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物理療法(超音波療法)

固定法

小さな面積の急激な温度上昇をもたらし、しかも制御が極めて難しいため臨床では使われにくい。使う際、パルス波照射で極低出力。

移動法

導子を一定速度で動かす。
筋線維の照射では、線維軸に沿ったストロークと線維軸に対し直角にストロークする場合では吸収係数が異なる。
(直角:吸収しやすい。反射する。・沿う:吸収しにくい。反射がない)

水中法

凹凸の多い末梢部に適している。水に伝わって超音波を当てる。水中に患部と導子をいれ表面に気泡を取り除く。患部と同士の距離は1~2cm(最大3cm)離す。

水枕法

凹凸の多い部位に適している。(水中法では行いにくい近位関節)褥瘡などに皮膚潰瘍部位への適応。同氏が直接肌に触れないため。
神経根照射法:照射時間が1/3の患部、2/3を神経根へ照射。
RAやOAに適応。

フォノフォレーシス
薬剤をカップリング剤として用い、経費薬の送達を強化する。皮膚の角質層の浸透性を高めることによる効果。
フォノフォレーシスによる薬の経皮投与は、経口投与と比較し投薬部位に直接高い濃度の薬剤を供給できる。胃潰瘍の予防・肝臓の代謝を避ける利点がある。

吸収系数(吸収のしやすさ)
コラーゲンを多く含有する。組織程高くなる。温熱効果は組織によって異なる。

キャビテーション
組織中の微小気法に超音波が照射されることで気泡の圧縮・拡張を繰り返す現象。

不安定なキャビテーション(慣性キャビテーション)
気泡径が短時間に大きく変化するキャビテーション。
気泡が破壊されるときに高温・高圧を局所にもたらし、組織の破壊が起こる。その結果、組織に点状出血と気泡痙性を伴う空洞が生じる(空洞化現象)。一般的には、美容整形分野における脂肪細胞の破壊で用いられることが多い。

参考文献
奈良勲:標準理学療法学 専門分野 物理療法学、第5版第1刷、医学書院、2020。

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