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何者でもない私へ

就職活動をしていたのは、もう15年以上前になんだと気づいて、あまりにも時間が経ったことに驚いた。
就職し、そして転職をし、一時期は育児のために仕事を辞めていて、再度働こうと思ったのはここ数年。
再就職先に提出する履歴書を書いていて蘇ってきた、苦くて辛かった就職活動。

何社も内定が出るなんていう時代は、もうとっくの昔に終わっている。
学生時代には必死に卒業のための研究をしながら、合間を縫って就職活動をしていた。研究や学業が学生の本分であると考える教授たちには、就職活動が長くかかることをあまりよく思われない。
しかしながら、応募した会社にはとことん書類選考の時点で落とされまくり、面接に行ってもなかなか良い結果が出ない。
焦る。焦るけれども結果がついてこない。
椅子取りゲームのように、いい席はどんどん取られて行ってしまう。
どん!と誰かにぶつかられて、今日もまた椅子から突き飛ばされる。
果たして私の座る椅子はあるのか?
どこに収まるのか?

「ああ、今まで積み上げた来たものを全否定された。」
「評価されなかった。」

重たくて鈍いものでずっとガンガン殴られているような気持ちで過ごしていた。


やっと決まった就職先も、自分が一番行きたいところ、やりたいことができる場所ではなかった。
大学時代に頑張ってやってきた研究とも内容は全く畑違い。結局何にもつながらなかった。

そんなもやもやした気持ちのまま、あの時いきなりポーンと社会という場所に放り出されたのだ。
あまりアルバイトを経験したこともなく社会というものがほぼ未体験であった私が。

***

それからとにかく必死に働いた。
働いて、何か爪痕を残さねばならないと無意識に思っていた。
私が何かを変えなくちゃ。
辛かった就職活動でえぐりとられて開いてしまった大きな穴を埋めるように、私は何者かにならねばならないとずっと思ってきた。
周りの目を気にし、周りからの評価を気にした。

「自分一人で変えられることなんてほんのわずかしかない。」
「人生は暇つぶし。」
「自分というものがあると思うからつらく苦しくなる。自分探しより自分なくしをするほうがいい。」
「労働とは、働く対価として収入を得るという個人的な行為ではない。個人の生活と社会の関係が、労働というものを通じてしっかり結びつく、つまり働くことの目的は社会のためなのだ。」

あれ?
もう社会人を何十年もやってきてるけど、まだあの時の穴を埋めようとしてる?
周りを気にして、自分というものを仕事で飾ろうとしてない?
仕事を、自分のためだけにすることだと思ってない?

読んだ本たちに諭される。

社会人一年目の私へ。

いや、いつまで経っても社会人一年目と似通った姿勢で仕事や社会に対峙している今の私へ。

いくら仕事に慣れ、色々試行錯誤を繰り返して、目標とすることや感じたこと、考えていることが経験により変わってきているとしても、

根本が違うぞ、私。

自分本位ではいけない。
自分の何かを実現させるために働くのではない。
社会と関わり、繋がること。
“お互い様” で、得意なところを分け合いながら周りの人と生活を円滑に安全に回していくこと。

自分を探し、確立していくことが主ではない。
周りとうまくやっていく中で自分というものが見えてくる。

社会人一年目の私へ。
社会人一年目と同じ気持ちの私へ。
そして、何者でもない私へ。

何かに急かされたり追い立てられたり、周りの目を気にしたりして生きていくのはやめよう。

自分というものはあるようで何もない。
何者になんてなろうとしてなるものでもない。

ただやりたいことをやって、自分にやれることだけをやらせてもらって、
そこから先はオマケなのだよ。

#社会人1年目の私へ #何者 #薬剤師 #つぶやき #目的 #手段 #お互い様 #つながり #社会 #思い出 #労働

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健康や医療、生き方の心地よい着地点を考えている薬局薬剤師で二児の母。記事は基本的に朝更新中。ランニングと字を書くことが趣味。日本の真ん中辺り在住。日本酒とワインとこってり系のものが大好き。頑張りすぎるところが短所でもあり長所でもあり、肩の力を抜く練習中。
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