収支を劇的に向上させる~中級者の壁~



Introduction


 この記事を書いてから半年近くが経ちました。

 明記したように、上の記事では「とりあえず自分で買えるようになる」を目的として、その最短ルートを私なりに書きました。
 時は経ち、その頃に初級者だった方々も、今ではだいぶ競艇というギャンブルに慣れてきたことでしょう。随分とマニアックなご質問を投げてくださる方もいます。

 次の壁は、知らず知らずのうちに訪れます。そこに壁があることすら気づきません。普通に当たるし、いい合成もとれるし、レース選択もそれなりにできている。アツくならなければ大負けもしない。そんなときに「壁」を意識する方が難しいです。
 あなたは普通に予想ができています。何も恐れることはありません。もう初級者は脱しました。オッズというものの正体も朧気ながら理解して、多くの情報に惑わされずに、その番組の解釈を行っています。慣れの差こそあれ、それでも確実に競艇ベッターとしてのフィールドには立てています。
 そんなあなたが乗り越えないといけない壁は、予想とは違ったところにあるのです。

 突然ですが、テレボートではこれまでの回収額を閲覧することができますよね。回収率ではなく「回収額」です。払戻金額合計。これって、何に対して「払い戻された」お金でしょうか?
 馬鹿にするなと思った方も多いでしょう。そう、あなたが投票した舟券に対する払戻です。予想でも知識でもなく、あなたが実際にどこにいくら賭けたかによって、その金額は上下します。
 私は的中報告というものを断っているのですが、それでも予想を配信すると的中画面のスクリーンショットを送ってくださるフォロワー様が何名かいます。眺めてみると、同じ予想に丸乗りしているはずなのに、回収額はまったく異なります。私は配分までは記載しておりませんので。

 予想と投票の間にある意思決定、つまり買い目選択と配分選択が、収支に多大な影響を与えるという事実。頭では分かっていても、ここは予想や知識と違って手術するのが難しく、いつまでも放っておかれて、ついには「壁」になるのです。
 ひとつ例題を出します。次の出走表を見て、以下の予想を読み、買い目を想像してください。

2023年2月14日 若松1R

12356/4
節間Fの④岡村は抵抗せずこの隊形だが本番微妙。1236/45や123/564あたりは考えられる。いずれにせよ狙うのはその岡村なので問題はない。
③定松は捲り差したがる3コースで、展示通りなら⑥西山とは動線が重なる。西山も着内で満足するような立ち回りがあまりないため、ここのミスは十分考えられる。そもそもスローもそこまでの信頼度がない中で、逃げから岡村の連対や⑤溝口のひょっこり3着は狙いやすい。

 かなりシンプルな予想を書きました。要点は「④岡村が過小評価」だけなので、この予想を反映させた出目を買います。ついでに⑤溝口の3着も。「逃げから」という記載もあるので、買い目は1-45=9からの選択になります。せっかく妙味のある(と判断した)選手がいるのに、そこを切った出目を買うわけにはいきませんよね。
 答え合わせとさらなる追究は後にして、この記事の対象を記しておきます。

✅ 「買い方が下手」だと自認している人
✅ ある程度自分で予想ができる人
✅ 収支改善に行き詰っている人
✅ 論理的な内容に興味がある人

 ここから先は、壊すべき壁を認識して、その後のベットをよりよくするための方策を練る時間です。
 それではお付き合いください。


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