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Mummy-D,H ZETTRIO『Free』感想

先日発売されたMummy-Dの1stソロアルバム『Bars of My Life』
もう、聴きました?
もうね、ほんとに、すっごいの!!

出し惜しみすることなく自分をさらけ出していて、
実に人間らしさが溢れていて、
Dさんの自伝を読んでいるかのような作品。
それにしても、全く中途半端さが無い。

一曲一曲にこめられた魂が
プレイボタンを押した瞬間に
一気に心の奥に入ってきて共鳴するような感覚
とでも言えばいいのだろうか。

90年代からライムスターを聴いていて、
ライムスターのおかげで
色んなヒップホップを聴くようになり、
多大な影響を受けた。
そして、今、こんなに凄い傑作ソロアルバムに出逢えたことが
本当に感慨深く、ただただ嬉しい。
魂を削るような思いで作ったんだろうなぁというのが伝わる。

ところで、今回H ZETTRIOがアルバムに参加するという話を聞いた時から、
コラボ曲は絶対名曲になるだろうと、とても楽しみにしていた。

というわけで、
まずはゼトリオが参加した『Free』の感想を。

まず第一印象として、
これまでこんな複雑なリズムのヒップホップを聴いたことがなく、
『なんだ、これは!?』
と、一瞬頭がフリーズした。

さらに、Dさんのリズムの乗りこなし方、言葉の乗せ方が、
今まで以上に尋常じゃないことになっていて驚愕した。
ゼトさんは、確信犯的に変化球を投げて、
Dさんのハードルを上げた結果、
今まで以上に凄いラップになったような感じ。
この曲のDさんは、まさに歌詞にある
『バイクに跨った こち亀の本田巡査』のよう(笑)

ゼトリオのトラックは、ピアノトリオで生音なので
とにかくフレッシュ。彼らの奏でる音とリズムは
一体感が凄くて、熱くキレ味が鋭い音が特徴だ。
背後に炎がたっているようなアグレッシブさがあるけれど、
メロディアスで愛が深い音。
Dさんの良さをしっかり引き立てているなと感じた。

ライムスターは昔から色んなバンドとコラボしている。
MTV Unpluggedでは全編生演奏でやっているし
マボロシは、Dさんとギターの竹内朋康さんのユニットだったので
元々生演奏との相性が凄く良い。
ゼトリオとの共演は当然ながら、違和感は全くなかった。
これは是非ライブでも共演をお願いしたい!

それにしてもこんな突き動かされるアルバムは滅多にない。
酸いも甘いも噛み分けた大人だからこそ生まれる音楽。
絶対聴いてほしいです。

最後に
マボロシ時代からのHardcore Hip Hop Starをどうぞ。
マボロシの1stがもう20年前ということにクラクラしました。

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