見出し画像

黒鳥社より年始のご挨拶|blkswn CEO土屋繼

今年も早速年始のご挨拶を。
一昨年昨年はこちら)

人間、歳を重ねれば多少は落ち着いてくるものだと勝手に思っていたが、とんでもなかった。公私共に予想だにしない出来事の連続で、全くもって気が休まらない2022年だった気がする。ただ、理由は分からないが、ちょうど1年前に感じていた、社会や共同体に対するある種の徒労感というか諦め感というか、そのようなものはこの1年で吹き飛んでしまったようだ。

コロナだけでなくそれと同じくらいのインパクトを持って未来から突然やってきた、ロシアによるウクライナ侵攻、しかしそれも時間が経つにつれ記憶が風化し、日常のものとなってしまい、あっという間にサッカーW杯で記憶が塗り替えられたような印象の1年だった。

1年前に淡く目論んでいた我が黒鳥社の新展開は、外的要因で完全な振り出し戻りとなり、残念ながらそのまま次なる展開も見えずに一旦消失してしまった。

しかし一方で、3年目に突入したメンタリングプログラム〈blkswn lounge〉が思わぬ方向にも発展し、年初に考えてもみなかったコミュニティに昇華しつつあることや、また新たなクライアントとのプロジェクトや新しいメディア運営受託など少しずつではあるが良い方向に変化しつつあると実感している。

また個人としても、経営を引き受けた大阪の会社が思った以上にチェンジマネジメントが進展し、今年で一気に業績も社内の雰囲気も良くできそうな下地を作ることができたことや、また新たな大学で教鞭を執る機会を得るなど、僅かながらではあるが物事が進んでいるように感じる。

そんなこんなで1年前までとは異なり、それほどの徒労感もなく、幾つかの個人的な目論みもあり、自分が進むべき道がうっすらと見えてきた年初かもしれない。いやむしろ既に選択肢が絞られ、選びうる道が限られているからこそ、その道のようなものが見えていると感じているだけかもしれない。人というのは選択肢が多く、それらに優先順位付けが困難である時に徒労感や諦めを感じるのであろうが。

2023年はどのような1年になるのであろうか。ダイヤモンドプリンセス号などと言っていた、あの時からもう3年が経つ。

この3年は外部環境的に見るとめちゃくちゃな3年だった。VUCAの時代などと言われるが、全くもって予測不可能な世の中となり、過去からの連続性など望むことすらできないようにも感じる。しかしながら、こういう時代だからこそ慎重に、かつ冷静に周囲に目を光らせ、社会や文化の声に耳を澄ませ、少しずつ試しながら、そして見えないものと対話しながら進んでいく必要があるのだろうと思う。こういう時は、計画などというものはほぼほぼ役に立たず、時間の無駄遣いだけになってしまうものだ。

漠然と新しい試みを進めようと思っているが、どうなるかは全く分からない。ただ一層、会社の内部やその周辺の「知」をなるべく無駄なく集め、何か物事を動かすことができれば良いのではないかと思う。またそれだけでなく、今年こそはある種の「合意」のようなもの、つまりこの社会がどのようにしてどの方向に進むと良いのかという、方向性のぼんやりとした輪郭だけでも皆さんと一緒に見ることができればと切に願う。

引き続き、皆さまからの暖かいご支援と素晴らしい知見を頂戴できれば幸いです。一緒に何か進めたく心底思っています。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

株式会社黒鳥社
代表取締役CEO/マネージングディレクター
土屋繼

黒鳥社HQを構えるビル内のシェアオフィス・blkswn loungeより