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私が小林愛香さんと2ショットを撮るまで。

2023年8月5日に神奈川で開催された「しゃしんかあいかとかめらでとるか!」に参加しました。前週は愛知で開催されましたし、翌週は大阪で開催されます。端的に言えばAqoursのキャストのひとりとして名を馳せた小林愛香さんとの2ショットが撮れるイベントです。

は!? 2ショットが撮れるイベント!?

とんでもないものに当選してしまいました。Aqoursとして、ソロアーティストとしてステージで活躍されている小林愛香さんと一般人である私が一緒に写真を撮れるとはどういうこと!? この手のイベントに参加したことがなく、一体どんな距離感でどんな流れで撮影するのか全く想像がつかなかった私の奮闘記。

想像がつかないので、とりあえずは先発の愛知組の情報を待つことにしました。

あ、マズいなこれは。

実際に参加された方に見せてもらった写真やSNSで「#しゃしんかあいかとかめらでとるか」にアップロードされた2ショットを見て不安を覚えました。間に1枚透明なビニールシートを挟むとはいえ、距離がめちゃくちゃ近いしポーズの自由度もめちゃくちゃ高い。センスが問われます。

そもそも写真を撮られるのがニガテで避けてきた私。2ショットなんてもってのほか。その相手が小林愛香さんとはどういうこと?? ホップステップを飛ばしていきなりハイジャンプを要求されているようなものです。無理無理無理無理無理。このままノープランで突撃したら確実に失敗する。そこで私は残された1週間で悪足掻きをすることにしました。

先人達のアドバイスはざっくり以下の通りです。
・焦るのでポーズは事前に決めたほいがいい。
・怯まずに近づき過ぎるくらいが丁度いい。
・欲張って混乱するくらいなら単純なのがいい。
なるほどなるほど。

今回の撮影は小林愛香さんお手製のフォトプロップスを持ったり持ってもらったりすることもできましたがフォトプロップスの使用は諦めました。せっかく作ってくださったのに申し訳ない。しかしフォトプロップスを持ちながらポーズが決められるほど、そしてそれを流れ作業の中でスタッフにうまく伝えられるほど私は器用ではないのです。欲張るな私。それよりは小林愛香さんと何かしらのポーズをしたい。

では、どんなポーズをしてもらおう。ここはかなり頭を悩ませました。代表作のキャラクターのポーズ(ヨハネの堕天ポーズ)は無難といえば無難。しかし別段そのキャラクターを推しているわけではない私の場合は何だか違う気がします。

2ショットの経験がなさすぎてポーズの引き出しがまるでないので「ツーショット ポーズ」で検索してみることに。するとやはりというか何というか2人でハートを作るポーズがたくさん出てきました。ハートか……そういう柄ではないのだが……とは思いつつ小林愛香さんと2ショットを撮る機会はもうないかもしれません。ええいままよ。解釈違いと言われても構わない。ここはひとつ、恥も外聞も捨ててハートにチャレンジすることにしました。逃げたら一つ、進めば二つ

調べてみると2人でハートを作るといってもいろいろなバリエーションがあるようでした。小さいハートを指で作ったり、大きいハートを腕で作ったり、中くらいのハートを顔まわりで作ったり。

ところで、先人達の写真を眺めていると、小林愛香さんとの距離を詰め切れていないものがいくらかありました。グイグイくる小林愛香さんにビビって引いてしまったのでしょうか。気持ちはめちゃくちゃわかります。尊すぎると儚いファンは近づくだけで蒸発してしまうのです。私もそうなる自信がありました。だったらポーズをとるだけで否応なく近づいてしまうようにすればいいのでは。

例えば、小さいハートを指で作ろうとすると、体を近づけなくても腕だけ伸ばせばやれてしまいます。 逆に、大きいハートを腕で作ろうとすると、そもそも体を外側に反らせてしまいますし、私の場合は小林愛香さんとの身長差で不恰好になりそうです。では中くらいのハートを顔まわりで作ろうとするとどうでしょう。片方の指先と片方の肘をビニールシート(越しの小林愛香さん)に近づけなけばならない且つそこにできる限られた空間に顔を収めなければならないので、ビビって離れてしまうことを半強制的に回避できるのではないでしょうか。これだ。

