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緊張しやすい?不安感が強い?メンタルトレーニングだけが解決策じゃありません

何かを始める時に、必要以上にかまえてしまったり、
緊張しすぎてしまったり。
そんな経験ありませんか?

私は、騎手としてデビューして
人一倍緊張感の強い方だと思っていました。

思っていたと言うのは、
人がどれだけ緊張しているか見る余裕すらなかったからで、
それ故に自分が1番だと思っていたと言う事ですが(笑)

まぁ騎手に限らず緊張したり
身構える局面って誰しもにあるわけで、
そのコントロールが上手くできる人って
人生において結構良いパフォーマンスを発揮出来ていたりします。

こういった話をすると、
すぐにメンタルだ!
メンタルトレーニングだ!
心理学だ!
ってなりがちで、
実際に私もそう言った事は嫌になるほど勉強してきました。

もちろんそう言った手法は
役に立つし、全く否定するつもりもありません。

しかし、すべては脳の活動と考えた時、
それは1つの手段にすぎない事が分かります。

今日は、そんなお話をさせていただきます。






緊張や不安感は必要



そもそも緊張を解決しようとする前に、
緊張は必要なんだよって言うお話をしなければいけません。

当たり前の話ですが、
緊張と言うのは何かを始める前に体(脳)が行う準備のことです。
緊張しなかったら体も頭も上手く働きませんね。

こういったマインドセットを持つだけでも
緊張感との付き合い方が変わったりもするのですが、
それには脳が作る予測が関わります。

それに関しては、この後説明するとして

私がここで説明したいのは、
緊張自体は悪いものでも良いものでもないと言う事。
私たちが緊張と感じるものは、ただの生理学的な反応です。

では問題は何かというと、必要以上にその反応が起こる事です。





【1-1】 なんで必要以上に緊張するの?

そもそも緊張を考えたときそれは一体何かと言うと、

自律神経の活動です。

心臓がドキドキしたり
汗をかいたり
頭に血が上ったり

交感神経の活動が優位になった状態の事です。
そうして、次に起こる出来事に対して体を準備するのですね。

一般的には
『副交感神経=良いもの』
みたいになりがちだけど、こうやって脳は
交感神経と副交感神経のバランスを調整する事で、
体を動かす為の下地を作っているのです。

そして、この体の準備と自律神経の調整が
どのようにして起こるのかをちょっと考えてみましょう。

どのように脳が体を準備するのか?

それには脳が作る無意識の【未来予測】が大きく関わっています。

普段あまり運動をしないあなたが自転車をこいでいて、
目の前に500メートル続く急な登り坂が見えた事を想像してください。

この坂道を登りきろうと思った時、
自然と心拍数は上がり、体は準備を始めます。
どれ位大変か分からないけれど、脳はとりあえず体を準備しますね。
そして、
必要以上に緊張してしまう時、
緊張が自分のパフォーマンスを下げていると感じる時、
一体何が起こっているのかというと……..

脳の予測と実際に起きている現実にズレが起きているのです。





【1-2】 脳が作る予測とは?

心臓がドキドキしたり
お腹が痛くなったり
怖くなったり

こう言った緊張は様々な感覚情報を基に、
脳が自律神経の働きを調整する事で起こります。

「感覚情報を基に、脳が自律神経を調整する」
とはどう言う事でしょうか?

例えば、苦手な人と会うとドキドキしたりしますよね。

この場合、目で見た視覚情報でその人を認識します。

そして苦手な人=潜在的な危険と言う解釈が無意識に起こり、
不快な感情と共に、体を準備しているのです。

これが予測を基に起こる自律神経の調整です。

実はこの時、目からの情報がある一方で、
もう一つ自律神経の調整に欠かせない情報があります。

皆さんなんだか分かりますか?





【1-3】 内受容感覚とは?

自律神経の調整に欠かせないもの、それは体内の感覚です。

これを内受容感覚と言います。

自律神経の反応は、体の内部環境の変化です。
体温とか、心拍数とか、血流とかですね。

つまり、

そもそも自分の体内が今どんな状態にあるのかを感じる事が
自律神経の調整には欠かせないのです。

例えば心臓を動かしているのは、脳からの指令ですね。
しかし、脳から一方的に
「バクバクしなさい!」
って言う刺激が出ている訳ではありません。

そう言った指令がある一方、常に
「今これ位バクバクしてますよ〜」
と言う感覚のフィードバックがあると言う事です。

これが内受容感覚です。

そもそも体の中が今どんな状態かわからなかったら、
その調整もうまくいきません。

例えば皆さん、今座った状態で、
触らずに意識を向けるだけで心臓の拍動を感じれますか?

そして、脳でのつながりを考えると、
この内受容感覚は感情ともすごく深い関係があります。

お腹の中の無意識の感覚が
自分の感情に影響を与えているのですね….。

つまり、緊張したり、不安感が強かったりする時、
その原因は心の持ち様だけではなかったのです。





最後に


緊張を解決する方法は沢山ある!

この一連の作業を行なっている島皮質の働きを考えた時、
緊張や不安感には

お腹の働き
バランス感覚
周辺視野など

様々な要素が関わっている事がわかります。


つまり、
どこがちゃんと機能していないかを特定して、
ちょっとトレーニングすると

「あれ?あんまり緊張しないな」
とか
「なんだか、心が安定しているな」
そんな感覚が起こります。

私は眼をトレーニングする事でそれが起こりました。

逆に、パソコン作業が多くて
目が疲れていると不安感が強かったりもします。

この辺は、脳を勉強していると当たり前に感じる事ですが

具体的に何をすれば良いかを含め、
一般的には全く広まってない情報です。

そして実はこの話し、
うつ病や統合失調症の根本解決等にもつながってきます。

ですから、
この知識を多くの人に伝えられたら良いなって思います。

内受容感覚と、それを処理している島皮質の働きを
どの様にして良くするのかと言う事ですね。

少しづつ情報発信していくので、
引き続き私のブログをチェックしてみてください。

最後に、今日お話しした内受容感覚、
島皮質にアプローチする最も簡単なテクニックとして
ベロ回しの動画を貼っておきます。

緊張したときに是非やってみて下さい。


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