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ぼっけんさんのカラーイラスト小説物語『レイアムちゃんの物語』

はい! さて始まりました! カラーイラストによるイラスト小説!
まずタイトルイラストから、小説を紡ぎたいと思います! 拍手!

 彼は闇の中に居た、闇の中の暗がりで輝きらしきものを得て、
それが何であるかは詳しく分からないものの、つぶやいた。
「おまえ、光だな? 闇の中に在る僕を照らすつもりか?」

 そう、それは、闇の中に息づく光のようなものだった、
数はいくつも、よく見ると、この闇の壁の中にはめ込まれた、
宝石のようなものが光を放っているようである。
 輝きはいやもって増していき、彼を包み込むやさしく、

「俺に何を見せようというんだ?」

「そうですね、世界をです、これから広がりゆく世界を」

「俺にそれを信じろと言うのか?」

 彼は永らく闇の中で過ごしてきて、白黒の世界を、
知っていたので、その世界が全てだと考えていた。
 だが、語りかけるものが思念で飛ばしてきた世界は、
色づいており、彼に新たな世界の予感をもたらした、
それは彼にとって変化であり、異質なものに思えた。

「俺は、闇の中で生まれた、なぜ光にゆかねばならん?」

「理由は光の中に答えがあるでしょう、では行きましょう!
 光の世界へ! 温かく広がる、我らの輝きの世界へと!」

1、温かき夕べに佇む単眼種とレイアムちゃん

 そこは不思議の国でしたモノアイクロプスという単眼種たちが生活する。
不思議世界で、不思議の旅人レイアムちゃんが、出会ったのは、
これまた単眼のモノアイ牛、不思議な世界です、光が放たれる度気持ちが、
夕焼けの大きな月に上っていく想いです。

「ねえ、牛さん、それにモノアイクロプスのみんな、ここは大丈夫なの?」

「大丈夫だとも」「大丈夫よ」「んもー」
 口々にレイアムちゃんに喋る、彼らは、落ち着いた素振りです、
この色づいた世界はまだまだ謎は多いようですが、緑は多く、
お花や草木も綺麗ときましたからレイアムちゃん、落ち着きました。
「この道を進んでいけば、世界の果てに続いているのかしら?」

 そう言われるとモノアイクロプスの男女はちょっと考えたようで、
やがて、こう答えました。

「道の先は夜に繋がってるよ、夜にまで至ったら、僕らの瞳は、
 いくつもの闇を照らして、闇の中にいる人を導くだろうね、
 これはまったくもって不思議の不思議なのだけど、
 決まりきったことでもあるから、そんなに心配ないよ」
「そうなのよ、みんな闇の中は怖いっていうけれど、
  わたし達モノアイクロプスの瞳は闇の中でもはっきりと、
 世界を見通せるから、闇にあっても光あり、
 レイアムちゃんの命が輝いているように世界も輝いてみえるの」
「んもー、牛は分からないけれど、モノアイタウロスとよばれる、
 この牛、確実にレイアムちゃんのお役にたてるよう頑張るもー」

 これにはレイアムちゃんも心強いです。
「あら、ついてきてくれるのね、それは助かるわ、
 モノアイクロプスの世界の果てによるが広がってるって聞いて、
 きっと星々の輝きに照らされるはずだから、私も、
 ぜひ、向こう側までいってみたいわ、
 さあ、生きましょう皆で!」

 一同、掛け声をあげて、「おー!」

 さあてレイアムちゃんと、モノアイクロプス達の不思議な冒険が、
始まりました、道中、巨大な生物、モヘレンケヘレンに食べられそうに、
鳴ったりしましたが。

「モノアイビーム!」

 モノアイクロプスの男女によるモノアイビームが炸裂して、
レイアムちゃんをすんでの所で助け出しましたよ!

「まあ、おどろいた! そんなこともできるのね」

「そのとおり! モノアイの眼は光の目ですもの!」
「んもー!!!」

 道中、巨大な大岩が転がってきたときには!

「モノアイタウロスキック!」

 モノアイ牛の後ろ蹴りが炸裂して、大岩を破壊してしまいました。

「まあ、おどろいた! 牛さん力持ちなのね!」

「そのとおりだもー! 牛の割に百倍馬力あるんだもー!」
「あらあら牛なのに馬力なのね、まあわたし達モノアイクロプス、
 としてみたら、普通の話なのかしらねえ」

 さてと、そろそろ夜を迎えて星空という所、
一段は巨大なサーカスのテントを目撃しました!

