文アルのパクリ問題
「ゆるパク・トレパク問題に物申す」というnoteがバズっています。
https://note.mu/sawanoji/n/nbd6ab33553a8
こちらの記事に書かれている内容の一部に「ゆるパクともトレパクとも違うのでは?」という内容がある為、訂正をさせていただこうとnoteを作成しました。
誤解なきよう申し上げますが、何でもかんでもゆるパクやトレパクだとつるし上げる人を擁護する記事ではありません。
筆者の方の主義主張に対する反論記事でもありません。
>ネットにころがる『パクリ』問題、ほとんどが言いがかり
という、くだんの記事のお言葉には同意です。
また、あまたのパクリ問題がヒューマンエラーによるものという認識も同様です。
ただ、その記事の中で挙げていた
「文豪とアルケミスト(以下、文アル)」
の事例はゆるパクでもトレパクでもない、ホンマモンのパクリなので、その点だけ訂正させてください。
それでは、ここからくだんの記事から引用しながら、訂正していきます。
引用箇所には冒頭に「>」をつけております。
また、私のツイートからも一部引用しており、こちらは頭に「🍄」がつきます。
なお、記事内において「パクリの被害者」の方のお名前を出すことは一切しておりません。
被害者の方へのお問い合わせはお控えください。
では、ツッコミ開始いたします。
①他者の著作物からの引用について
>実際に某ゲームでそんな炎上がありましたが、論文じゃないんだから創作物のごく一部に別作品引用があったとしても引用元を参照とかしませんよ。問題ありません。
文アルのメインストーリー「文学奇譚」にて、
フランスの社会学者、レヴィ=ストロース著「野生の思考」の一文が、NPCキャラの台詞として使われていた件と思われます。
以下、当時の私のツイートから引用します。
🍄
アカ「お前らはすぐオカルト呼ばわりするけどな、昔のまじないや占いだって 感性を通じた表現による感覚界の思弁的な組織化と活用とを元にしてなしえた自然についての発見の蓄積 によるものなんだぜ」
太字の部分をググるとクロード・レヴィ=ストロースの文章が出てくる
文アルは日本の近代文豪をイケメン化したゲームです。
そのゲームの中にたとえば
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
とあった場合、誰も「引用元を明記しろ!」なんて言わないと思います。
そんな人いませんよね?
一応明記しておきますか?
川端康成著「雪国」から引用いたしました。
話を、文アルの台詞引用に戻します。
レヴィ=ストロースについてご存知の方、どれくらいいらっしゃいますでしょうか。
私は恥ずかしながらこの件で初めて知りました。
文アルの中に、かの社会学者のお名前や著作が出てきたことはありません。
その上で、この引用です。
すみません。これ引用元の明記が必要ではないでしょうか?
日本の近代文学をモチーフにしたゲームで、何の脈絡もなくフランスの社会学者の著書から引用されても分かりません。
もし「これくらい常識の範囲内だから引用の必要を感じなかった」と文アル運営が言うなら、どれだけユーザーの知識レベル高く見積もっていらっしゃるんですか?
なお、文アル運営は
「織田作之助・堀辰雄・中野重治・佐藤春夫」を「一般的に知られている文豪ではない人物」として初期文豪に選んだと明言しています。(※)
どれだけユーザーの文学知識レベル低く見積もっていらっしゃるんですか?
(※「文豪とアルケミストオフィシャルキャラクターブック」谷口Pインタビューより)
因みに、「いつも誤字脱字誤用だらけの文アル運営が珍しく難しい文章を書いている」という理由からコピペと気づかれた文アル運営は、この後、ユーザーに黙ってゲーム中の台詞を変更しました。
意味のある引用ならば、引用元を追加すれば良かっただけではないでしょうか。
ですが、実際は黙って台詞を差し替え。
ユーザーの問合せには
「台詞に問題があると思ったので変更した。理由は言えない」
と個別回答しただけで、ユーザー全体に対するアナウンスは台詞を変更したことすらありませんでした。
そのため、この件は
・引用なら「引用元の明記が必要」
・引用でないなら「著作権の切れていない作品からの剽窃」
だと私は思います。
参考リンク:
文アルのメインストーリー(+α)にコピペ疑惑(https://togetter.com/li/1193411)
②他者の著作物のデザインについて
まず経緯から説明します。
2019年2月20日、文アルのゲーム内の装備カードの絵が発表されました。
これは課金して回すガチャ(※)で入手するもので、3枚同じものを入手して重ねると絵柄が変化します。
これを最大強化と言います。
※他のゲーム同様に無償で貯めた石でもガチャは回せますが、基本的にはガチャ石を買います。
この最大強化時の絵に描かれた猫の面が、とある個人クリエイターの方がデザイン・作成・販売している猫面に酷似していることがすぐ発覚しました。
>パクリだと焚き付けて炎上させたアンチ
はい、否定はいたしません。私です。
私がツイートしたものが猫面作者の方に伝わり、すぐさま文アルを配信するDMM GAMESに連絡されたそうです。
その後、作者の方は弁護士対応、4月には地裁に行かれ、5月に和解。当該カードに作者の方のクレジットを表記することなりました。
この間、
ユーザーの問合せに「確認中」とだけ個別返答だけして表向きは完全にだんまりだったとか、
ガチャ開始前にデザイン酷似問題が発覚したのに最後までガチャ停止しなかったとか、
和解後のクレジット表記案内ツイートに#文アル タグがなかったとか、
盗用という表現は一切なく「アイディアを頂いた」という説明だったとか、
文アル運営からは虚偽申告があり最後まで謝罪はなかったと作者の方がお話されているとか、
色々ありますが、それは置いといて。
>そもそもこれ、著作権の問題ではないのです。
著作権の問題かどうかは権利元の方が決めること(争点が著作権侵害かどうか)なので、私と同じプレイヤーでしかない記事の筆者が何故こう断言できるのか全く分かりません。
この文章以降もたくさんツッコミどころがあり、最初はいちいち全てツッコミ入れようかと思いましたが、揚げ足取りに見えるのでやめました。
最後、言いたいことをひとつにしぼります。
ゆるパク・トレパク問題というタイトルの記事の中にホンマモンのデザインパクの猫面の問題を混入させないでください。
参考リンク:
文豪とアルケミスト【限定召装 猫町ノ幻燈】におけるデザイン盗用疑惑について(簡易まとめ) #文アル (https://togetter.com/li/1322292)
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