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白人セレブ&貧しいアフリカはもうたくさん「白人救世主願望はアフリカでは通用しない」◆今日のアフリカ記事

「白人セレブ+貧しいアフリカの子供」というステレオタイプはもう十分という話。とはいえ集金効果はありそうだし、まだ時間のかかりそうな問題。

「英国の慈善活動の白人救世主願望はアフリカでは通用しない」

何年も何年も私たちは同じ写真を見ている。登場人物は違うが同じ写真だ。
サブサハラのどこかで、白人セレブが地元の子供を抱いて、開発プログラムやNGOへの募金を呼びかけるものだ。

英国は世界でも慈善募金に熱心な国で、セレブを宣伝に使うことは有効だ。

先週英国人ジャーナリストのドーリーは英国慈善団体が募金をどう使っているかについてのウガンダの映像を撮るために雇われた。
そこで彼女は現地の子との自撮り写真を「悩ましいー」とSNSにアップした。
この写真は英国国会議員のラミーDavid Lammyを怒らせた。
「白人の救世主はもう要らないんだ。うんざりする、救いがたいステレオタイプだ。
アフリカから声を上げ、ちゃんと話し合おう」

該当慈善団体Comic Reliefはすぐに反応した。
声明の中で、ドーリーを擁護し、以前にラミーへ提示した映像作成の案を彼は無視していたと非難した。
黒人のラミーは実際には対応しており、政治家として問題提起することが仕事で、知らない国について
映像を作ることはしないとしていたことが分かった。

Comic Reliefは10億ユーロの基金を集めており、他のNGOや英国の400万人の貧しい子供を支える。
このtwitterでのやりとりはコミュニケーションの良い例とはならないだろう。
ラミーのtwitter「論点がずれている。私は英国の政治家で、アフリカに住んだことは無いので他のセレブと同じだ。どうかアフリカ人の監督やセレブ、農民、教師、ビジネスマンでも呼んで撮影してくれ」

彼らは問題を理解するより、セレブを守ることに興味があるように見える。
地元の人抜きでレンズを通したアフリカの貧困は、現地人はセレブのイメージ作りの小道具になり、
全く無意味で逆効果だ。ナイジェリア系アメリカ人作家Teju Coleが言うように
白人救世主の商業的なコンプレックスだ。

英国でこの問題について意見が分かれていることは、それ自体示唆的だ。
多くがラミーを人種差別主義者と糾弾し、アフリカへの募金を止めると脅す人たちもいる。
他方で、この問題はComic Reliefだけでなく英国の慈善活動の病であるとし、とくに活動団体のトップ層に人種の多様性が無いことがそれを示している。
私自身はComic Reliefからの基金を受けた組織で働いたことがあり、
アフリカ人ディアスポラ向けのプログラムに参加したこともある。

Comic Reliefは一年前にも議論を巻き起こしたことがあった。
不名誉な「錆びたラジエーター賞」を受賞し、映像は「貧困ポルノ」と評価を受けた。

その時はComic Reliefはもっとうまくやろうと決意した。
しかし、なぜその決断を逆戻りさせたのかは分からないが、英国での資金集めはこの一年でより難しくなっていて、倫理的・イデオロギー的限界にも関わらず
試行錯誤したことを掘り下げる時期ではないと思ったのかもしれない。

国際NGOのメディアキャンペーンをアフリカの支援を受ける国々はどう見ているかを
調査したものがあり、それはより繊細な像を描き出している。

多くは「寄付を集めるためにネガティブな側面を拾い上げる」と思っており、
「国際民間機関の人々が描くものには品位と尊厳があるべきだ」

不幸にも多くのアフリカの国はまだ開発援助が必要であり、
より洗練された援助の代替案が国際及び地元の経済システムに埋め込まれるまでそれは続く。
Comic Reliefのような国際的NGOはその転換期において重要な役割を果たしうる。
募金を止めることが昔ながらのステレオタイプも有用であり得るというやり方を必ずしも正当化する訳ではない。

British charities can’t help their White Savior Complex when it comes to Africa
https://qz.com/africa/1564085/

#アフリカ 078


Blue Baobab Africa ブルー バオバブ アフリカ。 東京タワーの麓でアフリカとメンタルヘルスと色々のごちゃ混ぜをやっているカフェですがゴーイングコンサーンに疑念しかないので サポート頂けると嬉しいです。