見出し画像

お金2.0

1週間前に読了し、少し冷静になってからの読書感想文。電車の広告などで見かけた「お金2.0」。14万部も売れてるのか〜
さて、本書の内容と感想をできるだけ分けて表現してみます。感想は→以下に記載。

まずは冒頭に著者の経歴やこの本の目的などが記載されている。福島県出身で厳しい時には世帯年収が100万円台だったことなど。彼曰く、人生の悩みは①人間関係、②健康、③お金だそうで、この③お金によって人生の道が狭まるような経験を一人でも少なくしたいという思いがある模様。本書のタイトルの2.0はFintech1.0とFintech2.0から取っていて、近代に作られた金融の仕組みを無視してゼロベースから再構築するタイプ。お金の役割は保存・尺度・交換がある。→ Fintechに興味あるので、近々詳しい人に話を聞いてみようと思った。

ここから「経済システム」の5つの要素を紹介。@P60-90あたり。実例や脳科学、自然界まで持ち出し巧妙に記載されている。→理論、実例、サイエンスなどを並べると人はなるほど〜と思う生き物なんだろうな〜

中国の事例はどこかでも目にしたがスマホ決済が当たり前になっている。@P122市場などでもスマホで決済でき現金がほとんど使われない世界だそうだ。→背景には偽造通貨の防止、平均年齢が若く新しいものに対する感度が高いなどいくつかあるが、何よりも既存インフラが未整備な点が最大の要因だと私は思う。既存から新規に変えるのはカベがあるが最初からスマホなら抵抗なくそうするんだろう。これは非常に興味深い事例である。

@P144、ここは面白い表現があった!Googleが誕生し、知識が完全にコモディティ化し、「物知り」であることに価値はなくなった。→ここからお金そのものもコモディティ化しお金自体も価値がなくなるだろうと言うロジックに著者は繋げているわけだが、まあそういうことよりも知識のコモディティ化は今後のkey wordでしょう。Do you know that?からSo what?そして、Did you do that?、Did you let others do 
that or do together?みたいなことが大切で、ものを知ることよりも、そこからの考察を得ること、実際にやること、人にしてもらうこと、一緒にすることで自分らしさや価値を出していける世の中になっていくし、そうした方がお金や知識を持つことよりも楽しいと思う。

@P150、「資本経済」と「消費経済」の割合9:1の情報、ますます消費経済が縮小している、406兆円の日本企業の内部留保、この辺りも興味深い情報であった。→お金がお金を生む資本主義経済の中で、だから金持ち父さん貧乏父さんの本の内容を実現していこうとするのか、お金がそんなに余っているなら起業してたら資金なんかすぐ集まると思ってしまうのか、高級イタリアンよりもサイゼリヤで十分と思うのか、正解はなく様々な価値観の元で選択し生きていけば良いと思う。選択して生きていると実感できていることが重要。

イギリスの作家ダグラス・アダムスの言葉も面白い表現、かつ的を得ている。「人は、自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる・15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられる・35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。」→上記にも述べた中国の事例と同じ。既存の枠があるから人は抜け出せない。いつから線を引くようになってしまうのか。線を引くことで安心感はあるのだろうが、境界線なんていらね〜よ〜と思う今日この頃。本書でも営利と非営利の境界線が消える、とも書いてあった。

@P248、インスタグラマーが外出するときはカールつけて、インスタ内ではカールを外すという話。彼女の「現実」はインスタになっている。→今後、アバターとしてインターネットの仮想空間の中で、仮想通貨で支払って生きていく人も出てくるんだろうかな?

お金に使われるのではなくツールとしてお金を使い、新しい経済をうまく乗りこなしていきましょう、が著者のメッセージであり、最後にアインシュタインの言葉を残して締めくくってある。
「空想は知識より重要である。知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む。大切なのは、疑問を持ち続けることだ。神聖な好奇心を失ってはならない。」

では今日も好奇心を持って、想像&妄想&瞑想で過ごしていきます〜 

そういえば、10年ほど前に船井幸雄さんが資本主義が終わるみたいなことを言ってたな〜ポスト資本主義、楽しみ。一人で作るか、みんなで作るか、何かそのほかの要因で強制的にそうなるか。。。まずは今日を楽しみます〜

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?