うにうに

今日はマチルダという後輩のお笑い芸人のライブ「イチオシ」に出演した。

前々日のアイロンヘッドのトークライブで、辻井がネタの後半、「うにうに」と言って二人ではけてくれないか?と相談された。

意味がわからなかった。

ネタのオチ手前で、辻井がうにうにと言い出しそれに釣られて、私もうにうにとい言いながらはけるのである。

辻井はそれを通常公演でやろうとしていたので、私は咄嗟に、マチルダのイチオシでやろうと持ちかけた。

通常公演でやってしまうと、初見で見たお客さんは意味がわからなすぎると思い、マチルダには悪いが、グルーヴ感の強い初見が少ないであろうライブ「イチオシ」で披露することになった。

舞台開演の一時間前、スタッフに呼び出された。

ナポリさんリハお願いします。

普段漫才でリハはないのだが、この日は、うにうにといいながら、はけてネタが終わるのスタッフがいつ終わったらいいのかわからないという事だった。(普段は「ありがとうございました」というキッカケと頭を下げることで次に行ってくれる)


私は口頭で「二人がはけたらもう次に行ってください」と伝えたが、スタッフは「いえ、一応舞台まで来てもらいたいです」と言った。

まぁ、スタッフさんもプロだ。仕事は完璧にこなしたいだろう。
私は舞台に行くことにした。

地下一階の楽屋から、エレベーターで7階まで行く。結構な手間だ。

到着。

それではナポリさんお願いします。

うにうにといいながらはける。

リハが終わった。

その時、辻井はどこにもいなかった。

おそらく、地下一階でボクシングでもしているのだろう。

オチもこれでいいのか、辻井のイメージ通りかわからないまま、リハを終えた。

地下一階に戻ると、辻井は後輩と笑いながら世間話をしていた。

なぜ私だけリハがあったのだろう。

不公平を感じた。

たまにトークテーマで腹が立った話というテーマが出るので、何かあったら、このトークを話さしてもらおう。

怒りも商売道具にする。恐ろしい、職業芸人。

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