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右腕の中の、暗い夜の森。

「からだに触れると、見えるもの。」を書いていくうちに思いだしてきたことがあって。
そういえば、右腕の中の空間が、美しい暗い夜の森だった人がいたなあと。

15年以上前、ヒーリングのクラスの同級生と。
練習を兼ねて定期的に交換セッションをしていた時期がありました。
その男性はサイキックでしたので。
お互いのセッションをそれぞれの感覚からフィードバックすることができてとても興味深く、勉強になったのです。

その日は、私がヒーリングをする側でした。
施術が進み、彼の右腕に触れた時。その腕の中の空間に、夜の暗い森が鬱蒼と広がっているのを感じました。とても静謐で、美しく深い森でした。

これが、彼の魂の本質の一部なのかもしれない。過去生との関わりもあるかな、と感じました。
触れている時、私自身の内側では静けさと光がありました。
ただ、その範囲は右腕の一部分だけで。まるで限定され閉じ込められているかのように、他の部位では感じられなかったのです。

でも、不思議なことに、ヒーリングの回数と浄化を重ねるごとに。
毎回少しづつ、その腕の中の夜の森の範囲が、彼の身体の中の空間へ広がっていったのです。
まずは胴体へ、左腕へ。両脚へと。
そして練習のセッションが10回目を過ぎる頃には、全身の空間へと広がり、身体の瞑想性も、深まっていったのです。

こんなふうに、身体の中の空間は変化していくのだなと思いました。
変化というより、その部分に意識と光をあて、見守ることで、もともとそうであった姿を思い出し、還ってゆくのかもしれません。

ヒーリングのとき、触れる時にいつも心がけていたのは、何かを変えようとしないこと。
無理に働きかけないこと。
ただただ、ヒーリングと共に、その瞬間に起きることを受け入れて。
ある意識の状態を保ち、自分の内側を感じ祈り続けることでした。

それは、当時も今も変わらないと思います。

その時に彼の身体から感じたメッセージは、
恐れずに、勇敢な戦士やシャーマンとして、その夜の森の中へ入っていく姿でした。
もともとの姿に、場所に、光に還っていくこと。

からだの中の森へ。

という言葉は、その時の光景を思い出した時に浮かんだ言葉でした。

(🌿2021年に投稿した記事を再投稿しました)

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