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良い花って何ですか?

よく栽培家の方に聞かれるのがこの質問 「良い花って何ですか?」

ということ。茎が長かったり、花付きが良かったり、発色が良かったり、花もちが良く長く飾れたり...まぁそんなことは、一般的な答えのひとつかもしれないけど、それは的を得ているかというとそうでもない。

花にはそれぞれ 長年かかって進化してきた歴史があり、長くなる必要性が無かったり、開花期間が短いもの、育て方に至っては栽培家の仕立て方によって花付きが違ったり、気候によって色のりが安定しないもの、まぁいろいろな条件があり、それを1個1個 人間側の規格条件に合わせてどう評価するというのも難しいことと思うからです。

もちろんお互いのネガティブな部分を消したり、ポジティブな部分をより活かす為に育種、交配がおこなわれ、上記のようなものが解決していく方向ではあると思うのですが、でも本質としてそれが答えになっているか?というとまた違うなと思ったりするのです。

回りくどい言い回しではあるのですが、何が重要かというと現在の花きには、植物単体で生きて来た歴史の上に、人間が関わっていて、ある意味都合の良いように変化させられてきたというのがまず大前提にあって、切花、鉢花のような栽培されて来た植物は、人間無くしては存在していないし、だけど人間次第でその植物は良くも悪くも変化するということを理解しないといけないと思うのです。

そしてその地域、風土が大きな鍵をにぎっている...。

「答え」をシンプルに説明するならば、

「地域風土、植物の特徴を理解した栽培家の手によって育てられた植物」

かなと。植物が24時間呼吸をする中で、夜の呼吸数を減らし、生長にどれだけ多くエネルギーを使わせることが出来るか?、日中の光合成を効率良く、よりエネルギーを作らせる方法とは?バクテリアの原因である窒素を切れるか?、切った後の花をどれだけ水下がり無く出来るか?1つの花にどれだけ十分に栄養をまわせるか?等々...

単純に花といっても多くの思考と、経験と、理由があって存在していること。それを理解しないと、答えは出て来ないような、そんな気がしています。

あたり前のように思ってることが当たり前じゃない。

花は栽培しているその人そのものなんだと思います。

ボタニズムは、こんなことを知って 少しでも花に興味をもって頂きたいと思って作ったサイトです。

私自身、こう答えが言えるようになったのは、随分時間がかかりました。だからこそキッカケとして読んで頂ければ幸いです。

またなにかしら書きますねw。



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