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「掘り出し物件を見つけられるのか」

・不動産の価格設定方法とは?
・その不動産、安い理由を知っておきましょう

東日本不動産流通機構(レインズ)によると、昨年12月の中古住宅は、マンション成約件数が2941件(前年同月比3.7%増)と7ヶ月連続で前年同月比を上回り、
成約価格は平均4784万円(同9.4%上昇)で43ヶ月連続で上昇。
ここまでは想像通りですがポイントは、在庫件数は46,528件(同11.7%増)で23ヶ月連続で前年同月を上回りました。
在庫数が異常に上がっている、ことをどう捉えましょうか。

・一般的な物件の探し方〜おさらい〜

これまでの記事でも何度か触れていますが、suumoさんやat homeさんなど
家探しをする方は賃貸でも、売買でもポータルサイトを利用されて探している方がほとんどだと思います。
ある程度検索を絞らないと、物件数がありすぎますので、
場所、沿線、駅までの距離、面積、階数、築年数、間取り、マンションの設備などなど様々な検索項目で絞っていると思います。
また、価格も大切な検索条件だと思いますよね?

・そもそも、不動産の価格設定方法とは?

マンション、戸建て、土地、不動産の価格設定の方法には、
取引事例比較法、原価法、収益還元法の3種類があります。
①取引事例比較法は、類似物件の市場での取引事例をもとに価格を推定する方法。
→主に、居住用マンションや土地の査定に使用
②原価法は、同等の不動産を取得するのに要する価額から経年劣化による減価修正を行い価格を推定する方法。→主に戸建ての建物の査定に使用
③収益還元法は、対象不動産が将来生み出すと見込まれる収益から価格を推定する方法。→主に投資用物件の査定に使用

居住用を例にすると、①取引事例比較法を用いますが、
不動産価格が高騰している昨今においては、過去の取引事例はもちろん参考にしながらも、その時点で販売されている類似物件との比較、市場の影響を大きく受けます。

物件を探している方の最初のあるあるになりがちなのは、
損をしたくない=掘り出し物を見つけたい
と思いながら、その市場の中で安い物件を探そうという心理になる方がほとんどと言っていいかもしれません。
そこで、安い不動産ってどんなものがあるのか、お伝えしたいと思います。

・その不動産、安いのはこんな理由

①再建築不可(建築基準法上の道路に接道していない等)
②違法建築(違法な増築や、土地の一部を売っている等)
③ハザードマップの浸水想定が気になる、浸水履歴がある等
④区分所有建物の管理費や修繕積立金が高額
⑤区分所有建物の総戸数が少ない、管理状況の不安がある
⑥築年数が古い
⑦土地の権利が借地権
⑧心理的瑕疵
⑨陽当たり、風通し、騒音、臭気などの住環境が悪い
⑩住宅ローンが通らない

つまり、共通して言えるのはその懸念事項は、今だけではなく将来も、ということが考えられます。もしその物件を将来売却しようとすると、その市場価格より安くなる可能性が高い、ということはお分かりの通りです。
市場の影響を受けますので、売り時が良ければ、購入時よりも高く売却できた、ということは往々にしてありますが、類似物件に見劣りしてしまうことは否めません。
ただし、そんなデメリットを上回るほど安ければ、そこにリノベーションという付加価値をつけた暮らしの選択はあると思います。お金を儲けようなどど思わず、思い切り好きなようにリノベーションをして楽しみ尽くす、というのもまた、将来の価値につながるかもしれません。

補足になりますが、住宅ローンを組めるか組めないかもポイントです。
多くの方は住宅ローンを利用して不動産を購入しますが、住宅ローンは銀行によって判断が異なるという点も、実はあまり知られていない部分です。
特に①②⑤⑥⑦は銀行によって住宅ローンの審査に影響があります。
(銀行によりますので、ぜひお気軽にご相談ください)

「掘り出し物件を見つけられるのか?」

自分にとっては掘り出し物、というものは見つけられるかもしれません。ですが、長期的な目で見ると、最初から掘り出し物件を見つけようするのは遠回り(空回り)というのが結論です。面白みのない答えですが、不動産は堅実に探す方が面白いと思います。

・不動産の価格、予算、探す場所の考え方とは?

一概には言えませんが、予算5000万円あるとします。
相場が6000万円の中で5000万円の物件を選ぶより、
エリアを少し変えて、相場が5000万円の中で5000万円の物件を選ぶ方が
一般的に人が感じるデメリットや、上記10項目のような不動産価値としてのリスクが低くなり、結果としてとても快適な暮らしにつながったり、付加価値のある住まいの選択になると常々感じています。
それでもエリアにこだわらなければならない場合もあるでしょう。
その場合には、安さのデメリットを場所というメリットが上回ったということですから、その不動産のことをよく調べてしっかり把握することが大切です。
物件を探すことは、答えのない迷路のようなものです。だからこそ、物件探しのパートナーになる人を見つけることが重要だと思っております。
いつでもご相談をお待ちしております。


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