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百花繚乱編 考察(シュロ・アヤメ・ナグサ)


0.はじめに

はい、初noteです。蒼鮫さん⚡️です。
このnoteを書いた理由は友人と百花繚乱編について話してる時、成り行きで始まった考察が「なんか思ったより筋通るな…」と思ったので記録として残しておこう的な軽い感じです。
だいぶ与太話であり、8〜9割当たらないと自分でも思っているので、気に入らなくても妄想だと聞き流してください。

というか最初に言ってしまえば本題は『シュロ=黄昏に呑まれたアヤメ説』というちょっとだけ話題になった与太話について大真面目に考察したというものになります。
と、言うのも百花繚乱編を読んだ人ならわかると思うんですが、重要キャラであるはずの百花繚乱の委員長・七稜アヤメの情報がマジでないんですよね。ほぼ0%と言っても過言ではない。何故アヤメの情報がここまで無いのか?という疑問を解決する考察の一つとして生まれたのが『シュロ=アヤメ説』というわけです。漫画でよくある『既存キャラが実は…』という展開ですね。これなら情報がほとんどないのも展開の衝撃を出来るだけ秘匿する為と納得もできます。情報を出しすぎて説が濃厚になっちゃえば興醒めですからね。

ただ、もちろんこれだけでは与太話以下、有り得ないことです。アヤメを呑み込んだ黄昏の詳細もわからない以上、黄昏で変質した…と話すのも不毛と言わざるを得ません。そこで、もう少し詳しく考察していきたいと思います。

1.シュロは何者なのか?

そもそも百花繚乱編に登場した生徒、シュロとは何者なのか?彼女自身、現在も謎が多いキャラですよね。
現在わかっていることは花鳥風月部という百鬼夜行に古くから伝わる部活の部員であり、百花繚乱編で百鬼夜行を火の海にした実行犯ということ。それに『怪書』と呼ばれる特異な能力を持つ本を使うことです。
作中ではその怪書により妖怪のようなエネミーを操ったり、ユカリを『百物語』にしてユカリの中にある悪感情を肥大化し『無貌の形代』として具現化させていました。そんな彼女がアヤメとどう関係があると考察したのか。

結論から言うと、シュロはアヤメが『百物語』となった際に悪感情が肥大化し、具現化したものだと考察しています。話が飛躍しすぎて着いていけないと思うのでそう思った根拠を説明していきます。

根拠1.キャラクター性

シュロ本人の性格は邪悪で悪辣と言わざるを得ません。他人を追い詰める過程や傷つけ合い争う様子を好み、劇中でもその邪悪さを遺憾なく発揮しています。まるで悪感情を擬人化した存在とも言えるキャラクター性はブルアカでも非常に珍しいです。ならば、そもそも悪感情から生まれた存在なのでは?単純ですね。

根拠2.アヤメの最期

作中で数少ないアヤメの描写として、黄昏に呑まれる直前ナグサに手を差し伸べられた際「最初から友達と思ったことなんてない」とナグサを拒絶しているシーンがあります。アヤメはこの瞬間には既に『百物語』となっていたため、恐らくこのセリフは嘘ではなく「本心」かそれに近い何かで間違いないのでしょう。
だとすると、少なくともアヤメはナグサになんらかの悪感情を抱いていたということになります。
劇中、シュロはナグサを追い詰める際にアヤメの感情を代弁する旨の台詞を言ったり、執拗なほどアヤメを助けられなかった事実を押し付けて来ます。もしシュロがアヤメの『ナグサを嫌う悪感情』から生まれた存在だとすると、ナグサ虐めに執拗に拘るのに納得がいきませんか?

ここら辺、アヤメの悪感情が煽ってるんだとしたら辛い。

根拠3.嘘

シュロは『嘘』を激しく忌み嫌い、『嘘』を吐くものを嫌悪している描写が多いです。劇中のクライマックスでは「嘘は誰でも言う普通のこと」と反論した先生に向けて激しい怒りを向けています。キキョウに煽られても優位に立っている間は全く相手にしなかったシュロがここまで反応するのは、何か理由があるように感じます。
『嘘』は百花繚乱編1章のテーマの1つでもあり、ユカリ、ナグサ、レンゲ、キキョウの4人が嘘を理由にすれ違う様子が描写されています。もし、4人だけではなくアヤメも嘘を吐いていたなら、その嘘とアヤメの持つ悪感情は切り離せないでしょう。もしシュロがアヤメの嘘から生み出された存在ならば、自分という悪意を産んだ嘘を嘲笑い、嫌悪し、嘘を「普通のことである」と肯定した先生に怒りを見せるのも納得がいきます。

嘘の醜さを嘲笑うシュロ。非常に邪悪で可愛い。

と、ここまで長々とシュロが『百物語』となったアヤメから生み出された悪感情であるという根拠を説明してきましたが、正直こじつけも良いとこだなと思います。更に深掘りして、アヤメ・ナグサの考察も交えていきます

