字数は少なく、内容は濃く
前回の続きです。上司のアドバイスをもとに、自己アピールをする文章をもう一度書いたので、また持っていって読んでもらいました。しかし今度は内容だけでなく、構成にもいろいろ思うところがあったのか・・・しばらくしてから「これ参考にして」と一枚の紙を渡されました。それはなんと、見本の論文・・・!わたしのために、わざわざ書いてくれたんです。
おお、内容はたしかに私が書いたり言ったりしたことなのだけど、文章は完全に上司のもの。
そこで今度は「もらった文章を、そのまま書き写す」というのをやってみました。書いてみると、読んだだけの時とは比べものにならないくらい、ぐんぐん言葉が頭に入ってきて、文章のよさをダイレクトに感じることができました。
見出しの効果
まず、もらった文章には「見出し」がついていました。あ、見出し、つけて良かったんだ・・・わたしは読書感想文みたいに書いていました。「どうせざっとしか読まれないんだから、ぱっと見てわかるようにしないといけないよ」
見出しが入っているのといないのでは、全然違うんだなあ。どこにどんな内容の文章が載っているのかが一目瞭然です。接続詞を駆使してどうにかつなげて書くしかないと思っていたので、目からウロコでした。ちなみにわたしが書いた文章は、自分ではちょっと構成を工夫したつもりでもあったのですが、そんなことしないでストレートに「おきまりの形で書く」というほうが、今回はいいのかも。
熟語の魅力
自分ではあまり使うことのない、漢字の熟語がどんどん出てきました。「細分化」「遂行」「密接」「率先」・・・たくさん入っているけど、熟語は意味がはっきりしているからか、読んだときの印象も鮮やかです。適切に使うと文がまとまるだけでなく、一文の重みが変わるんですね。なんか濃い!ベテランは選ぶ言葉がかっこいいな、熟語っていいなと思いました。
そういえば先日、本屋さんで「ことば選び辞典」というシリーズが並んでいました。そのときは、パラパラと中身を見て「ん~・・・?デザインがかわいくないし、漢字だらけで堅苦しいし、使わないだろうな」ってすぐ別の棚に向かってしまったのですが、実は必要かもしれない・・・・!?欲しいような、そうでもないような、たくさん知ったところで、本当にその語彙使うんだろうか・・・って思うけど、やっぱり気になります。
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結局、その見本はわたしが書いた1つめの文章と、2つめの文章を合わせたような内容で、かつ規定の字数におさめていたので、文字数はそのままに、中身は2倍になっていました。すごい!!
好きな作家さんの文章とかも書き写したら、学びがあるのかな~。