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STARDOM

わたしが彼らを「アイドル」と認識して、
はじめて目にしたのは、彼らがデビューする直前に出演していた、
「CDTVスペシャル卒業音楽祭2018」だった。
まだ10歳だったわたしは、光の粒の集合体のような強大な眩しさに圧倒され、壊れかけのテレビの前に茫然とすくんでしまったのを鮮烈に憶えている。
彼らがジャニーズということくらいしか知識がなく、
6人がどんな人達なのかも全くの無知だったが、
瞬間的に心と頭を奪われ、その輝きにひどく困惑した。
デビュー前のはずなのに恐ろしいほどに完成されていて、
完全なるプロの「アイドル」なのに、
新星のジャニーズグループとしての「初々しさ」も抜け目なく携えていて、
歌唱前の彼らに、
幼少の頃からの「アイドル」好きのわたしはいとも簡単に堕ちた。

この世にある「アイドル」のイメージをひとつとして裏切らない、
王道で完璧な「アイドル」像は、
彼らの軸として揺るぎなく在りつつも、
その軸を中心として、年輪を増すように、
数え切れない努力により磨き上げられた確かな実力ゆえの、
誰もが認めざるを得ないほどの未知の領域の完成度による、
「覇道のアイドル性」が重ねられていく。
彼らは、その二つを手に、
颯爽とスターダムを駆け上がり、
選ばれし者だけが手にすることの出来る地位を確立していった。

彼らが手に入れたのはその二つだけではなかった。
各々が一人ひとりの力で輝くための燦きを手にして、
その燦きのひとつひとつが彼らをより輝かせた。

ひとりひとりが星のように唯一無二に輝いていて、
その星々が集まって、唯ひとつの銀河になる。

彼らはどこまでも輝いていて、
ときにわたしの目標となり、
ときにわたしの道標となってくれた。

「完全体」を追いつけない速度で更新してゆく彼らに、
私はひと時も目が離せない5年間だった。
彼らがわたしのすべてのように、
彼らはわたしを離さないでいてくれた。
なにもかもがわたしの生きがいでした。
ありがとう。

「完全体」でありながら「成長型」という、
相反する二つの要素が共存することを証明した彼ら5人の快進撃を、
これから、追うことが出来ないということが、
5人との思い出たちが更新されることはなく、
ただ過去が過去として綺麗になっていくだけということが、
たまらなく悔しくてやるせなくて。
あの日からひと月が経過しようとしている今も、
喪失感に心がさらわれる時間を過ごしています。

だけど、彼らから貰った沢山の燦きはこの胸にしまってある。
誰かを心の底から愛せた、その事実だけでこれからも、
生きてゆけるような気がしています。

そして、彼らはわたしのなかで、永久不滅で未来永劫の「アイドル」として儚く、強く、息をしています。


I can be an admirer because you are idols. Thank you. May happiness rain down on you greater than the happiness you have given me. May I love you as you loved me, as you loved us, may I and you love yourself...







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