2.アヤメの悪感情

根拠2、根拠3に関わる話となります。『アヤメはナグサに悪感情を抱いている』という前提で、どういった感情を持っていたのかという考察です。

百花繚乱編中、違和感がある描写がありませんでしたか?そう、ナグサがまるで完璧超人のように語るアヤメですが、一緒にいた時間がほどんどないユカリはともかく、最低でも1年は一緒にいたキキョウやレンゲから驚くほど言及されません。それどころか、キキョウは「アヤメ先輩なんてどうでもいい、憧れたのはナグサ」とまで発言しています。更に、百花繚乱のモブからも「ナグサがいれば大丈夫か」とあまり心配されておらず、ナグサからの評価と描写がめちゃくちゃズレてるんですよね。
最初はただのガバというか、アヤメを勿体ぶって秘匿した結果の描写だと思ってたんですが、考察してるうちにある考えが過ぎったんですよね。

これ、ナグサの方が優秀だったりするのでは?

メタ的に見てもストーリー的にも違和感しかなかった「ナグサの評価の割に周りからアヤメ評価されてなさすぎ問題」がこれで解決しちゃうんですよね。もちろん、アヤメの能力は高いでしょう。ただ、ナグサが言うほど完全無欠ではないと思います。

そしてここでアヤメはナグサにどんな悪感情を抱いていたのか、という話に移ります。これってもしかして逆にアヤメがナグサにコンプレックスを抱いていたのでは……?
自分に匹敵、または自分を超える能力を持つにも関わらず、ずっと自分の後ろで2番手を気取っている。それなのに人望も厚く、誰かのピンチには助けようと立ち向かえる人物であるナグサ。そんなナグサに苛立ちか嫉妬か、悪感情を抱いてしまっていたなら、そして、それが肥大化し具現化した存在がシュロであるというなら、シュロやアヤメのナグサに向けた様々な言動がしっくり来ちゃうんですよね

例えば、シュロの過度にアヤメを上げてナグサを下げる言動。ナグサ以外に唯一、アヤメをナグサよりも優秀であると評価しているキャラであるシュロ。これはコンプレックスから来る「自分の方が優秀だ」という意志なのではないかな〜って。それか、内心では劣ると思うからこその自虐的な嘘か。

例えばアヤメの拒絶。シュロの発言では「ナグサはアヤメを助けられず諦め、それ故に絶望した」とされているアヤメ。ですが、ナグサの助けを拒絶したともされていて、矛盾してるように感じます。恐らく、事実なのはシュロが代弁した前者ではなく、ナグサも実際に聞いた後者。この「最初から友達なんて思ったことがない」という拒絶も、幼い頃からずっとナグサに対してコンプレックスを抱き、疎ましく思う気持ちがあったのだとしたらしっくり来ます。

他にも、シュロは団結した百花繚乱の4人に対して困惑し、「どうして」と疑問を投げかけています。考察が正しいなら、アヤメとナグサはお互いに嘘をつき、傷つけ合い、その関係を修復できないまま黄昏に呑まれてしまったことになります。そう考えるとこのシーンが「追い詰められた苦し紛れのセリフ」から「『嘘』から生まれた自身への否定に対する悲痛な叫び」のように見えてきますね…。
更に「アヤメにはできなかった和解」を目の前で見せつけられてることになります。いや、合ってたら普通にしんどいなコレ。

初見特に何も思わなかったけど考察が合ってたらお辛い。

最後に、ナグサが皆を守るために立ち上がった際のシュロの苛つき。「ナグサちゃんの癖に…!」と怒りを見せる彼女とナグサの関係がただの敵と味方という浅いものとはとてもじゃないですが思えません。ナグサを昔から知ってるような言動に感じました。
アヤメの拒絶のシーンにも繋がるんですが、自分を助けようとするナグサを拒絶したアヤメと、皆を守る為に立ち上がったナグサに苛立ちが隠せないシュロ。『いつも自分の後ろにいようとするのに、最後には誰かのために行動できるナグサを嫌っていた』というコンプレックスを持っていたなら、これらの行動、言動が理解できるような気がします。

ここは初見でシュロナグってただの敵って関係性じゃないのか?って思った

色々語ってきましたが、要するにシュロがアヤメのコンプレックスから生まれた存在と仮定すると、殆どの描写が納得できちゃうんですよね。
アヤメ関連の情報が秘匿されてるのも、ナグサが神格化してる割に周りからアヤメの評価がイマイチなのも、シュロが執拗にナグサや嘘による争いに拘るのも、何故アヤメは助けにきたナグサを拒絶したのかも。百花繚乱編の不満の一つとして『アヤメがよくわからない』ってのがあったんですが、これなら色々と腑に落ちます。
それに、ナグサが勝手にアヤメにコンプレックスを抱いていたように、実はアヤメもナグサにコンプレックスを抱いていたって展開はちょっと好みなので(重要)、当たってたら嬉しいなぁ。

