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気が付いたらこうなっていた、に憧れる

「もともと、役者をするつもりはなかったんですよ。」

今日録りためていたテレビ番組の中から、お気に入りの番組であるSwitch interview 達人達 の最新回を見ていたとき、俳優の堤真一さんがおっしゃっていた一言。

上京する際にはそこまで未来予想図は描けていなかったけれど、いろいろな成り行き、たくさんの人との出会いがあって、気が付いたら舞台というもののすばらしさに心を撃ち抜かれて、舞台にかかわる仕事をしようと思った、のだそうだ。

裏方のつもりが、自分が演じるという役割を仕事にすることになり、昔から演じることが好きで演劇にどっぷりハマり、それを仕事にしている俳優仲間に対して、自分は最初からそこを目指していなかったという劣等感がずっと付きまとっていたそうだ。

そして今でも日々勉強であり、日々成長を感じるとおっしゃっていた。


...なんだろう、なんかすごくカッコいいな。と思った。

最初から、人生こうしたい!ということを天命のように明確に決めて、それを達成するためには逆算してこれをしよう!という生き方もとてもすごいと思う(いわゆる天才と呼ばれるような人たちに多いパターンだろう)。
自分にできること、自分にしかできないことを早々に見定める力があり、それで大きな花を咲かせて世の中に影響を及ぼしたり、感動を与えたりできるのだから。

でも、とりあえず外に出てみようと思い立ち、ふとドアをあけて走ってみたら、そこで素敵な景色に出会い、感動して、それで人生の道筋をこうしたいと決める、自分のそのときそのときの気持ちに素直に生きていくというのがカッコいいなと思うのだ。

予定していない、何も決めていない、自分の歩く道は自分の身体や心に聞いて切り開いていく。

なかなかできることではないだろう。

高校になれば、進路だの、将来は何になるだのと決めさせられる。
周りがみんなそうだから、決めていないと不安になるし、将来の地図が描けない自分はダメだなと思う。
そういう社会の中で生きている。
私ももれなくそのシステムにしっかりとはまり、自分の進路を選んできた。

「頭」で考えすぎているのだと思う。
感覚や直感を研ぎ澄ませて、心や身体で感じることは二の次にしてきた。

もっとそういう風にしてくればよかったな。


...あ、今からでも遅くはないのかもしれない。
自分の心や身体が奥底から震えるような、頭でばかり理論をこねくり回すのではない選択を、していきたい。




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