)

2014年5月2日、ウクライナ南部の港湾都市オ デッサで、政権支持派と親ロシア派が衝突しているさなか、労働組合ハウスで火災がおき、焼死者32人を含む46人が死亡したと言われる事件がおきました。

一般市民、ネオナチなどのグループが投石、火炎瓶、絞首、ライフルなどでロシア人を虐殺したと言われている事件です。
この事件については、ほとんど日本では報道されておらず、日本語wikiも見当たらないため(よくあるケース)、詳しくお知りになりたい方は「2014 Odessa clashes」、「オデッサ水晶の夜」で検索してみてください。

背景

この事件のベースには、ウクライナ革命(2014年2月18日~23日)があります。ユーロ・マイダン革命とも呼ばれています。
この革命で、親ロシア派の大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ氏は追放され(2月24日)、ロシアに亡命しました。

ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ氏について簡単に

2011年1月に日本を公式訪問。日本滞在時には大勲位菊花大綬章を天皇(明仁)から授与されている。

2013年12月に軍事的にも協力関係にある中華人民共和国を公式訪問し、中国ウクライナ友好協力条約を調印した。この際に「核の脅威にさらされた場合は相応の安全保障を提供する」という文があったため、中国がウクライナのヤヌコーヴィチ政権に核の傘を与えたとする見方が浮上していた。

ウクライナは2013年に欧州連合(EU)との政治・貿易協定の仮調印を済ませたが、親露派であるヤヌコーヴィチはロシアからの圧力もあり調印を見送る。これに対しEU寄りの野党勢力から強い反発が起こり、ウクライナ国内は大規模な反政府デモが発生し、ヤヌコーヴィチによって出動させられたベルクトは群衆を攻撃するなど騒乱状態に陥った(2014年ウクライナ騒乱)。

ウクライナ革命は、アメリカの工作によって主導されたという見方もあるようです。当時のアメリカ大統領は、皆様、よくご存じのバラク・オバマ氏。副大統領はみんな大好き(笑)ジョー・バイデン氏です。

さらにウクライナ革命のベースにはオレンジ革命(2004年11月22日-2005年1月23日)があり、オレンジ革命にはジョージ・ソロスが関係していたと言われています。

ヌコーヴィチ大統領の失脚は、ロシアの猛反発を招き、ウクライナ領のクリミア半島のロシアによる併合と親露派武装勢力によるドンバス地方に於ける戦争の勃発をはじめ、クリミア危機・ウクライナ東部紛争(2014年2月23日-現在)へとつながっていったと言われています。

オデッサの悲劇

5月2日、オデッサの通りで親メイダンと反メイダングループの間で複数の衝突が起こり、市内中心部のオデッサのランドマークである労働組合ハウス前での衝突でクライマックスに達しました。
反メイダン(親ロシア派)の群衆は、親メイダン(政権支持派)のデモ隊に圧倒され、労働組合ハウスに立てこもると、何者かによって建物にガソリン爆弾(火炎瓶)が多数投げ込まれ、それにより激しい火災が発生し、中にいた親ロシア派数十名が焼死したとのこと。詳細は、ウクライナ政府によって、今も秘密にされているそうです。

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ホロスコープ(事件図)では、生と死の8ハウスのカスプが双子座。火災現場の労働組合ハウスは、双子座っぽいですね。
8ハウスカスプのsabian symbol「産業労働者のストライキ 」

もともとの双子座の3ハウスを見ると、3ハウスカスプに冥王星が合。
冥王星は8ハウスのルーラーです。
3ハウスカスプのsabian symbol「火の崇拝者が、存在の究極のリアリティを瞑想する」
冥王星のsabian symbol「花崗岩に刻まれた古代の浮き彫り 」

3ハウスカスプの「火の崇拝者」には、ぞくっとしました。
冥王星の「古代のレリーフ」は、「火の崇拝者」を受けたもので(ゾロアスター教にちなんだものですが)、記念碑のような意味合いがあります。

また1ハウス蠍座の土星は、山羊座のルーラーです。土星と冥王星は重要なアスペクトはありませんが、ミューチュアルレセプション(守護星交換)になっています。


では、火を投げ込んだのは誰でしょう。
火星は11ハウス天秤座(集団)にあり、冥王星とスクエア。
5ハウス牡羊座の天王星とオポジション。火星は牡羊座のルーラーです。
天王星は、もともとの11ハウスのルーラーでもあります。
直接的な守護星交換ではありませんが、ダブルシグネチャーになっています。
そして、9ハウス蟹座の木星も含めたグランドクロスを形成しています。
蟹座は小さな組織を表し、ナショナリズムも表します。

