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退屈しない刺激的な人生へ|元 キーエンス 山田の挑戦

BLUEPRINTは事業づくりに特化したプロフェッショナルが集い、「起業」というものの再現性を高め、工場のように次々にスタートアップを生み出していくスタートアップファクトリー事業を運営しています。
今回は、BLUEPRINTが2022年9月に設立した「株式会社Fact Base」に、取締役CSO(Chief SalesOfficer : 最高営業責任者)として着任した山田 慎さん へお話を伺いました。着任1ヶ月で目標の130%達成した山田さんが、組織をマネジメントする上で大切にしていること、今後目指していきたいことを伺いました。

優れた組織力の大企業・キーエンスで磨き上げた営業力

ー まずは、山田さんのご経歴を教えてください。

私は学生時代、接客業のアルバイトや人材派遣の営業をしていました。接客業では何度か来てくださる方に「いつもありがとうございます」といった声掛けを自然としていたことで、わざわざ私に会いに来てくださるお客様もいらっしゃいました。お客様の顔をすぐ覚えるタイプで、その方が普段何を買い何を好まれるかなど自然と把握し、先回りの行動をしていましたね。また人材派遣の仕事では、アルバイトながらも営業成績No.1となりました。

ー 当時から抜群の営業力をお持ちだったのですね。キーエンス入社以降はいかがでしょうか?

新卒でキーエンスに入社してからは、6年間フィールドセールスとして活躍しました。その間、グループリーダーとしてチームメンバ―の育成や方針決定等にも携わりました。キーエンスの組織力は非常に優れており、売れ続ける仕組みも完成されています。キーエンスで得た営業スタイルは、今の私のルーツにもなっています。

学生時代からの夢「経営者になる」決意

ー 順風満帆にキーエンス時代を過ごされていると思うのですが、なぜ離れる決意をされたのでしょうか?

実は学生時代の頃から「経営者になりたい」というおぼろげな夢がありました。それは学生時代に出会ったかっこいい大人達に、経営者が多かったためです。お金もあって、仕事・人生に全力で生きる印象を受けて「経営者って退屈せず人生を楽しんでる人が多いのでは?」と感じました。漠然としていますが「私もそんな大人になりたい!」という想いが経営者を目指した最初の動機です。就職活動をキーエンス一択に絞った理由も、経営者に近づくためにはまず営業力を磨こうと考えての決断でした。

ただ学生時代からの夢も、キーエンスでの多忙な生活で徐々に頭の外に追いやられてしまったんですね。当時は、月曜に出勤したら全国各地の出張先に赴き、金曜23時に自宅に帰宅する、そんな生活をしていました。娘も生まれ、このまま家庭を守っていくのもいいなと思ったのは事実です。ただそんな生活も2年も続くと徐々に余裕ができました。そこで改めて自分の人生を振り返ったときに「このままで、全力で生きた人生、退屈していない人生だったと言えるのだろうか」と不安を感じるようになりました。

ー そこからBLUEPRINTに参画した経緯には、どんなきっかけがありましたか?

そんな不安を抱え、転職活動に動き始めようかと考えていた時に、丁度キーエンス時代の先輩だった竹内(BLUEPRINT Founders 代表取締役CEO)から「BLUEPRINTの投資先のCSOにならないか?」という話を打診されました。竹内とは、彼がキーエンスを退職した後も、たまに飲みに出かけたり、家族ぐるみで交流したりする関係が続いていました。キーエンスでトップセールスマンだった彼が声を掛けてくれて純粋に嬉しかったですし、BLUEPRINTの事業内容は、聞けば聞くほど魅力的でした。

しかも打診してくれたポジションは、学生時代から抱いた「経営者になりたい」という夢を叶えられるものでした。更にBLUEPRINTが創った新規事業の土台を使って挑戦できるというのだから、この上ない条件です。ある種の運命的なものを感じました。

人生100年時代といわれる今、ただ会社の歯車になるのではなくて、もっと濃密に生きたい!」そう強く思いました。

「ものづくり大国」の復権、圧倒的な事業力・組織力で、日本の製造業をDXする

ー 株式会社FactBaseの事業内容を教えて下さい。

FactBaseは、中小企業のDXを推進させ、「ものづくりをシームレスにする」 ことを目指しています。背景には、未だに多くの中小企業でDXが進んでいないことが挙げられます。製品一つ作るにしても、検査成績書・工程管理表・見積書・注文書など複数の図面や関連資料が必要ですが、中小企業ではこれらの書類が紙ベースで管理されています。そのため、管理も煩雑で、探すだけでかなりの工数がかかっています。FactBaseでは、こうした煩雑な図面管理の効率を向上させる管理システム「ズメーン」を提供しています。

ー 現在の山田さんの役割について教えて下さい。

FactBaseのCSOとして、マーケティング・セールス・事業開発を管掌し収益責任を負っています。現在のポジションで心掛けていることは、主に以下の7つです。

1. 具体的数値目標を元に、達成するための必要要素の洗い出し
2. 全てのアクション指数を数値化・分析する
3. 目標意識と実行力持った主体性のある組織づくり
4. 心理的安全性の高い組織づくり
5. 「現状維持は衰退」という意識
6. 目標・ビジョン・方針は何度も共有
7. 再現性のある営業システム構築とマニュアル化

これはキーエンス時代に学んだ教訓が生かされています。具体的な数値目標をもとにゴールに向かって走るというのは、人の行動力を変えるために必要不可欠です。しかしかといって、業績を追い求めるばかりではメンバーが疲弊してしまい、企業が永続できないですよね。「企業の目標達成と、組織における心理的安全性の担保」、この2つは一瞬矛盾している部分もあるのですが、だからこそ上手く両立して組織を運営することが重要だと考えます。

ー 心理的安全性を保つために、具体的にどんなことをしていますか?