真の地獄はポーズが決まってからでした。私の人生史において、こんなポーズをしたことはなく、本番一発勝負で綺麗なハートを作れる自信がありません。よろしい、ならば練習あるのみ。鏡の前に立ってハートの片割れを作る己の姿に「何やってるんだ私」と笑いを堪え続ける日々。鏡の中に隠しカメラが仕掛けてあったら、さぞ愉快な映像が撮れていたことでしょう。不思議なもので繰り返しているとだんだん綺麗に見える位置がわかってきたり、その位置を体が覚えてくれたりしました。会社のエレベーターの鏡でやりそうになっていかんいかんと自制したこともありました。何やってるんだ私。

そして迎えた当日。会場に向かう前から吐きそうでした。有名人との接近イベントはいつだって対部長のプレゼンよりも緊張するものです。会場に入ると撮影セットがステージ上にあったのでビックリしましたが撮影開始前にスクリーンを降ろしてもらえたので公開処刑はされずに済みました。公開処刑だったら背中合わせでヨハネの堕天ポーズに切り替えるつもりでいました。公開処刑でハートは無理無理無理無理無理。

ひとり、またひとりとスクリーンの向こう側に吸い込まれていきます。緊張で高鳴る心臓。堪らず隣の方に話しかけて心を落ち着けることにしました。お話にお付き合い頂いた見知らぬファンの方、ありがとうございました。

いよいよスクリーンの向こう側に連れ出される私。ここからは一瞬でした。記憶がほとんどありません。透明シートを隔ててすぐ隣に小林愛香さんが。えっ、近っ、可愛っ。撮影前はまさに絶句。撮影後に「ありがとうございました」くらいは言えたような気がします。

同時進行で写真は印刷され、スタッフが席まで持ってきてくれます。しばらくすると私の手元に撮りたてホヤホヤの写真がやってきました。記憶はないが記録はある。どんな感じで撮れたのか恐る恐る開いてみると……。

無事に2ショットで(当社比)綺麗なハートを作ることができていました。ビビらず、否、ビビってはいたけどポーズのおかげで距離を詰めることもできていました。ただ惜しむらくは、私がうまく笑えていない……! お渡し会でふだん喋り慣れていない人がうまく喋れるわけがないように、撮影会でふだん笑わない人がうまく笑えるわけがないのです。こればかりは1週間の悪足掻きではどうにもできませんでした。溢れ出る私の撮られ慣れてなさ。

後のトークイベントの中で、小林愛香さんは自分が可愛く撮られることがファンの喜びに繋がるため、どうやったら可愛く写るか研究している旨の発言をされていました。今回の撮影会で流れ作業の中いきなりポーズ指定されてもベストなポーズと表情を咄嗟に引き出せるのはまさにその研究の賜物なのでしょう。この写真からもこのポーズの場合は彼女のように腕に沿わせる形で顔を傾けるといい感じになることを学びました。なるほど。何も考えずに真正面から撮ってしまった。

そんなこんなでパーフェクトな写真とはいきませんでしたが、私なりの悪足掻きの果てに素敵な思い出を形に残すことができました。ありがとう小林愛香さん。好評につき第2回があるといいなぁ。それまでにもう少しうまく笑える人間になりたいよ私は。

ベタでもよしオリジナルでもよし。大阪で参加されるみなさんにおかれましては、どんな表情やポーズで2ショットを撮るか考えるところから、存分にイベントを楽しんでください。

因みにアップロードされている2ショットの中で私のいちばんのお気に入りは「パチンコ打って7万負けている小林愛香」です。「#しゃしんかあいかとかめらでとるか 7万」で検索すると出てきます。この発想はなかったし、思いついたとて実行に移す勇気がすごい。

余談

ちょうど逢田梨香子さんの誕生日に合わせて小林愛香さんが逢田梨香子さんとの2ショットプリクラをあげられていたので、大阪公演ではこのポーズで撮られる方もいくらかいらっしゃるかもしれません。尚、プリクラの現物は逢田梨香子さんが紛失した模様。

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