火星のsabian symabol「鉱夫たちが、深い炭鉱から表に出てくる」
天王星のsabian symbol「インディアンが儀式用の毛布を編んでいる」
木星のsabian symbol「男がとても古い書物を頼りに、自分の前にあるマンダラを研究している」

sabian symbolを現実に起きたことにそのまま当てはめることは、誤認のもとではあると思いますが、儀式の生贄的なイメージが浮かびました。

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火災発生から消防隊が到着するまで約1時間もかかり、さらに消火活動は建物の周りに多くの人が集まり過ぎていたため遅れたということでした。

消防士は、この場合、土星でしょうか。
土星は1ハウス(国民の部屋)にあり、太陽(政府)、水星とオポジション。月(国民)とはクインカンクス(150度)。

警察は、水星が表すと思います。水星は太陽(政府)の側にあります。
水星は、MCとスクエア、5ハウス海王星とクインタイル(72度)。
警察が機能不全な感じがします。

土星のsabian symbol「自らの良心に従い、兵士が規律に抵抗する」
太陽のsabian symbol「ポーターが重い荷物を運んでいる」
水星のsabian symbol「空を横切る翼のような雲の束」
月のsabian symbol「村の凍った池でスケートをする子供たち」

非公式には、火による直接の死者は32人。飛び降りて亡くなった10人。火災以外の衝突による死者6人。そのほか174人が負傷し、重体が25人。
建物から避難した38人は、警察に拘束されたそうです。


太陽(政府)は、7ハウス牡牛座にあり、火星とはクインカンクス(150度)ですが、木星、冥王星とは調和の角度(コンプロマイズ)です。
これは不思議な感じがします。政府がデモ混乱をサポートしていた?(汗)

太陽のサビアンシンボルは、牡牛座のカリスマ度数。
ポーターが運んでいるのは、大量の荷物。物欲、所有欲が具現化したものです。まるで、オルガルヒ(新興財閥)政権のように思えます。

その時の政権は、ヤヌコービッチ大統領が追放されたあと、オレクサンドル・トゥルチノフ氏が暫定大統領を務めていました。(同年6月7日に元大統領ペトロ・ポロシェンコが就任するまでの間)

オレクサンドル・トゥルチノフについて
ウクライナ保安庁(秘密警察)長官、第一副首相、首相代行、大統領代行などを歴任。ヤヌコーヴィチ前大統領とは対立していた。
2014年3月上旬、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領は、トゥルチノフを正当なウクライナ大統領とは見なしていないと述べた。

ペトロ・ポロシェンコについて
人気菓子メーカー「ロシェン」のオーナーであることから「チョコレート王」ともあだ名されるウクライナ有数の富豪。オルガルヒ(新興財閥)。
2007年2月から2012年まではウクライナの中央銀行であるウクライナ国立銀行の理事長もつとめた。 2014年にヤヌコーヴィチ政権を崩壊させたウクライナ反政府デモでは、デモを財政面で支援したとも報じられる。
2019年の大統領選挙では、現大統領ゼレンスキー氏に敗れた。


ロシア外務省は、火災は「無礼な過激なナショナリストを甘やかすキエフ当局の刑事無責任のもう一つの現れであり、物理的なテロのキャンペーンである」と述べました。
一方で、米国国務省は、「米国は今日、すべてのウクライナ人にオデッサでの悲痛な命の損失を嘆きます。今日、国際社会は、この悲劇に対処するウクライナの人々を支援するために一緒に立たなければなりません。」と、ややピントがずれたコメントをだし、
カナダのスティーブン・ハーパー首相(当時)においては、今回の事件は「非常に深く懸念している。ウラジーミル・プーチン大統領が「スローモーション侵攻」を開始した」と非難しました。


その後の調査で、警察が賄賂を受け取っており、対立を扇動したという告発がありました。また事件の共犯の疑いがある市議会議員、選挙労働者、警察、元警察官の親族、活発な反メイダン運動家を含む12人が逮捕されましたが、名前は明らかにされていないそうです。


キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)

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