この春からマーケティングの仕事をする方にオススメの書籍ならぬ心得

4月になると定番の「新社会人に必要な心得」やオススメ書籍のブログが賑やかになります。

それらの話題からの流れで『山口さんからみてマーケティングの仕事についた新社会人にオススメの本は?』と聞かれたのですが、こちらの本が全体感が見えてオススメです(キリッ #自著ステマ 

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真面目なお話をしますと、マーケの仕事をされる新社会人が初期に読む本は、もちろん別に私の著作でなくても良いのですが、大事なこととしてメッセージしたいのは『俯瞰して構造を把握してから、細部を掘り下げる話をインプットしていったほうが学びの効率は高い』ということです。いきなり偏った細部の掘り下げや特定のアプローチから入ると、マーケ全体の中で、自分は何をしてるのかわからず迷子になる。

特に事業会社側ではなく、マーケティングを外部から支援する会社というのは、なにかひとつの機能やアプローチに特化した支援の会社が多い。当然そればっかりを追求し、その価値を信じ、市場に啓蒙している会社になるので、ついついその特定領域が「マーケティングの成功において決定的に重要な要素である」という空気が強くなります。

でも事業会社からすると、どこにも決定打などなく、すべてはワンオブゼムの要素だったりします。

ということで、マーケティング関連の仕事につく新社会人のみなさま、ぜひとも自社や自分が担当する細部のことを知って業務のキャッチアップをしつつも、ぜひその領域を全体像の中で俯瞰して位置づけ、その周囲の要素と連携~橋渡しをすることを意識されてみてください。

マーケティングに限らないことですが、なにかひとつの要素の施策や必殺技だけで事業がうまくいくほど世の中は甘くはなく、特にマーケティングは”施策間の連携”や”全体戦略と整合した施策の一貫性”が成果に大きな影響を与えます。

ちなみに私は、本当の意味で上記の構造に気がつくのに、マーケティングの仕事をしてから3年くらいかかった気がします。新社会人の方々は、それをぜひショートカットして欲しい。

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また、付け加えると、自分の業務の中で感じた違和感、社内で自社の支援ソリューションが過剰評価されてることへの違和感・・これらの小さな違和感を大事にされてください。

すぐに自分だけで解決する力はないでしょう。ただ、そのときに感じた違和感を、将来もっと社内で出世したり、解決力を身につけたとき、しっかりとご自身で解決することは、必ず大きな価値を産み出します。

あなたが感じた違和感は、他の誰かもストレスに感じているもので、その解決に価値を感じる人はいるはずです。

自分が担っている領域の業務にしっかりとした専門性とプライドを持つことと、全体から俯瞰して自分が関わる業務はワンオブゼムの要素であると冷静に見ること、すぐに解決できなくとも課題を冷静に直視すること・・、これらはちゃんと両立します。

私もまだまだ修行中の身ではありますが、そうありたいな、と思っております。

自分の経験を振り返りますと、私は23歳くらいでマーケティングのコンサルティングの仕事を始めたとき、価値観・ライフスタイル定量データベースに基づき、クラスタを作成し、プロファイル分析し、そのインサイトに基づきマーケ施策のコンセプトを立てる仕事をしてました。売り物が”価値観データベース”なので消費者の価値観こそがマーケティングを考える上での決定打と信じておりました^^; 

いまになって振り返れば、生活者の価値観を定量的~構造的に分析して得た知見は、現在でも活きているプラスαの知見となっているのですが、企業からすれば別に「顧客ターゲティングの軸は価値観だけ」ではない。さらに言えば「ターゲティングそのものの重要度が低いような局面すらある」。のめり込むとそこが見えなくなります。

ただ、目の前の業務の専門知識もないうちから、全体像ばかり気にして語る新人というのは、上司の立場から率直に言ってしまえば「生意気でかわいくない」ため、組織内でそのような意識に基づく発言は、タイミングや表現の仕方には留意するようにしましょう。

意識は高く、されど目の前の仕事を、まずは100%であたって成果をだす。これがなければ信頼が得られず、良い機会も巡ってきません。

「そんな全体像は2~3年してからわかれば良い」という考え方もあると思うのですが、最初から俯瞰したほうが納得感も高く、学びも効率が良くなる人もいると思うので、こんなことを書いてみました。

専門領域の知見を深めるのはプロとして最低ラインです。でも、同時に、その専門領域の限界を知ることも、これまたプロなのです。

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ちなみに、近日、新宿の紀伊國屋書店さんや渋谷のHMVさんの推し本コーナーにて、私からの本のリコメンドコメントのPOPを店頭で掲示いただける予定です。(編集会議さんの企画棚です)

テーマは書くことに関わる方へのリコメンドというご依頼でしたので、ド定番ですがバーバラ・ミントさんの「考える技術・書く技術」、新社会人の方にも非常におすすめの本です。

書籍リンク
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働いていると、いろいろありますし、来年に40歳になるアラフォーの私もまだまだ色々あります(苦笑)が、それぞれの立場で全力を尽くしていれば、きっといいことあります。

社会や会社組織には多くの不条理もあるのですが、ちゃんと誠意を尽くして仕事をし、成果を出している人は、社内や顧客の誰かは必ず見ており、意外に報われるものです。

そこを信じることができないと、「成果を出しているはずのに、自分は認められていない」という誤った方向のプライドだけ肥大化した痛い人になってしまいます。ぜひ踏ん張って働いてみてください。

もし、『ご自分なりにやり切ったがダメ!』と思えるなら、他の会社で仕事をしてみるのも良いでしょう。

この私のブログ含め、世の中には自分の偏った成功体験に基づき、悪気なく色々好き勝手アドバイスする人は沢山います(笑)が、人によって適性、相性、体力、精神力は千差万別ですので、この手の決断は何事も最後は自分で決めるしかありません。アドバイスする人は、 あなたの人生の責任をとってくれるわけではありません。

その決断は、他の誰にも侵すことのできない神聖な領域と思います。

新社会人のみなさま、頑張ってください。

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