光は無く瞼も無く

 昨日から少し遠くに出掛けて泊まった。土と緑のにおいのする場所。そして露。 
 きょうは風が強かったので、海には行かず深海を観に行った。喧騒、蒼い空間、喧騒。沈黙の魚。凍り付いた標本。

 千年をかけて循環する深海の世界。そこにいる生物が目まぐるしい地上へ引き上げられ囲われる。外敵もなく飢えもなく、アクリル越しの喧騒に何を思うのか。
 いや。孤独が当然の深海の存在が、己と己の同族以外に命があるとどれだけ理解しているのだろうか。

 雨の中移動し昼食を食べ、また魚の卵を見学する。そして騒がしい夕飯を食べて寝た。


今日の英語:Deep sea

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