ネコーヒー:ストレート #1杯目

 年も改まったのでタイトルも少し改訂。
 猫に暦は無い。季節はあっても日付で区切るということはしない。ことに家猫にとって重要なのは温度と湿度、空気の状態によって寝場所を移動しなければならない。

 快適な場所は我のもの。それが人間が脱ぎ置いたジャージだろうが作業用に用意したスツールだろうが、居心地の良いものは猫のもの、全てにおいて猫に優先権がある。それがそれが猫の下僕の住環境。

 テトとマユがこの家に来てからおよそ1年。もう寝場所を主張するのに遠慮はしないし、食事の要求も容赦はしない。相変わらず“抱っこ”を拒否し、絶妙な距離と秋波で人間を翻弄する。

 考えてみれば、益もなくこんな制御不能の家畜を屋内に放し飼いにしてるなんて、どう考えても“どうかしている”という結論にしかならない。それでもふてぶてしく寝ている姿や食餌の恐喝をしてくる表情を見ると「もう何でもしていい、何でもしてあげる!」となってしまうから恐ろしい。

 そして今日も猫のためだけにストーブに火を入れ、より良いフードを得るため仕事に励む。
 今年もあらゆる猫が健やかならんことを。


今日の英語:Stove

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