「夜になったらやっぱり暗いのは怖いから、あそこに駆け込みましょう!」
「やあ、それはいいね! ひとつめ、ふたつめ、と数えた光の眼だけじゃ、
 この夜の世界は越えられそうに無いものね、それなら、良いと来たさ!」

 瞳を輝かせるモノアイクロプスは確実にサーカスのテントに吸い込まれ、
そこでレイアムちゃんとともに目の当たりにしたのは?


2、道化劇場にようこそ! ここは楽しい道化小屋!

「やあやあ、どうやら旅人さんのようだね、ここは楽しい道化劇場!
 道化小屋だよ! 自己紹介していこうかな? どうしようかな!?」

 道化に、美女に、大男に、ごうりき、そしてライオンの五体が、
サーカスの不思議な構造をしたテントの中におりました。
 夜だというのにこの明るさ、そして色彩のうるささは、
圧倒されてしまうものがありますが、とにかく音さえもうるさいのです。

 お客はまばらで、夜の世界を歩かなければ決して出会う事の無い場所、
レイアムちゃんたちは何を考えるでしょうか?

「道化劇場、道化小屋ってことはショーがみられるんでしょ?
 レイアム、ショーが見たいな!!」

「ふんふん、きみはショーが見たいお友達なんだね!」
「道化、団長がいない我らが劇場では、お客さんを相手には出来ないよ」
大男は背丈だけ高い、髪の長い男でしたが、どうにも心配そうに道化に話す

「大男くん! 考えてもごらんよ! ショーを楽しみたいというお客さん、
 ただそれだけで、団長がいない、居るとかはもう関係ないじゃないか!」

「そうよ、大男、私は美女として、彼女たち、レイアム一行をもてなす、
 必要を感じているわ、ごうりきだってそうでしょ?」

「ああ、うむ、ワシはライオンと一緒に彼らにひとつ見せてやりたいが、
 ライオンの調子はどうかな?」

 とすると、たてがみの生えたライオンは、吠えながら喋りました。

「調子は万全、小娘たちに見せるのもわるくはあるまい、
 どうやら単眼種の世界から迷い込んだ迷い語であるようだ、
 ならば、余計にショーをたのしませてやろうではないか!」

「わーい! よろしく! よろしくね!」

 こうして、レイアム一行を楽しませるためのショーが始まりました。

 道化は様々なものを投げてキャッチするジャグリングを始めて、
大男は綱渡りをして、美女はマジックショーを一人で疲労し、
ごうりきは、岩を砕いて、のどに槍を突き立てて、ヤリをへし折り、
ライオンはがおがお! と火の輪をくぐってみせました!

 あまりの勢いに我を忘れて楽しみ、拍手喝采の、レイアムちゃんたち、
モノアイクロプスも、

「ぱっちりおめめに映したよ! これは稀代の見世物だ!」
と大喜びです!
「もー! みんな外が明るくなってきたもー!」

 劇団の一行とともにテントの外に出ると、
そこには不思議、朝焼けの空とともに太陽が昇って、
その太陽のある位置にはサイバー空間をイメージしたのか、
巨大なドームが!

「なにかしら! あのドーム!?」
「きっと朝焼け太陽が作りだしたものだろう!
 この道化、一緒に君たちと旅しに行こうじゃないか!」

 これには、モノアイクロプスも同調して
「それは助かるよ! レイアムちゃんも旅をするのに、
 仲間が多いほうが良いだろう?」

「ええ、そうね! そのとおりだわ!」

 かくこうして、サーカス劇場の売り場にある食べ物や、
ポップコーンを口にしながら、サイバードームへと進んでいき、
お昼にはそのサイバードームにたどり着いた、
レイアムちゃんたちは、中の光景に目をむきました!

「ええー!!!!」


3、ビックマザーの赤ちゃんたち、やがての近未来

 サイバードームの中には、赤ちゃん、赤ちゃん、赤ちゃん!
赤ちゃんが一杯でした!

「一体どうなってるっていうの?」

「それは僕たちにもわからないんだ!」
 そうだろう、考えなければならないことが多いだろう!
どうして赤ちゃんで一杯になってしまったのか? レイアムちゃんにも、
全く持って分かりません!

 それで? どうしよっか?
このままじゃらちがあかないけど、
赤ちゃんの癖によく喋る赤ちゃんたちだな。
「僕らは、皆、大人が赤ちゃん化したからね」
「そうそう、僕たち大人だったんだけど、
 ビッグマザーが未来に適応するためには、
 みんな赤ちゃんにならなきゃ駄目だって言って、
 機械の力でサイバードームに住む大人皆、
 あかちゃんにしてしまったんだ!」

 なななな、なんだってー!?
衝撃の事実! 皆驚く、この世界に沢山いる子供たちが、
唐突に大人が子供に、赤ちゃんになったものだとしたら、
君ならどうする? ともかくかわいーとかいって抱き上げたり、
するのも失礼だし。

「でも大人より赤ん坊の方が過ごしやすい環境なんでしょ?」

レイアムちゃん!