人の良さを見つけて口に出すことが好きなので、意識的にメンバーを褒めるようにしています。いくら能力がある方でも、委縮してしまうと上手く能力が発揮できないですよね。例えば、上司と営業同行したら緊張のあまり思うようなパフォーマンスが出来なかった経験ってあるのかなと思います。メンバー全員が能力のある人達なので、それを最大限発揮できる環境を作りたいです。

あとは、目標・ビジョン・方針は都度共有するようにしています。人にもよりますが、営業は浮き沈みのある仕事のため、常に数字に追われている感覚、達成できなかった時の焦燥感みたいなものがあります。日々の数字に追われるあまり、目標を見失って仕事を楽しく思えなくなることもあるため、「会社が掲げている目標はこれで、現在地はここだよ」というのを繰り返し提示しています。

ー 今後、FactBaseをどういう会社にしていきたいですか?

「ズメーン」のほかにも、実はいま町工場様が主役になるようなプラットフォームの立ち上げも進めています。新たな施策を積極的に実行していくことで、日本の製造業の進化の一助となる存在を目指したいですね。組織面においては、目標意識と実行力を持った主体性のある組織にしたいです。メンバー全員が存在価値を感じ、事業としても成長し続けられる、そんな会社を目指したいですね。

CSOとしての醍醐味、大きな裁量権を手にして

ー CSOとして、大変だと感じる部分はありますか?

大変だと思うことはないですね。大変さも含めて自ら望んでいたことなのでそう思えているのかもしれません。醍醐味を言えば、自分が決めた施策が会社の業績を変化させ、成果に結びつくプロセスを見られることです。着任から1ヶ月ですが、今月掲げた数値目標を130%達成しました。高めの目標を設定していたため、達成できたことは非常に嬉しかったです。竹内からも「全部山田さんに任せます」と言って頂ける状態で、非常に大きな裁量権を持って取り組めていると感じます。

ー ちなみに、130%を達成できた要因は何だったと思いますか?

自分が定めた方針に、メンバー全員が同じ方向を向いてついてきてくれたことです。いくら一生懸命施策を考えても、メンバーがその通りに行動してくれなければ目標は達成できません。しかし今のメンバー6名全員、自分と同じ方向を向いて行動してくれたからこそ、結果に結びついたと感じています。

そもそも目標がその通りに実現しないケースには、大きく3つの要因があると思っています。1つ目は、数値的根拠がなく、そもそも実現自体が無理なケース。2つ目は、指示されたメンバーの納得度が低いケースです。「俺はこう思うのに」「もっとこうした方がいいんじゃないか」などと感じていると、それが行動に反映されて数字が出せません。

3つ目は、四半期・半年など長期的な目標だけ掲げて、あとはメンバーに丸投げしてしまうケースです。それだと抽象度が高く、ゴールまで道のりが遠いのです。私の場合、一日単位で何を・どれだけ達成すれば良いのか。商談成約率を何%にするために何をすればいいのかなど、かなり目標値を細分化します。必要項目を明確にすれば、一歩一歩着実かつ納得感を持って目標に向かえますよね。

万が一思い通りに行かない場合には、メンバーから原因を探ろうとするのではなく、私側に何か要因があったのではないか?と思うようにします。

着実な目標意識と具体的行動で”5年での上場”を目指す

ー最後に、FactBaseそして山田さんの今後のビジョンを伺えますか?

FactBaseを5年以内に上場させたいです。そのためにも「こういう組織にしたい」などの目標をまずは自分自身がきちんと落とし込み、実践していきます。メンバーには、目標に対して具体的行動を実践してもらいつつ、彼ら自身の私生活も大切にして欲しいですね。

公私峻別」という言葉が好きなのですが、要は仕事とプライベートは上手く切り離して行ってくださいねと。メンバーが気持ちよく活躍できる環境を整えたいと思います。

私自身のビジョンは、いつまでも若々しく人生を楽しむことです。死ぬ時「楽しかったなー!」と言いながら、人生を終えたい。BLUEPRINTにはどんどん新しいことに挑戦したい人達が集まっているし、常に新しい事業が立ち上がっています。BLUEPRINTにいれば、めちゃくちゃ楽しい人生を送ったなと、自信を持って言える気がしています。

今回は、BLUEPRINTの子会社「Fact Base」CSO山田 慎さんのインタビューをお届けしました。CSOならではの裁量権の大きさ、優秀なメンバ―と共に事業を創造する様子は体感いただけたでしょうか。
BLUEPRINTは、「退屈しない未来の青写真を描く」というミッションを掲げ、事業の創出を仕組み化して、世界を非連続的に進化させようとしています。現状の仕事に退屈し、チャレンジする機会に飢えてしまっている方、自身の価値を最大化した先に見える景色を見てみたい方は、カジュアルに話をさせていただければ嬉しいです。

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