3.考察の疑問点等

これまでの考察で本編中の描写と矛盾する点、違和感がある点、その他疑問点等を補足していきます。あくまで自分が気づいた分だけですが。

1.シュロ、アヤメの容姿

現在、アヤメの容姿は不明ですが、シュロがアヤメから生まれた存在であるなら、多少容姿は似通っているのでは?その場合、幼馴染であるナグサがそれに言及しないことは不自然極まりありませんよね。
これに関しては、シュロとアヤメはあんま似てないんじゃないかなって思います。ユカリが『百物語』となった時に生まれた形代はユカリの面影は持ってましたが、人の姿ではありませんでしたしね。
それに、シュロの容姿の幼さからして、もし似ていてもアヤメの幼少期、つまり現在とは違う姿に似てるのかなと。アヤメが黄昏に呑まれたのを実際に見たナグサは、多少似ていたとしても見た目や年齢に変化があるシュロを彼女に繋げるのは難しかったのかなーって。

2.シュロとナグサの初顔合わせ

シュロは本編開始前の時点でナグサとは顔見知りでした。更にアヤメが黄昏に呑まれた状況に詳しかったため、その場に居合わせた可能性があります。
アヤメが『百物語』と化した際に生まれたならば、ナグサがアヤメから生まれたことを知らない、言及しないのはおかしいのではないか?黄昏に呑まれた後に生まれたならば、状況に詳しいのはおかしいのでは?
これに関してはナグサが当時の状況を話す際「アヤメはコクリコにより敗れた」
と発言していたため、その場に居合わせたのはコクリコだけでシュロはおらず、アヤメが黄昏に呑まれた後に具現化したんじゃないかなって思います。当時の状況を詳しく知っているのもアヤメから生まれ、記憶を引き継いでるなら納得ですしね。で、ナグサがコクリコから逃げた後にナグサの前に現れ、その時2人の初顔合わせだったんじゃないですかね。

3.ナグサのコンプレックス

ナグサがコンプレックス抱いてるのは事実なんですよね。では、ナグサが何故あそこまでアヤメに執着しているのか。それは2人の幼少期に関係してると思われます。ミチル評ではアヤメは陽キャっぽいと言われていましたが、2人の性格が幼少期からそのままなのだったとしたら、精神的に脆く暗いナグサが明るいアヤメを見て憧れ、依存し、そのまま成長するのも納得できる話なんじゃないかなーって。ナグサの評価ほどでなくとも、アヤメが優秀な人物であるのは確かでしょうしね。
それに、ユカリがナグサに憧れたシーンと、ナグサがアヤメに憧れたシーンが重なると綺麗な流れですしね。そういうの私みたいなオタクは好き。

4.アヤメとシュロの実装

シュロがアヤメの悪感情から生まれた存在だとしたら、実装はどうなるのか?という話。これに関しては2章でのシュロの扱い次第としか言えないですね…。
アヤメから生まれても既に別の存在であるという扱いで、彼女自身がもっと掘り下げされればアヤメとは別キャラとして実装が期待できそうです。ケイやクロコよりはよっぽど実装しやすそう。
しかし、アヤメの悪感情としてアヤメや百花繚乱に敗れる悪役という扱いならば実装できないんじゃないかなぁ…って思いますね。コクリコ共々、今までの生徒と比べて明らかに邪悪に描かれてる感じはするので、どう扱うのかは気になるところ。アリウスのようにはいかない気もする。

5.アヤメの扱い

そうなんです。もし『シュロはアヤメの悪感情、ナグサへのコンプレックスから生まれた存在』が正しいとすれば、アヤメ本体の株が結構落ちてるんですよね。結構情けないというか。
ただまぁ悪感情が利用されて『百物語』となったのはユカリも同じですし、ナグサがアヤメに憧れて大事に思ってるのも事実なのでストーリーの展開次第じゃ全然カバーの効く範囲かなって。アヤメ自身が悪い事した訳じゃないですしね。

6.コクリコとシュロ

百花繚乱1章の最後でシュロはコクリコに泣き顔を見せてます。あの懐きようはアヤメから生まれたとしたら違和感ありすぎでは?って話ですね。
シュロはアヤメから生まれた以前に、この考察が正しかった場合『怪書』から生まれたと言えます。その『怪書』に関わっている存在だと思われるコクリコに懐く、というか忠誠を誓うのも自然な気がします。
コクリコ自体は百鬼夜行に古くから伝わる存在「花鳥風月部」で間違いなさそうですしね。

4.さいごに

はい、こんなとこです。初書きなのでめちゃくちゃ文章読み辛いと思います、すみません。はじめに言いましたが、現状はただの妄想でしかありませんし「この描写と矛盾してない?」「ここの動機どうすんの?」的な反論は幾らでも生まれると思います。
ただ、私はこういう展開大好きですし、普通にアヤメとシュロが別人だった時よりもアヤメのキャラが立って良いんじゃないかな〜!って思ってます。ただの馬鹿オタク。
まぁ〜?シュロはもちろん、コクリコも現状かなり期待できるキャラですし、もし予想が外れてても百花繚乱編2章は楽しめる気がしますね。何より、疑問点こそあれど百花繚乱編1章はあまり不満のない良ストーリーだったと思うので、続編が待ち遠しいです。

まぁ、対策委員会編3章が終わらないと進みませんけどね。はてさて、いつになるのやら…


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