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52歳のトランスジェンダーが6歳の女児になった話と、前よりちょっとだけ自分が好きになった話

武德です。
今日は、朝から体調が悪く、自分として活動できたのが体調が復活した夜からです。
体調がよいときや通常の状態のときは、男の方の私がメインで活動していますが、体調が悪いときは女の子の方の私(まりあ)が代わりに出てくれることがたびたびあります。そういうときは私は完全に寝ているわけでなく、後ろの方で女の子の私をサポートしているような感じですね。

ちょっと最近感じていることをメモします。

以前より明らかに自分のことが好きになった

私、もともと自分のことがあまり好きではありません。
理由はもちろん、自分は性別不合(性同一性障害)で生まれてきたので、男なのに身体は女であって、男としての自分の肉体を持っていないからです。
(そう言われても、なかなか想像のし辛い状況かと思いますが、「テレビの画面の中に閉じ込められた男」だと思っていただけると幸いです。)

自分の身体がないと、自分の身体に関心が向きません。
男性としてのファッションを楽しんだり、筋トレをするとかができません。そうするとどのようなことが起きるかというと、自分の興味がどんどん内向きになってきて童貞男性のような生活になります(笑)

なので、どうしても自分のことに関しては悲観的。
女の子の方の私は、女性の身体を持っているし、「自分のことはどうでもいいから、女の子の方の自分に幸せになってもらいたい」と考えがちでした。
結局、自分を大切にできないのです。

でも最近、風呂上がりに自分の身体を鏡で映すのが好きになりました。
私の身体って、ちょうど男性と女性の間の子のような体つきをしています。体質的に女性ホルモンが反応しにくい上、睾丸がなく男性ホルモンが足りていない状態なので中性的な状態に近いと思います。

男女どちらとも言えない体つきのお陰で、その中に「男性としての自分」を見出すことができるのです。

記憶がほとんどもどってきた

先日のすなずりかりんの模試不正問題をずっと考えていたのがきっかけで、入試のときの記憶がずいぶん戻ってきました。

勉強している人間が持っているもの、勉強していない人間が持っていないもの、この差はなんなのだろうとずっと考えていました。
その過程で、かつて自分が受験生として何をしていたかを思い出すことができました。この件がなかったら考えていなかっただろうなと思いますし、不正してたどうかなんてどうでもよくて、ただただすなずりに感謝。

今は絵を描いています

記憶が戻ってきたお陰で、絵を描くのが好きで好きでたまらなかった自分の姿も思い出すことができました。
かつて自分が何に惹かれて絵を描いていたのかもほとんど思い出すことができました。

改めまして私なんですが、「性同一性障害って女が自分の心は男!とか言ってるやつでしょ笑」と完全に誤解していたせいで、私は自分が性別不合(性同一性障害)だと言うことに気づかず、無理に女性として生きてしまった5年間のあいだに記憶の8割くらいを消失してしまい、思い出すのに7年ほどかかりました。
そんなアホな理由で記憶がなかったと気づいたときは絶句でしたが、今は精神的にもだいぶ立ち直れてます。
やっぱり昔できたことがまたできるようになるのが、いちばんの自分の自信になっていると思います。

最初はもう、月日が経ちすぎているし、元の自分に戻れっこない、手遅れだと思っていました。
でも戻れるもんなんだなあと感心すると同時に、戻れた自分をいたわり、褒めてあげようという気持ちになりました。

私に勇気をくれたトランスジェンダー ステンフォンニー・ウォルシュ

よくネタにされている52歳から6歳の女児に戻ったステンフォンニー・ウォルシュですが、リアル自分もこの状態でした……。
自分が性同一性障害だということに気づかなくて身体の方の性別でずっと生きてると、本来の性別の成長や時間が止まってしまうのです。

これもなかなか理解され難い経験です。
本人の苦しい経験から語られる言葉は感動的でした。でもおしゃぶりをしている写真を載せるのはどうなのよ……と個人的に思います(笑)

出典:http://www.he-fumu.com/paul-wolscht-canada

http://www.he-fumu.com/paul-wolscht-canada

年内にはもっとたくさん記憶を取り戻せると思います。
ではまた!

28歳の時「ゴメン、本当の性別女じゃなくて男だった」を食らった性別不合の当事者です。日常的に男女の性別使い分けを強いられそのまま根付いてしまった奇妙な人生。サポートや紹介していただけるメディアさんも募集しています。