天文文化

ラジオを聞いていたら、放送大学で科学技術週間の話をしてた。
科学は文化だ-科学技術週間60年の変遷にみる日本の科学と社会-
https://bangumi.ouj.ac.jp/v4/bslife/detail/70191532.html

僕が、科学と文化をつなげて考えるようになったのは、大阪市立科学館のあり方提言を見てからだと思う。何年か前に、博物館のミッションについて調べてて、見た記憶がある。
https://www.sci-museum.jp/about/mission/
ここには、「科学を楽しむ文化の振興」とある。これを見て、文化っていった方が広く浸透しているような気がするなと思った。博物館で働いてると文化財とか文化って言葉をよく聞いていて、ふわっとしてて、便利な言葉だなと思うようになった。

で、今、長野県天文文化研究会という集まりをやってい。結構楽しい。ある人は部活みたいと行ったけど、確かにそんな感じがする。バックグラウンドの違う人が集まって、緩く色々な話をしてる。

会をはじめたモチベーションは、長野県内の天文史を調べたいということだった。1人じゃとてもやりきれないから、みんなでやりたいと思った。で、まあ、いろんな人と会って、いろんなタイミングもあって、今の形でやってる。

この会の名前に、天文文化という言葉を使ってる。調べたいことからすると、天文学史の方がわかりやすかったらかもしれない。ただ、学を入れるとアカデミックなものだけが対象になっちゃいそうで嫌だった。

天文史にしようかなとも思ったけど、うーんって思ってたら、大阪で天文文化研究会という会が既にあった。
http://www.oit.ac.jp/is/shinkai/tenmonbunka/index.html

こちらは、プロの研究者の文理融合という感じ。僕もたまに参加させてもらってとても勉強になってる。
天文月報に解説があるので、興味のある方はどうぞ。オンラインで見れます。
https://www.asj.or.jp/jp/activities/geppou/2021/entry758.html

で、長野県天文文化研究会ってつけた。上の記事にもあるけど、これだといろんなものを含むことができていい。あと、大阪市立科学館のミッションと似てて、みんなで研究することを通して、天文を文化として浸透させたいという気持ちも入れてる。

まあ、でも、これは後付けかもしれない。たった数年前なのに、当時のことを思い出せない。ラジオを聞いてふと色々思ったので、自分の備忘録として書き留めました。
昔のことを調べたら、当事者が自分たちのことについて書き残したものは大事だなと思うようになったし、これ以上、時間が経つと、忘れちゃいそうだし。そして、こういうことって特に書くべき媒体がないし。ちなみに、ここに書いてることは僕個人の考えです。人によって、違う考えを持って参加してるかも、というか多分そうだと思うし、それで良いと思っています。

少し補足、この会のテーマの一つに市民科学がある。これは、僕からすると後づけだけど、ただ、無自覚にその部分が入ってた。というのは、天文学以外も広く対象にしたいということと、活動自体をみんなでやろうということが、モチベーションに入ってた。これを難しくいうと、市民科学といえそう。

ただ、この市民科学っていう言葉もなかなか微妙で、人によってニュアンスが違う。
僕は、研究者と市民(研究者以外)という二項対立っぽい感じがして、うーんって思うこともある。僕の中では、いろんな背景(職業や興味)を持った人がみんなでやる科学というイメージ。その中に研究者も混ざってる。社会にはいろんな分野の専門家がいて、いろんな立場で、いろんな興味を持つ人がいて、研究者はその中の一つに過ぎないと思う。

僕自身、博士を取ったけど、研究者の道には進まなかった。いろんな理由があるけど、その中の一つに、研究でお金をもらうのは、なかなかにしんどそうだったと感じたことがあると思う。もっとのんびり自由にやれる方がいいなと思った。

(誤解を招く表現かもしれないので、補足すると、学芸員も研究が必要だと思いますが、優先度や評価軸が研究者と違うかなと思ってます。)

きづいたら、すごく長文になってしまいました。高速バスの中で時間があったので、書きました。スマホで文章を書ける、便利な時代ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?