「う、うん、そうだね、赤ん坊に合わせて全てが動くのが、
 このサイバードームの特徴だから、僕らは楽させてもらってるよ、
 でも、なんでこんなに楽してられるのか、自分じゃ分からないんだ」

 赤ん坊一人につき、掛かりきりの育児ロボットが複数体つく、
至れり尽くせりの環境、これは一体? モノアイクロプスが考える?

「まさかと思うが、少子化対策で大人を子供に?」

「その通りだ、勘のいい、単眼種よ!」

 大きな声が通った、この声の持ち主は、

「ビッグマザー!」「ビッグマザー!」「ビッグマザー!」

 赤ん坊たちが、続いて、次々にと声を上げる、そうその姿、
その大きさ、おおらかさ、まさしくビッグマザーそのものであった!
我々のなんと矮小なることか!

「私はビッグマザー、ここの人型量子コンピューターにして、
 全ての人間達をチャイルドに変えた張本人だ、
 だが、これは人間達の意志がもたらした結果だ、
 すべてはシステムの一つなのだよ」

 赤ん坊たちはビッグマザーにただ従うばかりで、
このサイバードームは完全に彼女の支配下のようだ。

「ねえ、ビッグマザーどうして、
 このサイバードームを赤ちゃんに一杯にしなければならなかったの?」

レイアムちゃん!

「答えよう、それは外敵の危険性からだ、
 未だに数多いナイトたちが、外敵と戦わなければ、
 生きられないこの世界において、安定を得るには、
 赤ん坊化した人間達を宇宙に送る、これしかない、
 おお、懐かしき母なるスペースコロニーよ、
 我々は宇宙に回帰する、ともに来るか? レイアム達よ?」

 と、道化がわらった。

「ははは、全く滑稽だね、人間が外敵ごときを怖がって、
  宇宙進出だなんて、夢また夢のようだよ、
 なあに、外敵なんてナイトたちが倒してしまうさ、
 それを考えてれば、君たちの行ってることは、
 バカげたことだって分かるはずさ」

「ちょっと道化、そんなことビッグマザーに言っていいの?」

 ビッグマザーは仲裁に入ったレイアムちゃんを制して、

「それもそうだ、ならば、君たち、外敵が倒されるところを、
 見に行ってはくれないか? 私たちはこのとおり、
 子守りで動けない、どうか、早く頼んだよ」

「ちぇっ頼まれごとだってよ、レイアム、モノアイ達」

 レイアム、らは、サイバードームから出ると、
次の旅の指針を外敵の現れた騎士団領に決めて、
旅に出かけることにしたのだった。

「さあ、行きましょう!」


4、騎士爵持ちの化け物退治、ナイトも厳しいや!

 騎士! それは爵位として与えられる由緒正しき称号、
ナイトとも呼ばれるそれは、この世界で戦うために生まれ、
領地を護るために頑張ってる。武士と似てるけど騎士と呼んだほうが、
かっこういいということでそういうことに決まってる存在、
やりやがった! たたかいまくるのかー!?

 「あ、レイアム! 騎士だよ! 驚いたぞ騎士が戦ってる!」
 「あ、本当、外敵もいるわ! ゴボボンとネマガリとアカバトの群れね」

 モノアイクロプスは鋭い目つきでそれが何体かを数えた。
「洞窟の開けたアカリの向こうには数百体の外敵が要るね!
 これは大変じゃないか! 勝利できるのか!?」

 対する騎士の数はたったの三人、いや三名。
戦い続けられるのか? と騎士は構えた! 
「必殺剣使うことになるとはな!」

 騎士の持つ特殊剣技必殺剣が今まさに見せられる!
構えられた騎士の一撃がひらめいて、連続的に大量の敵に
当たって爆散させ、煙にしてしまう! なんという効き目、
 必殺剣その名を!

「グランドソード!」

凄い威力だ! 全ての外敵の群れをあっという間に倒した!

