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04ゴーレムの国造り

 ゴーレムは働く粘土みたいなもので作られた存在です。
まあ気軽な労働力になるし、サイズも様々なので、
僕たちもすぐゴーレムに頼ってしまう、
でもあれれ? ゴーレムにも色んな種類があるの?
いいえ、色があるの、一般的なのは緑のゴーレムですが、
果たして、皆、ゴーレムの事を覚えてられるかな?
 さあて、ゴーレムさんの働きのはじまりはじまり!
始まりは国造り! さあてたのしみたのしみ!

1、ゴーレム達の出発

ゴーレム達が、街の中で出発を待ってるぞ!
ゴーレムのまたくぐりして邪魔しちゃいけないよ!
ゴーレムは、働きたくてうずうずしてる!
ゴーレムのそばを通ってるアーチの水道橋も、
ゴーレムの傍にある並木道も、
全部ゴーレムが作ったものなんだ!
だから、君の日常にもゴーレムが浸透してるってこと! 驚き!

緑のゴーレムは働き者、一日24時間働けちゃうすごさがある、
でも、ゴーレムを監督する人間達がへばってしまうから、
実質、日の出ている時間帯だけ働くのがゴーレム労働の基本であり、
国の決まり。
 そうこの国を作ったのは、ゴーレムなんだ、
ゴーレムあっての祖国となれば、それはこの国をより大きくするためにも、
ゴーレムを崇め奉り、共に労働し、昼夜問わず働いて、
世界をゴーレムの威光で照らさなければいけない。
「さあ、出発だゴーレム!」
石版を片手に、ゴーレムに指示を出したら、どんどん移動できるぞ、
そうさ、我らがゴーレムが世界を発展させるんだ! させるんだ!


2、ゴーレム、未開の森に立つ。

「ほら、ご覧、子供たち、ゴーレム達が、
 あの森を見定めてるよ、
 今からあの森を開拓地に変えるって算段さ、
 ゴーレムの力なら何でもできるからね!」

「わいわいわーい!」

走り回る子供たちは、ゴーレムの話など聞く耳持たずだが、
領土の大半が未開の森だったこの国も、
開拓者がゴーレムを使って切り開いたことによって、
農地が増え、畑が増え、作物が増え、野菜が増え、穀物が増え、
たべるものが大賑わいで料理が捗りまくる!これも!
「ゴーレムのおかげなのよ!」


さて、ゴーレムを動かす方も大変です、
これからゴーレムをどのように働かせるのか、
未来を担う子供たちが見守っているのですから、
そうそう失敗は出来ません、
ゴーレムは、ひたすら、働くための機能を備えており、
その身体は赤土から作られ、コアシードと呼ばれる、
貴重なジュエル、宝石、宝珠を心臓部に入れてあります、
そうです、あの光輝く緑の色はコアシードの光りです、
特殊な宝石であるコアシードは、万物に生命を与え、
そして、何倍もの馬力で働かせる力があるのです。
 それだけのパワーがありますから、この未開の大地で、
ゴーレム達をより多く増やすことは、何よりも必要な事です、
私たちももっと、ゴーレムを増やしていこうと思っています、

そうですね、この未開の森がゴーレムによって開拓されつくされるまで!


3、さてゴーレムの力を見てみよう!

「でもゴーレムでどうやって森を畑に変えるの?
 のこぎりも無いのに木を切り倒せるの?
 切り株にしてもそれを引っこ抜けるの?
 なんだか心配だなあ」

子どもたちは不安気です、ですがその心配は無いよ、
と大人たち、

「ははは、ゴーレムを舐めちゃいけないよ、
 ゴーレムは君たちが思っている以上のパワーがあるんだ、
 見てごらん、ゴーレムの秘密の力が明らかになるだろう!」

ゴーレムは緑の輝きを一層に強めて、
さて働きだすぞ! すごいパワーで、
頑張りを見せるゴーレムは凄まじいったらないじゃないか!

「すごい! 木をちぎっては投げ!千切っては投げ!
 あっとういまに森がなくなっちゃったや!」
「ははは、大人は働かなくてもいいから、楽だけどね、
 でも危ないからゴーレムに近寄っちゃだめだよ」

ゴーレム達は、森の木を根こそぎ引っこ抜いて、
大きく投げ飛ばし、次々と木材に変えてしまっていく、
丁寧なゴーレムは森の木を一つ一つ並べているようだが、
豪快なゴーレムは森を一塊の山にしてしまうような働き方だ!
 とにかく我々はゴーレムを感心混じりに見ていることしかできない!
圧倒的じゃないか! 我がゴーレムは!

