バズワードを追いかけても成果はでない~マーケティングのOSを鍛えよう~

毎年のように出ては消えるバズワード

マーケティング業界では、毎年のように「◯◯マーケティング」というような流行語キーワードが出てきては消えていきます。マーケティング施策の手法やメディアレベルの概念の言葉もあれば、「デジタルマーケティング」、「デザインシンキング」、「デジタルトランスフォーメーション」みたいな、より長期的メガトレンドの考え方やアプローチに近いものまで様々です。

これらのキーワードは玉石混交ながら、勉強熱心なマーケターは、それだけ毎年のように出てくるキーワードを勉強し、時に自らの仕事で実行し・・・と大変忙しい対応となります。

しかし、それらの新しい手法を追い続けて、肝心の成果は出た人はどれくらいいるのでしょうか?

拙著「マーケティング業界の仕事とリアル」でも書きましたが、業界では、やたら勉強熱心に本を読む、セミナーで学ぶ等の行動は多いが、肝心の自分が関わる仕事でのマーケティングの成果がでなく、社内外でそこまで評価されていないという人は決して少なくありません。(もちろん成果が出ている人もいます。学びそのもののdisではありません)

一方で、決して最新のトレンド手法の細部に詳しいわけではない(もちろんキーワードの存在や概要程度はキャッチアップしている人もいる)けど、非常に安定的に高い成果を出し、周囲からの信頼を勝ち得ている人もいます。


“CPU×OS×アプリ”で人のビジネスの成果は決まる

多少乱暴ですが、人がビジネスで成果を出すための能力は、パソコンやスマホになぞらえて、大きく3つの階層に分けられると考えています。

・CPU=演算装置 いわゆる頭の回転の速さ~処理能力
・OS=オペレーションシステム いわゆる意思決定~実行動作の判斷とその組み立て方
・アプリ=アプリケーション 特定の目的達成に最適化された手法

*CPUは後天的にレベルアップできる比重は低く、アプリになれば短期間でキャッチアップ可能。OSはその中間で、中期的に時間をかければ育成可能という印象です。(現実のPCやスマホの改良度合いと同じですね)

先ほど触れた、マーケティングの世界において「最新のトレンド手法の細部に詳しいわけではないけど、安定的に成果を出す人」とは、すなわちOS=意思決定~実行動作のレベルが高い人です。

逆に、「最新の手法を知識として知っているけど、いまいち成果が出ない人」とは、最新のアプリばっかり入れかえる~アップデートには熱心だが、OSの意思決定や実行動作がまずい人と言えます。

このような人は、大げさに言えば、計算処理~セルの入れ替え作業すべきときにパワーポイントを使い、プレゼンスライドをつくるときにWordを使う、そんなミスマッチを、マーケティング施策の世界でもやりがちです。

どのような目的や事業フェーズにおいて有効なマーケティング手法なのか?これは意外に整理されないままの人は多い印象です。そもそも支援会社側の啓蒙において、幅広い顧客層を獲得するために「有効ではない局面や業種」の発信はなく、万能薬に見せたいインセンティブが働きます。つまり、受け取る側が、そこをしっかり考えないといけません。

マーケティングの手法=アプリを学ぶことはやる気と時間さえあれば容易ですが、「目的に応じて、適切なアプリを選ぶ(orやめる)、使いこなす、時にはアプリを目的に沿って改良できる」は一気に難易度が高まります。


マーケティング領域OSの3大判斷

私の独断ですが、マーケティング領域におけるOSの3大判斷テーマは・・

1:目的判斷
何の数値を高める~改善するための施策なのか?(客数、客単価、購買頻度、CPA、LTV、それらに影響を与えるブランドリフトなど)
2:優先順位判斷
なぜ、その4P施策への投資を選択したのか?そもそも売上を高めるのに有効なのは、商品・デザイン・サービス・広告・PR・価格改定・接客・・・など、どれが一番重要なキーと判斷したか?(逆に投資しなかったのはどの4P施策か?それはなぜか?)
3:序列判斷
なぜ、その時系列の順番で施策を展開したのか?その理由は?(客数を増やし、サービス改善をし、そこから単価をあげた等。これらは同じ施策と投資額でも、取り組みの順番で成果は変わります)

マーケティングのOSが優れた人は、新しいアプリの話を知って、理解したとき「何の目的に効果的なものか?どのような業種・業態・組織構造・投資額ならフィットして成り立つか?」を短時間で判斷します。

逆に言えば、どれだけ革新的に見えるものでも、目的に合わないものやフィットしないものはスルーできる強さを持っています。

なので、限られたリソースを分散することはなく、目的や成果に対して最短距離となるリソース配分ができます。この判斷の差が、結果の差をうみます。

*もちろん「新しいことは、実際にやってみないとわからない!手を動かさないと本質は理解できない」という話は、賛同できる部分は相当あります。このあたりは、どれくらい新しいことの理解~実験にリソースを割くかという程度問題。自社~自身のリソースに応じたバランスを模索しましょう。

マーケティングのOS領域の話は言語化しにくいし、目に見えないし、変化のトピックがないから華やかさがない、おまけに戦略領域と密接に関わる秘密保持領域のため表に出にくい・・・要するに、メディア映えもせず、マーケの業界メディアでもあまり話題になりません。(実際にパソコンやスマホのOSも、アプリよりもライフサイクルは遥かに長くて、変わり映えしないのと同じです)

マーケティングの仕事においてOS力を高めることは超重要にもかかわらず、地味で可視化しにくい、お金にならないため、メディアからも支援会社側からも放置されてきた歴史があります。

(ちなみにアプリが意味無いとはまったく思っていません。“アプリだけ”では成果が出ないという警鐘です。非常に優れたアプリといえる施策やITシステムはありますし、それらを担ぐ会社や個人をdisる意図はありません。)

どうすればOS力は高まるのか?

