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キャッチボールは難しい?打たないスキルは重要だ。

先日、MTG中に「会話はキャッチボール。なんで打とうとしてるの?」と指摘され、ハッとしました。

相手と少しずつ情報を編み上げて行く予定だったのに、相手の意見を引き出さなければならないのに、バッターになってしまっておりました!
そして「バッターであるべきではない時の方が増えているし、打たないスキルを磨きましょう」と、合意。

という事で、建設的にキャッチボールをし続けられるコミュニケーションについて、考えた。

1対1コミュニケーションの類型は大きく3つ

1. 自分が打つべき時:自らが主体となって意思や見解を伝え、提案する事がバッテリーにとってポジティブに働く時。主張スタイル
2. 相手に打たせる時:聞き役となって相手を理解したり、相手の意思や意見を仰ぐ事がバッテリーにとってポジティブに働く時。傾聴スタイル
3. キャッチボールを続ける時:お互いの意見を出し合い、共通認識を確認し、建設的な議論をしたい時。インタラクティブスタイル

それぞれが適するケースは、

1. 自分が打つとき:意思提示や提案、コンサルティング
2相手に打たせる時:関係性の始まり、信頼構築、傾聴、カウンセリング
3.キャッチボールを続ける時:1、2のバランスがとれた状態。キャッチボール自体が情報共有や提供を超え、創造を生み出す実戦になっているクリエイティブなディスカッション。

ここから、3を”バッテリーコミュニケーション”と名付けます。

バッテリーコミュニケーションは、本質的に、1と2をフェアにバランスよくキャッチボールし続けることではじめて成立する、建設的でサステナブルなコミュニケーション。

いつの間にか、相手の主張を聞くだけになって or いつの間にか主張が強くなりすぎていて、適当なボールしか返ってこなかったとき。。。はい。そのちょっと寂しくなるとき、バッテリーコミュニケーションは成立していません。

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(ボールを返してもらえない。。。)

バッテリーコミュニケーションは、ギャップを埋めながら、建設的に会話の価値を積み上げられるコミュニケーション。(バッテリーコミュニケーション、悪くない言葉に思えてきましたw)建設的であることは、何かを作り出すことなので、前向きに取り組むだけで誰とでも持続可能に続けられるほど、簡単ではないのです。

建設的(←→ 破壊的)物事を積極的・発展的に進めようとするさま。前向きなさま。by広辞苑 第七版

建設的でないコミュニケーションで起こっていること

キャッチして投げ返し合うはずが打ち返してしまい、その発言を相手が理解、構造化(具体・抽象)、発散できない場合、どちらも自己完結に収束するということが、おきます。ボールが返ってきません。

3つのギャップ

** 1.情報の差**
** 2.熱量の差 **
** 3.パーソナリティ(コミュニケーションスタイル)の違い**

情報、熱量は、自分が持っている世界観と価値観、ビジネス上の立場や役割に大きく影響されます。そうすると、相手が提供した情報に対する抽象化や具体化の範疇が狭まりそれを十分に観察・理解できません。
また、主張派、聞き役など、自分のパーソナリティや役割を認識してキャッチボールを初めても、コミュニケーションが進むにつれて、バランスを欠いてしまうことも多いのでは?
ビジネスでバッテリーコミュニケーションが難しいのはこういった場合がほとんどかな、と思います。(自戒もこめて)

キャッチボールをないがしろにしやすいのは、情報と熱量が多い方

では、バッテリーコミュニケーションを手放して、どちらかが打ってしまうときの心理はどんなものか。

自分が打ってしまう場合・伝えることを重要視しすぎる・影響を与えたい・成果・効果をあげたい・コミュニケーションをやめたい(相手から引き出せないと判断)
相手が打ってしまう場合・相手の言っていることが理解できず、それを伝えられない・自分では答えが出ない・コミュニケーションをやめたい(自分が理解できないという判断)

だいたい、キャッチボールの価値に疑問を抱いたり、他のことに気を取られたりして、バッテリーの意識が途切れ、諦めた時に、収束は起こります

建設的に続けるために、何ができるか?

キャッチボールを続けたい場合、相手がどのような世界観・知識を持っているのか、何をしたいのか、を役割を超えて理解することや、相手を観察しながらコミュニケーションの目的をオンゴーイングで調整することも有効です。

その場合の目安は、こういったことでしょうか。
・受け止められる粒度になっていない 
ミットの大きさを理解(情報・熱量)
・相手の球の受け方が見えてない
受け取りやすい球に留意(パーソナリティ)
・ボールが返って来ることを想定していない
相手が投げ返しやすい球の勢いを意識(情報・熱量・パーソナリティ)

バッテリーコミュニケーシに導きたい場合、オンゴーイングで、情報共有、熱量(モチベーションのバランシング)、パーソナリティ(コミュニケーションスタイル)の設計の調整に気をつけたい。

理想的バッテリーのイメージを描こう

相手のバッテリーになりたい意欲から始まる
新たな範疇や概念を取り込んで、キャッチボールの価値を高めていけるのが、コミュニケーションバッテリーのいいところ。

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ここまで自戒を込めて書きましたが、
あまり意識しなくても、バッテリースタイルが成立しやすい相手はいませんか? 
その相手や相手とするコミュニケーションの特徴から、自分の理想的なコミュニケーションスタイルやコミュニケーションに求めているものが、見えてくるかもしれません。
私にとってのそれは、創造性。
補完的で創造的なコミュニケーションが続く時、話題が膨らんでも発散したように見えても語り尽くすことができ、一番エネルギーの循環が感じられるからです。

相手と目の前に発生しながらコミュニケーション観察しながら、互いの強化すべき要素を見つける。自分がコミュニケーションに求めるものを理解し、相手とバッテリーになることを意識してオンゴーイングで調整し続ける。バッテリーコミュニケーションを楽しめる相手を増やし、創造性が高めたい。


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