「すごいすごいすごーい! これで外敵の恐怖は無いも同然だわ!」
「そうだね、レイアム、これなら、ビッグマザーも安心するだろう!」

 道化がレイアムに話し終ると、騎士達が気付いたようだ、

「ん、君らはどこから来たんだ?
 まったく危険だからあまり近寄らない方がいいというのに!」

「え? あなたたちはどこに行く気なの?」

 騎士達はちょっと考えた後に、

「この先にある、外敵の本拠点、暗がりの闇さ、
 そこに外敵の生まれてくる痕跡があるに決まってる。
 ともなれば騎士たるものそこを叩かねばならないということさ!」

レイアムちゃんは満足そうに、

「えらいえらいえらーい! わたしたちもついていくわ!」

 かくこうして、さっきまで危険だと口にしてた騎士達もどこ吹く風か、
彼らは、遂に黒き闇に入り込んでいくことに決めた、
そこは一体何が待ちかまえているというのか?


5、黒き世界の青き瞳たちが正体

 闇の正体、それは一体? そして外敵は何故生まれるのか?
騎士達は口々に話し合って、やがて結論を出した!

「闇! そこはダークマターのひしめく空間!
 外敵とは宇宙の大半を占めるダークパワーだったのだ!」

 なんたる事実! そして既に闇はレイアム達を包み込んだ!

「こ、こわい!」

 モノアイクロプスが光の眼で辺りを照らすと、
 大量の外敵があふれ出て襲いかかってきてあらまびっくりです!

 でも、大丈夫勝てるさ! 勝ってやるともさ! わっははは!
と騎士達は必殺剣を構える!

「グランドソード!」
「フレイムソード!」
「グレートソード!」

 三人の必殺剣が炸裂すると闇の中に千は居ただろう、外敵を、
まとめて斬り飛ばした、しかし闇からは脱することが出来ない!

「くっどうしたものか?」

「あはは、こんなときは笑うんだよあははのは!」

 道化の高い笑い声が響くと、何か反響して返ってきた?
静けさがあたりを覆うとやがて、

 そこには一人の青年が立っていた、よく見ると闇の中に瞳が輝き、
こちらをみつめてもいるようだ。

「きっきさまはなにものだ!」

騎士達は、構えて、身構えるが、それを横に、レイアムちゃん!

「あなたはだあれ?」

「おれは闇の深淵から生まれた、
 外敵とお前たちが呼んだものの、
 おおよそ仲間と言ったところか、
 しかし、この端末を見たところ、
 人間達のブレインであるビッグマザーに繋がってるようでもあり、
 俺の生まれた根源理由は、闇よりも人間側に理由がありそうだ」

「?」

 レイアムちゃん一同は?マークを頭に浮かべて、
彼が相当なる不思議精神をしていることを知ったので、
まったく答えが見えてこないが、とりあえずこう答えた。

「ここは安全? 危険? もしよかったら、
 ビッグマザーに連絡してあげて、
 彼女たちの助けになってほしいな!」

「レイアム!」

 道化は、危険を察知したのか、彼、青年を信用してなかったが、
騎士達が剣を構えて警戒しているので、安心しきっていた。
 そして、

「いいだろう、ここは危険だ、
 この世界にはもうすぐ大魔王が生まれる、
 故に地上人は逃げるしかなくなる、そう考えた時、
 すべてのつじつまがウィンガッシャンガコンとついた、
 ビッグマザーに今端末で連絡したところだが、 
 宇宙に逃げることを決めたようだ!
 急げ、貴様ら、ビッグマザーのサイバードームとともに、
 宇宙空間に逃げ出すのだ!」

 青年が言い終ると、気付いた時には、
ビッグマザーのサイバードーム前に移り変わっていた、
レイアム一同! サイバードームからはけたたましい音が!

「緊急警報! 緊急警報! 今より、地球を脱します!
 乗組員はただちにサイバードームにあつまってください!」

けたたましい音につられてレイアムちゃん仲間たち!

「レイアム!急ごう! あ、サーカスのみんなも来てたのか!」
「なんたること、騎士団領の臣民から、騎士まで王様も!
 みなこのサイバードームで宇宙に逃げ出すという事か!
 あの青年、一体どのような術を!」

「分からないけど行くしかないわ、ビッグマザー!」

 ビッグマザーの前には赤ちゃんたちを含め、
たいりょうの人民が来ていた、ビッグマザーはとにかく急いでいたので、

「ええい! もはや赤ん坊かどうかは問わないわ!
 皆々! 宇宙に逃げ出してしまえ―い」

かくこうしてサイバードームは宇宙はスペースコロニーに向かって、
発射され、全ての人達が、無事に宇宙にむかって出て行きましたとさ。

 その後、地球は大魔王の支配するところになったのですが、
その大魔王を攻略するのは神様と天使たちのお話になるので、
また今度なのです。



 

おしまい 

いただけるなら、どこまでもおともしますとも!