OS力の育成は、私も自身の成長で苦労したし、部下の育成もすごく苦労してきました。残念ながら必殺の解はなく(苦笑)、筋トレのように地道にやり続けるしかないようです。

ただひとつ経験則から言えるのは、

・OS力の高い人と一緒に仕事をする
・OS力の高い人の判斷背景を聞くこと
・OS強化のヒントを得たら実践してみること

これらは、有効だという実感があります。(最後の実践が超重要。耳年増ではダメです)

私自身、何が一番の成長ソースかと言えば、クライアントの優秀な方の優れたOSに触れて、その思考回路からの学びが一番大きいです。

ならば、、、

自分自身も刺激が得られて、参加者も、同じ刺激が得られるようなコミュニティをやれば、アプリ偏重になりがちなマーケティング業界発展に貢献できて一石二鳥だな、と。

そういうわけで・・

ダイヤモンド社さん主催で、本日より、こんなサロンを開設いたしました。

「一流に学ぶ」というタイトルは、「俺様が一流だ!」と申しているわけではありません(汗)

私も、参加者の方々と一緒に、OSレベルで一流のゲストから学ぼうという話です。

私が話をお伺いしたい、学びたいなという方々にイベントゲストの打診させていただきました。

ゲストイベントとテーマ

■開催記念会 4/10(水):「「ハズキルーペ」に学ぶ マス広告でモノを売るリアル」
松村謙三さん (プリヴェ企業再生グループ代表取締役会長最高経営責任者兼ハズキカンパニー株式会社代表取締役会長)
①4月19日(金):「ITで小売・サービスを革新するリアル」
長谷川秀樹さん(株式会社メルカリ執行役員CIO)
②5月15日(水):「デジタルマーケティング推進のリアル」
豊浦洋祐さん(日本コカ・コーラ株式会社IMC iマーケティング統括部長)
③6月17日(月):「組織のマーケティング力を強化するリアル
富永朋信さん(イトーヨーカ堂執行役員営業本部副本部長 販売促進室長)
④7月25日(木):「成果を出し続ける仕事の哲学」
足立 光さん(ナイアンティック アジアパシフィックプロダクトマーケティングシニアディレクター)
⑤8月27日(木):「企画センスの磨きかた」
高橋弘樹さん(テレビ東京プロデューサー)
⑥9月:調整中

結果的に知名度の高い方が多いですが、基本的にメディア露出の多い~少ないは関係なく、「この方のマーケティングOSの思考回路を知りたい!」という方に、今後もお願いさせていただくことを考えております。(そもそもメディアやSNSやイベントには露出しないけど、すばらしい方は沢山います)

これらの方々に、現在~過去取り込んできた施策の内容表現よりも、なぜ、どんな意図をもってその施策を選択されたのか?を掘り下げていきたいと思います。

こちらのサロンコミュニティ、どういう方に向いている?有用か?ですが、、

・マーケティングのOS力を高めたい人

・サロンで得た知識を自分で実践して、ビジネスで数値成果を出したい人

・アプリ的な手法のDo Howではなく、それらを適用し、有効な局面かどうかの判斷要件を理解したい人

です。

逆に向いていないのは、

・ゲストマーケターなどの有名な人とつながることが主目的の人(ミーハー心は否定しないですが、主題はヒトではなくコトという節度重視です)

・最新の手法知識の幅を広げる~細部を深ぼることに関心が偏っていて、ビジネス成果に執着心が薄い人

・手軽にHackしてすぐに大きな成果がでる方法を知りたい人

でしょうか。

法律やモラルの面でグレーゾーンな話は、マーケティング業界発展の敵なので、このコミュニティではご法度です。

私は、大企業のクライアントが多いこともあり、ビジネスパーソンとしてはわりとコンサバでして、「ブランドや信頼の資産をすり減らすけど、短期的に成果がでる方法」が苦手というか嫌いです。そこはしっかり運営側のダイヤモンド社さんやCAMPFIREさんと管理していきたいと思います。

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現実に成果が出るマーケティングとは、正しい市場・顧客の理解、正しい戦略、泥臭い組織の合意形成と実行を、いかに解像度高くしつこくやるかにかかっており「魔法の杖なんかないよね」とわかっている、そのあたりの基本スタンスがフィットした方にはおすすめできます。

私も初めてのことで暗中模索になりますが、参加いただける方は一緒にビジネスで成果を出す考えや方法の場を、共につくっていければと思います。
*基本的に提出必須の宿題や成果物は考えていません。コミュニティ参加のハードルとして、発言や成果物の強制感が苦手な方は、ROM(読むだけ)も歓迎します。

どの程度の成長が得られるかのお約束は難しいですが、最低限マーケティング業界の仕事や成果において「この人は、ビジネスのリアリティがある。地に足ついたマーケティングがやれそうだな」という見解が(パクリネタでも)持てる程度の効果は提供できると思います。

月額7,800円は個人のお財布にはお安くない値段ですが、イベントゲストのクオリティや、社内外で信頼が得られる見解ネタになるならば、余裕でリターンはお釣りがくるかもしれません・・・くるかも・・たぶん大丈夫です(震え声)

*ちなみに初回イベントは4/10(水)且つ、サロンの定員は80名締切なので、お申込みはお早めに!登壇者のハズキルーペの松村会長は滅多にメディア~イベント登壇されないため、色々とお伺いするのが楽しみです。

お待ちしております!

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