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忘れられない詩

こちらの詩、昔小さい頃に読んでからというもの、どうしてもすごく気になってノートに書き写していた。

残念ながらそのノートは捨ててしまったのだが、大人になってからも、「あれは誰の何の詩だったのかなぁ」と事あるごとに思い出して探したこともあった。

それだけ鮮明にこの詩の情景と言葉が私の心の中に長いことあり続けている、ということだ。

室生犀星という人の詩らしい。
私はあまり文学というものをきちんとわかっていないので、この方がどういう想いで、どういう状況に際してこの詩を綴ろうと思ったのか、よく知らない。

というかそういう背景を知らずとも、スッと私の中に入ってきたのだから、それでいいやと思うようになった。


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いろいろなことが効率化されたり、機械化されて、世の中の仕組みも昔に比べたらずっとわかるようになった。一つのことにかける時間は短いほど良いとされる。

そして一日をどううまくこなしていくか、どううまく回していくかということに気を取られ、じっくりと味わうことができないでいる。

ボーっと過ごすこともなかなか許されない。

しかしどれだけ要領よく生きられるようになったとしても、人間は時間を止めることができない。
12時の鐘の音がすると、今日という日は過去にすうっと吸い込まれて二度と戻ってこない。

この詩には書かれていないが、勿論時間を先送りすることもできない。

つまりは「人は今しか生きられない。」「今を大切に、今という時間を生きなさい。」ということなのだと思う。

急いで生きても、ゆっくり生きても時間は同じように過ぎ去っていってしまう。
けれども、時には立ち止まって今ここを確かめ、一日一日がミルフィーユのように少しずつ少しずつ私という人間の中で層をなし、それを熟成することができたら、
過ぎていった日々に感謝できるのであろう。

さあ、今日も深呼吸を。

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