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ブレインテックとチャクラの開発

脳とコンピュータを繋ぐデバイス(BCI)が普及すると就寝や食事・旅行・身体を使うスポーツ以外では仮想現実(VR)の中で過ごす時間が多くなると予想される。テレビやPC・スマホを使っている時間がそのままVRに置き換わる。家族や恋人・友人すらアバターに置き換わるかも知れない。映画・アニメ・ゲームの制作会社はVR空間での体験を売る事に事業転換しているはずである。物理空間と異なり人為的に作られた仮想空間の中で過ごす時間が多くなると、明晰夢と仮想空間との違いが比較されるようになると思う。睡眠中の脳に刺激を与える事で覚醒状態をコントロールし明晰夢を誘導する事は可能である。夢という一種の仮想空間がどのような生成原理で作られているのかは依然として不明だが、ゲーム会社が多くの予算と人月を注ぎ込んで作り上げる体験、あるいはそれ以上のものが一瞬にして脳内(あるいは何かしらの量子的エンジン?)において生成されてしまうとなれば、わざわざ人がシナリオを考えてプログラマにコーディングさせるよりは、明晰夢を誘導した方が遥かにコスパが良さそうに見える。映画やVR体験のシナリオを原作者が夢の中で思い付いたともなれば、それこそ原作者の脳活動を記録してしまった方が圧倒的に早い。とは言うもののVR体験は覚醒時、明晰夢は睡眠時というきっちりした住み分けが存在する事も確かである。明晰夢は一度限りのものでありVRと違って再現性に難がある。VR空間上のように場所と日時を指定して誰かと会うという事も出来ない(ヨガの熟達者であればそうした事も可能なのだろうが一般人には無理である)。

自然法則により生成される明晰夢が人為的に制作される仮想現実の上位互換である事が理解されると、人々の明晰夢に対する関心は高まるはずである。明晰夢の世界、アストラル空間において自由意志を行使するには膨大なトレーニングが必要であるとされる。これもニューロフィードバック(神経帰還)によって訓練を効率化出来るかも知れない。明晰夢の体験時間が長くなってくると、人によっては幽体離脱の能力が開発される。幽体離脱は明晰夢の延長にあるからだ。そうなってくると覚醒時においても瞑想を通して幽体離脱が可能になる。仮想空間は物理空間とアストラル空間の橋渡し的な役割を果たすのではないだろうかと考えている。仮想空間内での体験を通して潜在意識が物理世界の制約から開放されていく。例えば人が空を飛べるのは当たり前の感覚になるし、誰かに会おうと思えばそこへ瞬間移動できる。逆に会いたくなければSNSをブロックするように姿をくらます事も出来る。勿論仮想空間内での行動はシステムをハックしてログ消去でもしない限り残る。物理世界とは異なり全ての証拠が残ってしまうので後から言い逃れ出来ない。

幽体離脱の能力を獲得する事でアストラル空間に慣れた人は死後の世界も垣間見る事が出来る。厳密には肉体を伴わずとも存在出来る世界がアストラル世界なので、生前と死後の世界とが地続きであるという事を実感できる。そして魂には永続性があり何度も新しい肉体の中に宿るという事も理解できるはずである。アストラル世界には何層もの階層が存在し、チャクラの発達段階によって入れる(同調可能な)世界が異なる。統合失調症や霊障等に見られる思考盗聴や監視・暴力・暴言・殺人妄想などの世界は最もエネルギーの低い世界であるとされる。追い駆け回されたり殺されたりする夢の中で体験する世界である。統合失調症や霊障は覚醒時でもこれらが見えてしまうのでとても辛い脳の病気である。その階層の上には自分の好きなものや人、思い出で囲まれた世界がある。人によっては離れた場所を透視したり、過去や未来を視たり、他人に乗り移ったり、人の気持ちが自分の中に染み込むように入ってくる感覚を覚える時がある。自分の過去世とも思えるような追体験をする事もある。感情と感覚と思考が一体となった世界である。考えや感情が水に落としたインクのように広がっていく。言葉や頭で考えなくても一瞬で伝わるし、理解できる。更にその上の階層になると人智を超えた世界になる。天才的インスピレーションに溢れた世界である。画期的なアイデア・発見・発明、人間には思い付かないような壮大な物語、地上では観たこともなく、形容し難い程美しい芸術作品や音楽、大好きな人と過ごす至福の時間、そして惜しみのない無条件の愛が万人に分け隔てなく与えられる世界である。

2022年4月13日追記:
BCIが介護の分野にもたらす影響はかなり大きい。失われた身体機能の補綴はもちろんの事、食事や排便、入浴なども全自動化する事で介護に人手が要らなくなる日が来るだろう。完全没入型のVRの世界では五感も取り戻せるのでそもそも障碍自体がなくなる。もし生前から障碍を選んで生まれてくるのだとすれば、VRは生まれる前の状態にリセットする事でもある。何でもかんでも思い通りになる事に飽きてしまいVRの中に少し生きにくい、ハードモード設定のゲームを作り出すかも知れない。ついでにそのクソゲー内でチート出来ないように一部の記憶に蓋をするかも知れない。つまりリアルの現実に嫌気が差して逃げ込んだVR世界の中に、理不尽極まりない現実と瓜二つの体験をフラクタルのように作り出すという事である。更にチート防止用に記憶を消しているのでなぜ自分がこの世界に生きているのかの理由も覚えてないし、なぜこんな理不尽なまでの不幸に見舞われるのかも分からない。もしこの世界に神様がいるのならこんな世界は創造しないはずだとさえ言い切る。またゲーム内のハックに成功してバックドアを見つけてしまった一部のプレーヤーが、クソゲーに苦しめられている人々を憐れんで、これはVRの中のただのゲームであり全ては作られた幻想です、この世は無常ですと伝道し始める始末。そう考えると現世で困難に立ち向かう事も、人類の救済もとんでもなくアホな事に思えてくる。

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