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引きこもりというネコを脱ぎ捨てたら、いろいろと制御が効かなくなった件。⑮

着物、和物、大スキです! ②




見つけたのは「無料、着つけ教室」でした。
最初はYouTubeなどの動画をもとに自己流で着られるようになろうかなぁ~と考えていました。しかし、自宅で習うと、スキな時間、スキなタイミングでできてしまうため、簿記の資格試験のように期限がないという悪い癖にひっかかるはずと予想して止めました。

でも、疑問がつきません。

「無料って本当に? 無理矢理、何か買わされたりしない?」
「自分と合わない先生だったらキャンセルできるの?」
「週一回のような指定された日が仕事だったら、どうするの?」
「自宅から通う? 会社帰りに通う?」
疑問がつきません。

仮に、受講料が完全に無料だとしても、自分の時間を割くのだから、納得してから始めたい。なので、いきなり正式な教室に通うのではなく、体験教室に申し込むことにしました。

そして体験教室当日。


少し早めに着いた場所は、都会の大通りに面した角地にたつビルのワンフロア。室内に入ってみると、畳みの教室が2つと、椅子が10脚ある広々としたダイニングテーブルに、応接間。私を含めて3人の体験者と講師がおひとりしかいないので、とても広く感じました。

そこからは、すすめられたソファー席へ移動して、淡々と説明が続きます。

「無理矢理、何かを買っていただくことはございません。机上講座のとき、見本としてお見せする着物を購入することができますが、強制ではありません」
「着物をお持ちでなければ無料でレンタルしていただいて、持ち物は肌着と足袋、風呂敷さえあれば手ぶらで構いません」
「キャンセルされる場合、その週の同レベルの教室であれば振りかえできあます」
「自宅近くの教室でも構いませんが、小さな教室の場合、振りかえ可能な教室が少ないかもしれません」

時間にして1時間。
おおよそは理解できたので、これで終わりかと思ったら、レンタル用の着物を着つけしてくれました。

着つけ体験教室にて

着つけあるある

その時は、袷(あわせ)という10~5月用の着物でしたが、それほど苦しいという感じはありませんでした。
どうやら、着物がキツいのは、体型にあっていない場所で紐を結んでしまったり、余計な布の折り目を作って形を崩してしまったり、そもそも着物のサイズが間違っていたりするからだそうです。

レンタル用の着物はS、M、L、LLの4タイプしかなかったものの、自分用に誂えた着物は普段着用であってもドレスと同じオーダーメイド。無理に手を動かさなくても、流れるように手がすすみ、ゆがみなく着られるのだとか・・・・・・。

だからといって、知識のないまま購入してしまうと、「詐欺ですか?」と問い直したくなる価格なることも珍しくないので、ひとりでお出かけができるぐらい着つけができるようになってから買ったほうがいい。

という説明を受けました。
ちなみに、ひとつのレベルをクリアするたびに卒業式があり、そのタイミングにあわせて購入する人もいるそうです。

実は私、すでに「自分の着物」を持っています。

ただし、どんな材質なのか、どこに着ていくべき品質なのか、あわせる帯はどんなものがいいのか・・・・・・ さっぱり分からない状況でした。
その理由が、自分で誂えたものではなく、知人からの頂き物だからです。

知人ではなくても、親戚、母親や祖父母から着物を譲り受けた経験がある方は意外と多いと思います。着るか着ないかは別にして、タンスの奥、もしくはクローゼットや押し入れの天袋に仕舞ったままの着物がありませんか?

それを伝えると、着物の相談会への参加を提案されました。その日は、悉皆や(着物クリーニングの専門家)さんを教室に招待して、お持ちの着物の修繕や処分、不足しているアイテムや着物の提案などをしてくれるそうで、相談だけであれば無料なのだそうです。

着つけ教室に通いましょう。

その提案にプラスして説明したイベントの話を聞いて、俄然、教室へ通うことへの興味がわきました。着つけ教室というから、もっとお堅いイメージだったのに、語られるのは放課後の部活動のような雰囲気だったのです。

私は、すべての教室に通えるかはわかりませんが、初級、つまり、ひとりで出かけられるレベルまで頑張ることを決めたのでした。

つづく。


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