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2000年代にちょっとだけ役者してた話

詳細な経緯は伏せるが、2000年代に役者をやっていたことがある。安心してほしい、無名だ。
当時10代。役者というか、最初らへんは子役。

(2010年代も多少やってたけど、単発バイト程度なのでノーカウント)

今から20年くらい前、ネットとか今ほど普及してなかった頃だったので、当然ながらSNSを介したインフルエンサー等は無い。厳密に言えばYouTubeとかはあったけど、今ほど活発ではなかったし。

何かエンターテインメント的なことをしたければ、何かしらの劇団か事務所に属するのが当時のオーソドックスだった。
 
学校でも家庭でも居場所を見出せなかった自分は、ひょんなことからご縁があったので劇団に入った。

今思えば、学校では変人、家庭ではきょうだいの中で問題児だったので、そもそも変身願望のようなものがあった。そんな子供心には渡りに船だった。
あと、今思い返すと、自己顕示欲とか自己肯定感とか、何者かになりたいとか、幼心にもあった。

正直なところ、学校よりも家よりも稽古場や撮影が大好きだった。

芝居にあたり、作品作りは子供も大人もフラット。
ダメ出しも子供とか大人とかいう垣根は無い。
ダメ出しされたら、何クソと思って齧り付く。
自分の意見や考えやスタンスは、持ってて当然。

家庭や学校より厳しいときは厳しいけど、決して理不尽ではないのが居心地良い。

生まれて初めて、子供とか児童生徒とかじゃなくて、人間としてここにいる感じがした。
ここにいてもいい感じがした。

法律上、中学卒業まで21:00までに退勤、その後の時間は家でせわしなかったのは確かだけど。


14歳の頃、大人になっても役者をするのか、高校くらいから多少は学校にウエイトを置くのか考えた。

自分は何故、芝居をしているんだっけ?
芝居の中の何が好きなんだっけ?

自分は、芝居を通して、時代や生まれつきの設定や生物の枠すら超えて、擬似的な人物や世界を表現するのが好き。

家や学校の自分とは切り離して、擬似的に期間限定の別の人生を創作するのが好き。

それを見て、お客さんにエンターテインメントとして楽しんでもらうのが好き。


もっというと、そんな作品を生み出すに至ったいろいろな時代や社会が丸ごと好きなので、高校からは部活で芝居をしながら人文科学系の大学進学を選び、とある公益系の職業について至る現在。

好きなことへの軸や対象っていろいろあるけど、創作でもリアルでも、世界そのものに思いを馳せながら生きるのは楽しいし、これからも続いていくと思う。










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