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02魔女子マジナ

 魔女子マジナという児童生徒がおりまして、それはもちろん、
勉強は魔法一直線、そんな世界のおりに大冒険。
 さてわたし達はともだち、マジナはお利口さん?

「まよった」

1、グリーンボールの転がる森で

「これ、グリーンボールね」
 マジナは学校で習ったことだから覚えているが、
私たちは始めて見るので説明が要るだろう。

 グリーンボールは草吸収生物、転がりながら芝生や牧草を、
目一杯体に吸収して、大きくなる生き物、非常に大きくなる。
大人の背丈ほどまでに大きくなることがあるが、
不思議なのは吸収した植物は枯れてしまうことなく、
緑のまま自然からエネルギーを吸収するってことで、
グリーンボールと奇妙な共生関係を持っているのである。 ある。
 で、こいつの利用法は簡単で単純、
要は家畜の餌にしてしまうことが出来るし、いつまでもジューシーなので、
太陽がある限りは1つの緑を沢山蓄えて、草食動物から逃げるために、
森に転がり込んだりしてる。 ここまでグリーンボールが群生していると、
森の足場が分からない、困ってしまうったらないね。
と、マジナはそんなことお構いなしか、話は聞いていたのかな?

「飛び降りちゃえ! えいっ!」


2、ごつごつ岩場の足場なし

 マジナは岩場に飛び出してしまった、困ったが、
そこは岩を柔らかくする魔法でうまいこと跳ねることが出来た!

「わーいまるでカエルみたい!」
 と、はしゃぐはいいですが、落ちるということからは逃げられない、
ひゅーっと落ち込んでいけば、ごつごつ岩場の谷間へと、
滝を流れる水と同じに落ちていくしかない、この不思議、景色。

「あたし、マジナはいかなければならない場所があるのです!」

 さて、はたして、マジナはいく事が出来るんでしょうか?
目的の場所に、と、そもそも目的などあるんでしょうか?
 わたし達は行きたい場所に辿りつけるような足が出来ているのか、
それは、考えるだけ損というものか、とにかく詳しく、楽しく、
この魔女子マジナの旅についていってみようか、
地道にはなるのだけれどもねえ。

「誰が地味か! 魔女様だよ!」

はいはい、では行ってみよう!


3、滝のある石畳ともなる、足場まで降りて

「ざーざー、滝が水柱! うるさくても自然! 自然!」

 魔女子マジナが何を言ってるのかは、何にせよ、
自然が広がっているのは確か、滝があることも確か、
ここまで降りてきたのはカエルと一緒というところで、


「わたしには夢がある、大魔女になることよ!」

 大層な夢を持つ、マジナのイメージがどうなのか?
そう、魔女は魔力が大きくなると、大魔女になるのであって、
世界により影響力を強めるというはなしであるが、
実を言って魔女子であるだけでも充分、人類の脅威だ。
 メルヘンな世界に存在する魔女子が、
現実の脅威となる瞬間がいつ来るのかは定かではないが、
僕らはとにかく、彼女、マジナの行く末を見守らなければならない、
人間として当然の態度の一つである。 うんうん。

「まあ、えらく大層なもの言いね、何がしたいのかしら?」

 まったく、こちらのお話を理解してしまう感性のするどさがあって、
これでは、子供っぽさが無い、魔女子といっても魔女は魔女か?

「どっちでもいいけど、この道の先にはなにがあるのかしら?」

 川辺の岩場は水の流れで磨かれた丸い岩が数々あって、
その丸みの上を歩いていけば、ちょっと足の裏には堪えるが、
どんどんと、川が作り出した、穴ぼこやうろのようなところに、
入り込むことになる、要するに、川が削って出来た自然の、
空間や隙間が一杯で、探検できるどうくつも広がっているのだ。
これはなかなか、お得感。

「いい感じかな? このまま歩いてレッツゴー!」

マジナの自由な行脚は続く。


4、ブロック、ロック、ましかく

唐突に四角があらわれた!

「これって、みたことあるー!」
 こんな奇妙な光景を見たことある、存在はもはや脅威である。
 いわいる、読者の伺い知らない世界を知っているという事で、
僕たち、わたし達が、自然とみている景色と違うところに住まうものを、
あらわす。 ようするにとんでもな頭の持ち主ってこと!

