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「〜らしさ」と「親しみやすさ」

そういえば昔、学生時代に私は塾で講師のバイトをしていたことがある。
個別に生徒を教える塾であった。

パーテーションで分けられた個別の机に座った生徒何人かを先生が一人で受け持ち、それぞれやっている課題を見ていく。そんなスタイルの塾。

その時に、私は特に何も考えず、(いや、考えていたのかもしれないが今となっては思い出せない)ツィッギーという女優の顔が印刷された黄色いTシャツに、パッチワークのように継ぎ接ぎの様々な柄模様の布で作られたスカートを履いて行ったことがあった。

(このお顔がプリントされた黄色のTシャツ。今考えてもかなりのインパクトだ。とてもカワイイけど。)


その際、塾長に厳しい顔をして咎められたことをふと思い出した。

「もう少し講師としての自覚を持ってください」

つまりはその格好は講師としてそぐわない、との指摘であった。
先生らしさ、とは、色味の抑えた襟付きのシャツにスーツのようなパンツスタイルやスカートといった、厳格でおとなしい格好であるべき、とのことなのだろう。


白衣高血圧、という言葉がある。

患者さんが病院に行き、白衣を着た医師や看護師に血圧を測られると、家でリラックスして測る時よりも緊張して高値を示してしまう、という現象を指す。

白衣を着ている人 イコール 痛いことや怖いことをする人、という固定概念が何処かにあるのだろう。
以前その人の何かの経験により擦り込まれたイメージである。

例えば小児科などでは、子どもが白衣の医師を見て怖がらないように、敢えて白衣を着ないで診察する医師もいるようだ。
その方が却ってすんなりと診察を受けてくれるケースが少なくないからであろう。

でも逆に白衣を着ているという事が、大切な身体を診るプロフェッショナルである、という威厳や雰囲気を醸し出し、安心して信頼して任せられる、という意見もあるようだ。

たしかに自分の大切な身体を診てもらうのに、だらし無い格好、不潔な格好の医療従事者に関わられたら、不信感も募るばかりだろう。

親しみやすさ、距離感をなくす事と、その職業らしさを示し、その道のプロフェッショナルである、と示すこととは同じ土俵に乗せることは出来ないのだろうか。

プロフェッショナルで、その他大勢とは一線を画す、その他大勢とはかけ離れた存在でありながら、プロフェッショナルではないその他大勢のアマチュア、あるいはプロフェッショナルによるサービスを受ける側に、心理的距離感を与えない、ということは同時に出来るのだろうか。

ちょっと砕けた格好だけどしっかりと分かりやすく教えてくれる塾講師、真っ白でパリッとしっかりノリの効いた白衣を身につけていながらも、優しくて話しかけやすい医療従事者...?あるいは?

その職業「らしさ」って何?
その「らしさ」で他と深い境界を作っていないだろうか。
最近そんなことが気になって仕方がない。

#服装 #らしさ #医療 #薬剤師 #親しみ #プロフェッショナル #つぶやき #散文

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健康や医療、生き方の心地よい着地点を考えている薬局薬剤師で二児の母。記事は基本的に朝更新中。ランニングと字を書くことが趣味。日本の真ん中辺り在住。日本酒とワインとこってり系のものが大好き。頑張りすぎるところが短所でもあり長所でもあり、肩の力を抜く練習中。
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