「もっと! もっと! ゴーレムが働いてるところ! 見たい!」

「そう言うんじゃないかと思ってたよ!
 さあて、次なる労働現場にご招待と行こうかな!」

そうです人型ロボットって案外べんりなんですよ、
それが自動だったら尚更、
ゴーレムみたいにサイズを変えられるならもっともっと便利ですから、
それにゴーレムがゴーレムを作り出すことも可能なので、
どんどんゴーレムの自動化が進みつつあるのですよ!

「次は、山の方に行くよ、みんなついてきて!」


4、ゴーレム、水源地に立つ。

ゴーレムってよく働くし、よく歩くなあ、
ゴーレムの手のひらに乗せてもらって、
どんどん山を登っていくとあっという間に、
山の水源地に来ちゃった!

「わー!滝だー!」


「そうだね、滝だよ! 川だよ!
 ここがゴーレムが次に開拓する水源地!
 ここから農地に水を引っ張ってくるための工事をするんだ!」

「ええー!!?
 どうやってするの!? どうやって! どうやってするのー!!」

「簡単さ! よく見ていてご覧!」

そう言うと大人たちは、子供たちを安全な場所に避難させると、
ゴーレムをごろごろ岩場に向けて動かして、
そして、水源地である滝のほうにゴーレムを誘導していった、
さあてどうなる? ゴーレムによって無事に、開拓成功となるか?


5、ゴーレム滝のような水をあやつる!

「行け! ゴーレム!」

ゴーレムをけしかけるゴーレム使いは、
ゴーレムに岩場の岩を次から次へと動かさせて、
川の流れを水の量をどんどん調整していった、
そして大滝のように流れ出る水にどんどん、
ゴーレムを立ち向かわせていって、
圧倒的なペースで、水源から、ゴーレムが開拓した、
農地に向かって、開拓地に向かって、
水を引き始めた! 水は命! 水が大地を潤す時、
そこに人々の生活が始まる、圧倒的な労働力による、
ゴーレムによる開発は、まさに時代を先取りしたもの!

「石版の通りに働いてくれるゴーレムに大助かりだ!」

 かくこうして、ゴーレムの働きによって、
水飲み場を獲得しただけではなく、
人類は自分たちが自給して食べる事の出来る沢山の農作物を、
恵みの季節に期待できるようになったのだ! これはすごい!
圧倒的なゴーレムのパワーが成し遂げる数々の事は、
僕たちに元気をガッツを与えてくれる!

「ありがとう! ゴーレム!」

と感謝の気持ちを伝えると、途端にゴーレムが振動し震えはじめた!

「外敵だ! 敵をゴーレムが察知したぞ!」

人類の敵はゴーレムの敵!


6、ゴーレム、外敵と相対する。

急いで、山から下りて行って、
ゴーレム達を向かわせると、そこには、
巨大な怪獣が三体!

 ものすごい鳴き声だ!
大地は震撼し、木々はざわめき、水辺に響いて、
鳥はばたいて去り、獣は全て恐れおののいて逃げ出した!

一体の怪獣は、羽で羽ばたき、
二体の怪獣は大地を踏みしめて、現れた、
このままでは人の住む町にまで達してしまうだろう!

どうする人類!?

「我々にはゴーレムがある!」


そうだ! 立ち向かうゴーレムの背中は人々の声援に支えられ、
全身を武者震いさせて、三体の怪獣を迎え撃った!
 空飛ぶ一匹を大地に叩きつけてガーン!
「ギャオース!」
尻尾で薙ぎ払ってきた赤い怪獣のしっぽを掴み取ると、
そのまま投げて山にまで飛ばしてしまうと、
山肌に激突して、ミンチになって砕け散って爆発!
「ギャギャギャギャーン!」
 そうして、緑の怪獣一体になったが、
コイツは手強い、強力な熱線を吐いて、
ゴーレムを熱く熱く燃やしていくぞ!
だが、ゴーレムはそれをチャンスととらえた!
「みろゴーレムの熱い拳を! あの鉄拳が飛ぶぞ!」

唸れ! ゴーレムの一撃!
ゴーレムの強力な一撃が、怪獣のどてっぱらに穴をあけて、
真っ赤な鮮血を辺り一面にそしてゴーレムは血をまとって、
見事勝利を収めたのだ!

「ギャガガガガギャオースギャガギャギャーン!」

断末魔は凄まじかったが!
勝利は人々を絶賛の嵐に巻き込んだ!
そう、ゴーレムを称賛する声が響くぞ! 凄いぞ!

「わー! ゴーレム! ゴーレム万歳! ばんざーい!」

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