「だれが、とんでも頭だ!」

 とにかくこの しかく がなんなのか説明しよう、
この しかく は、要するに空間が歪んで出来たもの、
魔力を発している、洞窟の中に広がってるこれは、
少し、魔力の干渉を受ければたちまち迷宮に変貌してしまうかもしれない、
迷宮とはダンジョン、ダンジョンとは迷路が一杯の地下空間、
この輝き発する しかく が一杯に敷き詰められて、
僕たちを迷子にしてしまう、謎空間が構築される恐れがあるのである。
それって結構曖昧だけどパニック、頭パニックなのですよ、

「わたしはこのしかくをどうするか知ってる」

 えっと、マジナの常識は、わたし達の非常識であると、
先回りして言っておくと、彼女が知るという事がどのようなことで、
どんな運命を引き起こすのかという化学反応の話になってしまうが、
いいのだろうか? マジナ? 本当にいいのか?

「いいのだー!」



5、魔法ってまほうだからわかる? わかって!


「ファイヤーボール!」

 マジナが魔法を唱えると、両手から魔方陣が広がって、
火の玉が飛び出し、しかく をばらばらにしてしまった!

「わたし! えらい! つよい! ひはははは!」

 その通り、強いのは強い! なんという火力でしょうか!?
あっという間に目の前の しかく をバラバラにしてしまうから、
驚きに満ちています、 びっくりしただろう、炎の玉の威力よ!

「ファイヤーボール!」

 と、すると、馬鹿の一つ覚え、繰り返し火の玉を飛び出せと、
目の前の障害物で、邪魔してて歩けなかった、しかく という しかく を
ひとつ残らず破壊して、前へ前へと進みます、マジナにはこの原因が、
分かっているようで、僕らには今一つつかめないが大丈夫?

「マジナの魔法は無限のチカラなので、大丈夫でーす!」

魔女子マジナの魔法力は半端なかった、しかく はおおよそ一万個あった、
しかし、ファイヤーボールは一発で百個の しかく をバラバラにして、
どうくつ の中をはねまわるので、どんどんファイヤーボールを増やせば、
ファイヤーボールの集団がたちまち しかく を襲って、
どうくつのなかの しかく という しかく はなくなってしまった!

 ファイヤーボールって火の玉さ! 熱いから気をつけて!

「マジナは手から出せるもんねー!」


6、洞窟の奥にあったのは?

 マジナさんの魔法がどうくつのなかで反響して、
唱える声も反響して、響き渡るぞファイヤーボール!
っと、奥深くまで歩いていくと、中に入り込むことになった。
これは不思議です、どうやら、光輝く何かがあるようで?
それは神秘に包まれて輝くものでした!

「クリスタル―!」

 そう、とても大きなクリスタルー!
「キラキラ! キラキラなのね!」

二色のクリスタルが密集して生えている、
そう、この しかく 達を作り出したのは、このクリスタルの魔力だった、
本来、ダンジョンクリスタルと呼ばれるそれは、もし、
魔法使いや、魔物が、魔法でクリスタルの配列を組み替えたなら、
たちまちダンジョンを しかく で作り出してしまうというから、
結構、怖れられてるけど、天然自然のクリスタルには、
魔法のクリスタルは、ただ しかく を作り出したり、
空間を歪めたりするくらいのことしかしないからそこまで危なくない、

「えへへーとっちゃおー!」

 マジナ、自分の帽子を取ってどうしたの? と思うと、
帽子がクリスタルを吸い込んで帽子の漆黒の闇の中に取り込んでしまった!
これは脅威! マジナの帽子はブラックホール、何でも吸い込むパワーだ!

「ブラックホールって宇宙の食いしん坊なんだからね!」

 そう、異空間にもつながってるとされるブラックホールは巨大、
そして強大なパワーを持っている、圧倒される事請け合いで、
なにをしていても精神に堪える、何でも中に入れられてしまうし、
大きなクリスタルであっても、手に入れることが出来る便利さ、
収納できてしまう不思議な帽子、すごいじゃあないか! すごいじゃない!

「これで、おみやげができたねー、やったね!」

 ってマジナの旅の目的とは?

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